関東・東北豪雨:不明14人の無事確認 残る1人も避難か
毎日新聞 2015年09月15日 10時48分(最終更新 09月15日 11時47分)
関東・東北豪雨で茨城県は15日、同県常総市が行方不明としていた15人のうち14人と連絡が取れ、無事を確認したと明らかにした。残る1人は今も連絡が取れていないが、避難所にいるとの情報もあり、確認を急いでいる。14人の詳しい状況は分かっていないが、市の不明者数のまとめが混乱していた可能性が出てきた。
不明者をめぐってはこれまでも情報が錯綜(さくそう)していた。市は当初「家族と連絡がつかない」といった住民の情報などをもとに不明者をカウントし、11日に22人と発表、更に一時は31人とした。しかし、その後、県警の調べで16人の安否が確認できたとして、12日に不明者を15人と発表した。
市災害対策本部内で「氏名を公表した方が早期発見につながる」との意見が出たが、市は「避難して連絡が取れないだけの可能性があり、個人情報保護の問題もある」として公表を見送っていた。
市内で13日、男性2人の遺体が見つかり、身元も確認されたが、市はその後も「不明者は15人のまま」と説明するだけで、「数え方がおかしいのでは」と疑問の声も上がっていた。自衛隊や警察は捜索を続けており、14日から戸別訪問による安否確認のローラー作戦も本格化させているが、不明者発見には至っていない。
常総市は15日午前9時半に開いた定例記者会見でも、行方不明者について「15人で変わりがない」と説明していた。県警常総署は「コメントしない」としている。【蒔田備憲、金森崇之】