ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は15日、国内でゲーム機「プレイステーション(PS)4」を従来より5千円安い3万4980円(税別)にすると発表した。10月1日に値下げする。9月16日から定額制でオンラインゲームが遊び放題になるサービスも始める。スマートフォン向けゲームなどと競合し、利用者数が足踏みしている国内で巻き返しをはかる。
最新機のPS4を値下げするのは初めて。PS4は高精細な映像表現や充実したネットワーク機能が特徴だが、税込みで4万円を超える価格設定に二の足を踏む消費者は多かった。熱心なゲーム愛好家から利用者の裾野が広がらなかったとみられる。
PS4は昨年2月に国内販売を開始した。日本では気軽に遊べるスマートフォンゲームが浸透するなか、日本人好みのゲームソフトを十分にそろえられなかった。足元の累計販売は150万台を超えたが、過去の「PS2」や「PS3」を下回るペースで、ソフトの充実とともに値下げのタイミングをはかっていたようだ。
前機種「PS3」は発売から1年足らずで1万円程度の値下げに踏み切った。今回の値下げ幅は5千円だが、競合する米マイクロソフトの「XboxOne」や任天堂の「Wii U」の販売も勢いが弱く、年末商戦で改めて存在感を示す狙いがある。
16日からはインターネットを利用し、定額制などでゲームを遊べる新サービス「PSナウ」を始める。定額制の場合、月額2315円(税別)。スクウェア・エニックスの人気作「ファイナルファンタジー13」など100作品以上が遊び放題になる。今後はゲーム機がなくても、ソニーの液晶テレビ「ブラビア」などで遊べる仕組みを整える方針だ。
仮想現実(VR)のゲームを遊べるゴーグル型端末「プレイステーションVR」も来年6月までに販売し、様々な遊び方で利用者の獲得を急ぐ。
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