2015年9月14日13時31分
安全保障関連法案に反対するデモが今週、東海各地で連日行われる。週内成立を急ぐ安倍政権への反発は強まっており、参院での採決反対を訴える声は13日も名古屋の繁華街などで響いた。今国会は27日までだが、様々な団体がそれより先の10月にも抗議活動を計画。廃案を求め続ける。
■初の街頭活動「待っていた」
13日、名古屋駅前では10~20代でつくる「SEALDs(シールズ) TOKAI」が集会を開いた。8日の発足以来で初の街頭活動に数百人が集まった。学生らが次々にスピーチし、「今こそ声を形にしよう」「軍事的抑止力では根本的な解決にはならない」などと訴えた。
岐阜大2年の河上俊一さん(20)は、安倍政権が集団的自衛権の行使を憲法解釈の変更で認めたことから「徴兵制も同様に認めかねない」と主張。奨学金を受けており、「貧富の差は大きくなっている」という角度からも政権を批判した。
先にできた関西圏のシールズに参加しており「東海にできるのを待っていた。仲間ができて頼もしい」と話した。「今日は勇気を出して声を出した。もっと勉強して自信を強めたい」
スピーチの合間に、参加者らが太鼓のリズムに乗って、「戦争立法どえりゃあ反対」「強行採決でら腹立つがや」とコール。名駅前には法案に賛成する団体の車も現れてスピーカーで訴え、一時騒然となった。
名古屋・栄の矢場公園では市内の女性らが呼びかけた「怒れる女子デモ 第3弾」があり、抗議の「赤」を思い思いに身につけ、親子連れや男性を含め約300人が参加した。主催者は「あきらめるのは早い。法案成立がここまで延びたのは全国で反対の声を上げてきたからだ」と訴えた。
赤い帽子をかぶった千種区の元市職員の女性(65)はマイクを握り、デモ参加に踏み切った思いを語った。「日本はどうして侵略戦争をしたのかと40年前に親に聞いた。その私が、なぜこんな法案を通したのかと子に言われる世代になった。しかも今の日本には表現の自由があります」
西区の会社員、浅野幸子さん(30)は赤いスカート姿で、夫と参加。「今、反対の意志を示さないといけない。自衛隊の方や他国の人が亡くなる姿が想像できる。11もの関連法案を引っくるめて一気に通すやり方もおかしい」と話した。
この場にも法案に賛成する団体の車が現れ、スピーカーで「戦争を起こさせないためだ」と主張。集会後、参加者らは「STOP! 強行採決」の赤い紙を貼ったうちわなどを掲げ、繁華街を歩いた。
政権への抗議活動をまとめたサイトなどによると、10月にかけ、東海3県で約30団体が集会を計画。今週は各地の駅前や繁華街などで連日予定されている。
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