チケットは前売りが即日完売、試合内容もまずまずだった2日のラグビー国際試合・日本VSニュージーランド(秩父宮)だったが、ビデオリサーチに地上波テレビ放送の関東地区平均視聴率を問い合わせると「2・8%」だったことが分かった。
日本が6-54で敗れたこの試合、CS放送「J SPORTS」が午後2時のキックオフに合わせて生中継し、地上波は関東では日本テレビが午後3時から放送。約2万枚のチケットを手にできなかった「通」は、もともとラグビー中継が豊富なJ SPORTSと契約しているか、その映像を流すスポーツバーで同好の人たちと楽しんだ可能性が高い。
同じく関東地区の地上波では、6月に秩父宮でウェールズを破った歴史的一戦がやはり1時間ディレーの日テレ中継で「2・3%」。今回は微増だが、2009年ブレディスロー杯(国立)以来の来日、国内での日本との対戦は26年ぶりとなったオールブラックスの視聴率押し上げ効果はわずか0・5ポイントしかなかったということなのか。
26年前との大きな違いは、チーム力や個々の選手の強化はもちろん、ソーシャルメディアの登場と普及。今回は試合の数日前から【拡散希望】として「地上波で日本テレビの中継があります!」といったツイートが飛び交い、大衆レベルの告知はそれなりになされていたはず。やはり日本が善戦した11年W杯の日本VSフランス(これも日テレ)が「3・5%」だったことを考えると、日本代表の好カードの地上波の“持ち数字”は3%前後ということになる。
ネット上には今回の放送を「大英断」とたたえる書き込みも。日本開催の19年W杯とのからみがあるから、15年W杯に手を挙げる地上波がゼロということはないだろうが、一連の数字が厳しいことは間違いない。ちなみに同じ2日にフジテレビ系で午後1時から約2時間放送されたサッカー・ナビスコ杯決勝(柏VS浦和、国立)は「4・5%」だった。