[from Autoblog Japan]
実用的で手頃な価格の大量生産可能な「空飛ぶクルマ」など、見果てぬ夢というのが一般論だろう。そんなクルマが実現する可能性は大いにあるが、商品化への努力はこれまでのところ、ことごとく失敗に終わってきた。しかし先ごろ公開された特許出願書類によって、自動車業界最大手が手ごろな価格の個人用「空飛ぶクルマ」に取り組もうとしていることが明らかになった。
米自動車メディア『Automotive News』にBloombergが寄せた記事によると、公開番号20150246720が付けられたトヨタの出願した特許は「エアロカー用の積み重ね可能な翼」のデザインである。路上走行モードでは4枚の翼がルーフトップに重ねて装備されていて、飛行モードにすると翼が1枚ずつ展開する仕組みのようだ。
補助翼や昇降舵など左右の傾き(ロール)と上下方向(ピッチ)をコントロールする部品が示されていないのが興味深いところだが、断面図で操縦翼面を図解する必要がないのかもしれない。ただし、車体後部に垂直安定板(尾翼)が付いていて、左右の方向(ヨー)を制御する方向舵が装備されているように見える切り込みが確認できる。
英タブロイド紙『The Daily Mail』によると、本特許の請求範囲は図面で示されているように基本的に翼だけで、車両がどのように離陸から飛行への推力を得るのかについての詳細は含まれていない。また、前述の『Automotive News』の記事では、この特許は2014年3月に出願され、発明者として列記されているのはわずかに2人で、それぞれニュージャージー州とミシガン州在住と伝えられている。
特許出願書類はここから閲覧できるので、翼の図面をチェックし、トヨタの狙いが何なのか、ぜひコメント欄に意見をお寄せいただきたい。
By Brandon Turkus
翻訳:日本映像翻訳アカデミー