キヤノンは、9月10日からニューヨークで開催された「キヤノンEXPO 2015」で、プロトタイプのVR(仮想現実)ヘッドセットを公開しました。5.5インチの液晶パネルを2枚並べた構成で、解像度は1枚あたり2560×1440ドット、合計で5K相当と高精細です。2つの液晶パネルによる画角は120度と、人の視界を左右に広くカバーします。
公開されたデモは、映像と音響のコラボレーションで、きらびやかなフラメンコ演奏のまっただ中に視聴者が置かれるもの。実際に体験した本家Engadgetの記者によると「画像は驚くほど明るく鮮明で、5Kの解像度を実感させるに十分。あら探しをするとすれば、視線をすっと動かしたときに、少し画像のにじみが気になる点ぐらい」とのこと。
このプロトタイプは、ストラップなどで頭部に装着するようにはなっておらず、2つの把手を腕で支える形状をしています。現在のところ発売の予定はなく、キヤノンからのプレスリリースも出ていません。しかし、世界を代表する光学メーカーが参入するというニュース、市場を賑わす起爆剤となりそうです。