大地震の支援お返し…台湾出身ボランティア常総市に駆けつける

2015年9月15日9時33分  スポーツ報知
  • 常総市役所にボランティアに駆け付けた台湾出身の林秋里さん

 関東・東北水害で鬼怒川の堤防が決壊した茨城・常総市では14日、平日にもかかわらず、多くのボランティアが復旧作業を手伝った。

 台湾出身で東京に住む主婦・林秋里(しゅり)さん(68)は13日、同郷の主婦ら11人と駆け付けた。市役所本庁舎2階で、各地から届いた多くの衣料品、食料、おむつなど支給品の仕分けをして、被災者に手渡している。「少しでも皆さんが笑顔になってくれれば」

 林さんは、2011年3月11日の東日本大震災の際も、壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市、大槌町などを訪れ、炊き出しや寄付をしたという。

 「1999年9月に台湾で大地震が起きた時、日本はどの国より早く、支援してくれた」。当時の感謝の思いが、林さんを被災地に向かわせた。

 市役所によると、13、14日の2日間で全国から集まったボランティアは約300人。外国人は、林さんらが初めてという。

 4日前に冠水した本庁舎の1階の水は引いた。だが、イスがひっくり返り、床のタイルが剥がれ大きな水たまりが残っている。林さんは「周囲もまだ泥だらけで復旧まで時間がかかりそう」と心配そうに話した。(江畑 康二郎)

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