堀込泰三 - お金,人生,住まい,生活,節約術,資産運用,趣味 10:00 PM
めんどうなのはもう嫌だ!シンプルに家計の予算を管理できるようになる5つのテクニック
Dumb Little Man:家計の話になると、「予算を立てましょう」とよく言われますが、実践できている人はあまり多くありません。計算好きな人なら楽しいのかもしれませんが、多くの人にとって、1カ月分の予算を考えるのは、つらい作業です。
さらに悪いことに、予算を書いて冷蔵庫に貼ったとしても、それを守れるかどうかは別問題です。予算の範囲内で生活することは、予算を組むこと以上に難しいのです。
そこで今回は、予算を組む作業と、残高を更新する作業の手間を減らし、予算内で生活するための秘訣をご紹介します。
1. もっとおおまかなカテゴリーを使って予算を組む
予算を組むためには、まず支出のカテゴリーをはっきりさせる必要があります。しかし、「肉」「冷凍食品」「生鮮食品」「おやつ」のように細かいカテゴリーを使ってしまうと、予算を組むのが大変になってしまいます。
そんなに細かくカテゴリー分けをする必要はありません。もっとおおまかなカテゴリーにすれば、予算を組むのがぐっと楽になります。「映画」「ペイントボール」「外食」と分けるのではなく、「娯楽」とひとまとめにしてしまいましょう。カテゴリーの数が多いほど、お金のやりくりに時間を取られてしまいます。
おおまかなカテゴリーにすれば、収入の何割をつぎ込むかも決めやすくなります。あとは、合計で「娯楽費」の予算を超えないように調整しながら暮らすだけです。新しい映画を観たければ観て、翌週の外食を我慢すればいいのです。
2. 自動積立と自動引き落としを利用する
自動引き落としにできるなら、そうしてしまいましょう。
同様に、積立の自動化もおすすめです。任意の日に、決まった額を積み立ててくれるので、長期的な貯蓄や非常用資金を手間なく貯めることができます。
支払いや積立を自動化する最大のメリットは、時間の節約です。また、衝動的に「今月は貯金やめた!」となってしまうこともありません。
自動積立や自動支払いは、予算のボディーガード兼執事のようなものです。あなた自身から大切なお金を守ってくれ、指一本動かさなくても、貯金や支払いを済ませておいてくれるのですから。
3. 現金を使う
クレジットカードは便利ですが、どうしても無駄遣いが増えます。現金で買い物をするようにすれば、無駄にお金を取り出すたびにうしろめたく感じてしまうでしょうから、自然と衝動買いが減ると思います。
自動積立と自動引き落としを組み合わせれば、現金を多く持ち歩く必要もなくなり、さらに衝動買いを減らすことができます。せいぜいガソリン代、食費、娯楽費を持っておけば十分になるので、高額の商品を買うことができなくなりますよね。
この組み合わせを用いれば、お金をおろす回数も減らすことができます。月に2、3回、1、2週間分のお金をATMでおろせば、それで十分になるでしょう。
4. 封筒を使う
さらにこの方法も導入すれば、月に1回おろすだけでも大丈夫になります。
1. 月初めに、支出のカテゴリーごとに封筒を用意する。
2. 「食費」「娯楽費」のように、各封筒にカテゴリー名を書き、その下に、割り当てた予算を書いておく。
3. すべての封筒に、予算分の現金を入れる。
4. 買い物をするときには、該当するカテゴリーの封筒からお金を取り出して買い物に行き、残りは封筒に戻す。
5. 残りのお金を封筒に戻すときに、残高を更新しておく。残高を確認するためにまた封筒を開ける必要がなくなる。
この方法なら、カテゴリーごとの支出と残高が一目瞭然です。予算の組み直しが必要な場合でも、封筒からお金を抜いて入れ替えるだけなので、電卓を使わずにすぐ対応できます。
しかし、頻繁な予算の組み直しは望ましくありません。特定のカテゴリーばかり優先することになってしまうでしょうから。いざというときの選択肢だと考えてください。
5. 60%ソリューション
一番まずい予算の組み方は、「収入の100%を支出に割り当ててしまうこと」です。
これに対し、「MSN Money」の編集長であるRichard Jenkins氏は、「60%ソリューション」という予算の組み方を提唱しています。このやり方のいいところは、おおまかなカテゴリーを採用し、余裕をもった予算の組み方をしているところにあります。
1. 60%は固定費:総世帯収入の60%を固定費に割り当てます。これには、税金、保険、ローン返済、光熱費、食費、被服費などを含める。
2. 10%は退職後の資金
3. 10%は長期貯蓄:負債があるなら、この10%は返済に割り当てる。負債がなければ、投資や非常用資金のような長期貯蓄に回す。負債がある場合でも、この10%からいくらかを非常時用として貯蓄しておいたほうがよい。
4. 10%は短期支出:10%は、車の修理、クリスマスや誕生日のプレゼント、旅行、新型家電などに使える金額とする。使い過ぎないようにし、お金の行き先はわかるようにしておく。
5. 10%は娯楽費:好きなことに使ってよい。外食、おもちゃ、ペットのヘビの隠れ家など、ハッピーになれることに10%をつぎ込む。
重要なのは、いかに予算を組むときの手間やストレスを減らし、その予算内に収めるかです。ダイエットと同じで、続けられなければ意味がありません。
ご紹介した5つのやり方を取り入れれば、予算を組むときの負担を大幅に減らしつつ、お金にきっちりした生活を送ることができるようになるでしょう。
5 POWERFUL HACKS TO HELP YOU SIMPLIFY YOUR BUDGET | Dumb Little Man
Amante Reale(訳:堀込泰三)
Photo by Shutterstock.