この企画は、Web業界で名を馳せる伊藤直也氏と注目企業のCTOが、
寿司を摘まみつつホンネで語り合う、かつて無かったインタビュー企画である。
[ #naoya_sushi ] 華麗なるキャリアの道程は、
『ドワンゴ』から逃げ出したい一心から!?【後編】
<中編のあらすじと後編のお話>
広尾の寿司屋で繰り広げられてきた、伊藤直也氏(以下「naoya」)と『株式会社ドワンゴ』の川上量生氏(以下「川上」)の対談もいよいよ後編に突入。川上氏が考えるモノづくりの本質の話から、後編では『ドワンゴ』の職場環境や制度の話、川上氏の論理的思考がいかにして生まれたか、といった話まで広がりをみせます。人として、エンジニアとして成長するためにはどうすればよいか? その答えとは――
⇒【中編】の記事はこちら
エンジニア天国がもたらした功罪にとまどう
『ドワンゴ』の行く末は?
— naoya:川上さんって、CTO就任以降、エンジニアにとって居やすい職場にしたい、なんてことも発言されていますよね?
— 川上:別段なにもしてないですけどね。さっきも言ったように、引っ越しして、インフラ側にエンジニアをコンバートさせたくらいです。
— naoya:あら、そうですか。そのなにもしない感というか、権限委譲するところが居心地の良さに繋がっていたりするんですかね。じゃあ、それはさておき、居心地のいい会社って、仕事の成果とか、それと相反することも多いものじゃないですか?
— 川上:居心地のいい環境から新しく成功するプロジェクトって、基本、出てこないですよね。アニメの制作現場も同じらしいですよ。
— naoya:ここで『SHIROBAKO』と話が繋がるw
— 川上:厳しい環境下で勝ち抜いてきたところからしか、世の中を変えるようなサービスは出てこない。居心地のいい環境で仕事をしているってことは、そこでひとつ競争を放棄しているわけですよ。Webサービスって、基本、全世界を相手に競争しているわけでしょ? グローバルに競合がいて、その中で誰が一番いい物を一番早く出してくるかの競争じゃないですか? それを居心地のいい環境でマイペースにつくっていて、勝てるわけがないですよね。
— naoya:居心地の良さだけ提供していては、勝ち負け以前に、そもそもまともなものができてくる可能性すら低くなってしまいかねない。
— 川上:大量退職事件のあとくらいから、よくね、『ドワンゴ』のことをブラック企業だとかいう悪口をネットの書き込みなんかで見ることあるんですけど、今の『ドワンゴ』は明らかにスーパーホワイト企業なんですよ。
— naoya:スーパーホワイト…
— 川上:少なくともエンジニアにとってはね。世間一般のエンジニアが置かれている環境と比べてみると『ドワンゴ』はとても白い、純白です。混乱したことも一時期は確かにあったけど、基本、純白の歴史。とくに今は真っ白すぎるw 僕はもうちょっと黒くしたいんですよ。もっとブラック化しないとやっぱり他社との競争に勝てる気がしないもん。
— naoya:これまた議論を呼びそうな・・・。まあ、僕も自分のマネジメントスタイル的に、ちょっと難しいかな? って思うのが、エンジニアが夕方とかに来て、そこから仕事して帰る、っていう自由な感じの会社のマネジメントを任されたとしても、正直、成果を出せる気がしないってのはありますね。やっぱりどうしてもタイミングを合わせるとか、膝を突き合わせて議論しないといけない場面というのは、良い製品を作るのに必要になることも多いので。そういう環境で結果を出せるマネージャもいるんでしょうけど、僕には難しいなと思います。
— 川上:誰も出せないですよ。だから、『ドワンゴ』は、今、パフォーマンスを出しきれていないんですよw
— naoya:その辺りから、もうちょっときちんとしたいというか、是正していきたいと?
— 川上:僕はエンジニア天国をつくりたくてつくったんだけど、天国ではやっぱり人は働かないですねw まあ、働かなくてもいいんだけどさ。天国でも、すごく働いているエンジニアはいるわけで、そういう人が馬鹿をみないような、ちゃんと報われる仕組みにはしないと。
— naoya:ああ、何にしても正しい人が報われる仕組みというのは大事ですね。
— 川上:多少厳しくなった方がいいと思うんですよね。本人たちにとっても。
— naoya:かといって、締め付ければいいってもんでもないし。でも、いわゆるエンジニア天国っていう環境だけで仕事の成果・・・会社が求めるという意味での成果を出すのは難易度が高いかなって思いますね。
— 川上:『ドワンゴ』って、ずっとエンジニア天国だったんだけど、その中で『着メロ』とか『ニコニコ動画』や『ニコニコ生放送』などのヒットが出てきた。でも、それらのサービスを創出したメンバーっていうのは、エンジニア天国の外で、ものすごく頑張った人たちだもん。天国の中からは、『ドワンゴ』を支えていけるようなビジネスが生まれたことは、今のところはないですね。残念ながら。
— naoya:そうだったんですね。得てして新しいものは、制約から離れた傍流から生まれてくるというのはありますね。ところで、単純に比較できないとは思いますけど、日米での天国の違いとかってありますか?
— 川上:向こうは成果出せないと、簡単に首切られちゃうからね。
— naoya:環境だけ見ると天国かもしれないけれど、仕事でパフォーマンス出さなきゃ生きていけないっていうのは、確実に日本より厳しいでしょうね。
— 川上:パフォーマンスを出しているかどうかも、直属の上司の一方的な判断だから正しいとも限らない。日本だと気に入らない部下だからといってクビになんかできないけど、向こうは簡単にできるからね。
— naoya:人材がディスポーザブルだという点が、日本と前提が大きく異なるというのは前回の対談でも話に上がりました。食堂やカフェテリアがあって、マッサージチェアとかリフレッシュルームも整っていて、出勤時間も自由で、リモートワークにも対応していて、とか。でも、根本的に成果を出さないと職がなくなる。更に国家的な背景として、そうなったとき、社会保障のシステムもそこまで手厚くない…そういうセーフティネットがしっかり機能していない社会情勢っていうのも、彼らが仕事に一生懸命になる大きな要因のひとつだったりすると、僕は感じますけどね。
— 川上:いいところだけを見て、なんか日本は待遇悪いなー、とか思ってたりするけど大間違いですよ。ともあれ、『ドワンゴ』のエンジニアは、すごく優秀な人は集まっているし、みんな頑張ってはいるんだけれど、それがうまく機能するような形には、残念ながら今はなっていないですね。
— naoya:でも、川上さんがCTOになった当時、喫緊に抱えていた課題というのは、だいたい片付いてきているんじゃないですか?
— 川上:致命的な危機は去りましたね。
— naoya:だからこそ、そろそろ本質的にパフォーマンスを出していくためにどうしたらいいのか、っていうフェーズに移行してきているんですよね。マイナスをゼロにするところから、次はプラスに転じていくっていう。
— 川上:そう。そっちの方向に切り替えていくのが現在地点でしょうね。
— naoya:外から見ていても、そういう感じはありますね。この頃はポジティブなメッセージが多く聞こえるようになってきました。人工知能や自社データセンターみたいな技術的に新しい取り組みも見聞きするようになって、『ドワンゴ』にはやっぱり良いエンジニアが多くいるんだな、って感覚があります。環境も整備されてきて、技術的なチャレンジの場もあって、それをできるエンジニアがいるんじゃないかっていうような状況ですかね。
— 川上:それは事実なんですよ。そうなんだけど、それが企業としてのパフォーマンスにうまく結び付けられていない状況ですね。でも、その辺もだいぶ改善してきているので、今年、来年と成果は出てくると思いますよ。
▲最初の握りはアジと白イカ。素材の味をしっかりと堪能できる一品です。
企画とエンジニアリングは両立させるべき!
— naoya:ところで、準エンジニア手当制度っていうんですか? 割とおもしろい制度や仕組みが『ドワンゴ』にはあると聞きましたけど。
— 川上:僕ね、分業制が最悪だと思っているんですよ。サービスの設計は工業デザインじゃなきゃいけないわけだし、スケーラビリティから機能を考えるべきだと思っているから。分業になっちゃうと、社内で自社コンテンツをやっているのに、仲間内で受発注の関係みたいなものが存在してしまうわけですよ。それがすごくよくないなと思っていて、その解消には技術的な知識の共有レベルをもっと上げなきゃいけないなと。それで、準エンジニア手当制度みたいなものを実践しているんですよ。
— naoya:発端は、エンジニアをディレクターとか企画職にコンバートしちゃうと、エンジニア手当みたいなものがつかなくなり、給与が下がっちゃう問題があったんですよね? そこで新たな資格を用意して、エンジニアの手当がついたまま企画職でやっていける、という制度を用意して運用しだしたら、企画側の人たちが勉強するようになった?
— 川上:正確に言うと、元エンジニアの人が企画にコンバートしても、エンジニア手当はついたままにしようと思ったんだけど、それはちょっと不公平だろうと。それで公平にするために、毎年資格試験を実施して、それに合格したら手当をもらえる、という形にしたんですね。そこは、元エンジニアだろうが非エンジニアだろうが条件は一緒ですよ、ってことにしたんです。
— naoya:その結果、もともとエンジニアじゃない人たちも頑張って勉強するように…
— 川上:めちゃくちゃ勉強する企画職の人たちが出てきたんですよね。企画職の半分以上が試験受けているんじゃないですかね?
— naoya:それは盲点ですね。
— 川上:やっぱり実利があって、仕事にもプラスになるっていう両方が必要なんでしょう。
— naoya:ちなみにこの試験って、結構難しいんですか?
— 川上:知らないですw でも、そんなに手は抜いてないって聞いてますよ。
— naoya:内容とか確認してないんですか?
— 川上:してませんね。
— naoya:いや、どのくらいのレベルの問題なのか、ちょっと気になったもんですから。
— 川上:一応レベル1~3まであって、レベル1は基礎的な部分でプログラミングが理解できるとか、レベル2はJavaScriptやVBAでプログラムが書ける、普通にWeb系のエンジニアとして仕事ができるレベル。で、レベル3は、今の『ドワンゴ』のエンジニアの中に入れてもそん色はないっていう感じ? 『ドワンゴ』の即戦力クラス。実際はレベル2でも、社内のエンジニアの一部からは受かる自信がないって声があるくらいです。
— naoya:結構難しいんですね。ちょっと僕も危うい感じがしてきた。
— 川上:僕は絶対に受からないですよ。
— naoya:それだったら、レベル1でも知らないで済ます層に比べたら全然違うでしょうね。
— 川上:一度受かったら終わりじゃなくて、毎年試験があって、その都度ごとに受からないと資格がなくなる仕組みにしました。
— naoya:エンジニア界隈では、よく企画者やセールスがもっと技術のことを理解すべきっていう主張もあるんですけど、みんな、それは大事だって言うけど、実際に行動に移せている組織とか会社ってほとんどないですよね。
— 川上:あんまり聞かないですね。
— naoya:それをどうやってきっかけをつくろうかっていうときに、最近では例えばエンジニアが勉強会開いたり、一緒にプログラムをつくってみたりするところもあるみたいですね。『ドワンゴ』は手当、つまりは仕組みでそれを実現したって言うのが結構面白いなって思います。ところで、エンジニアが、もっと俺たちのことを理解してよっていうのは、文脈がふたつあって、ひとつは、ものをつくるときに技術的な勘が働かないと制約条件が理解できないから、実現性のない企画を立ててきちゃったりしてダメだ。というここまでの話と、もうひとつはその裏返しというか、もっと俺たちの苦労をわかれ、みたいな。
— 川上:そうですね。
— naoya:まぁ、後者はどうなのかなって僕は思いますけどね。
— 川上:そこまで言えるほどのレベルにあるのかってことですね。
— naoya:そうですね。多くの場合はそのレベルにない。
— 川上:普通の業界に比べたら、明らかにぬるい業界ですからね。Web業界って。
— naoya:そこを差し引けないと、エンジニアのことを理解しろっていう文脈が、間違った形で伝播していくっていうのはあるでしょう。エンジニアの発言力が強すぎて、企画やセールスが委縮している会社なんてのが典型例ですが。
— 川上:そういうの、いっぱいあるよね。『ドワンゴ』もそうですよ。エンジニア至上主義になっている。
— naoya:そういえば『Cakes』で企画が偉いと言ってらっしゃいませんでした? 条件付きだったとは思いますけど。
— 川上:そう。ほとんどの企画はそのレベルに達していないんだけど。本来的には企画の方が偉いに決まっていますよ。条件を満たせば。
— naoya:僕は企画っていう言葉があんまり好きじゃなくって、例えば『プロダクトマネージャー』って言いたいってのがありますね。
— 川上:そうですね。
— naoya:企画って言うとアイデアマンみたいな…
— 川上:そういう誤解が多いんですよね。気の利いた企画を出さなきゃいけないんだとかいう思い込み。それが根本的に間違っているんですけど。
— naoya:『プロダクトマネージャー』は、あくまでも製品責任者なんで、その製品が市場に受け容れられない限り、その人は評価されないじゃないですか。つまり、製品を創り出すところから、それがリリースされて世の中に浸透するまでをトータルにマネジメントしないといけない。だから、さっき川上さんが言っていた、工業デザインというところまで含めて、精密に企画する必要がある。『企画』はプロダクトマネジメントの工程の一部でしかないと思うんですよ。そこだけを名前にした役割を作ってしまうと、アイデアはよかったのに開発がうまくいかなかった…みたいな感じになって、アイデアは間違ってない、実現手段がよくなかった、みたいな話に矮小化されてしまうことがある。だから、僕はソフトウェア開発の現場においては、企画職っていう言葉は好きじゃないんですよ。
— 川上:企画という職種の多くの人たちってのは、実際にはパワーポイント屋さんじゃない? なんか画面遷移とか、フローを図に描いたりしている人たちですね。
— naoya:僕の中では、ソフトウェア開発の世界の中で、プロダクトマネジメントができる人っていうのは、基本的に自分で簡単なコードぐらいなら書けるとか、デザインができるとかで、プロトタイピングとかも自分でやって、その過程で制約条件を見つけて、だいたいこんなもの、っていうところまでつくっていける人たちなんですけどね。それが僕の中でのプロダクトマネージャーなんですけど、企画職っていうと、そのニュアンスが失われちゃっても成立しちゃうのかなぁって。
— 川上:企画者=クリエイターとか、アーティストみたいなイメージは、完全に捨てたほうがいいでしょう。
— naoya:マネージャーであり、プロデューサーなんですよね。
— 川上:まさにそうです。
▲続いての握りはコハダと甘エビ。一緒に登場の生しらすは、うずらの卵と相性抜群です。
エンジニアってしゃべれない!? 求む、リア充エンジニア!
— naoya:海外では~という文脈の話は、川上さんはあまり好きじゃないと思うんですけど、『Facebook』なんかは、いわゆるプロダクトマネージャーは、入社時にコーディング面接っていうのがあるらしいですよね。
— 川上:はいはい。
— naoya:プログラム書ける人が前提っていう。
— 川上:それがいいよ。正しい。
— naoya:しかし、日本でそこまで求めるとなかなかPMになれる人が少ないっていう問題が。
— 川上:そういうエンジニアリングのスキルある人って、コミュニケーション能力は低いことが多いじゃないですか?
— naoya:えw
— 川上:だって、エンジニアの中だけで見たら、naoyaさんってコミュニケーションスキルは、最上位のクラスに入ると思うわけですよ。でも世間的に見たら、十分コミュニケーションが苦手な人に分類されますよね。むしろ下限というか、これくらいはないとPMできないよね、っていう最低ライン。
— naoya:ははは、痛いところ突きますね・・・。そうなんですよねぇ。普段の環境の中では自分でも、まあまあコミュニケーション強者の方だという認識がなくもなくて、エンジニアの仲間といると、基本、僕が場を仕切るんですよ。だけど、セールスのメンバーとかと飲み会に行くと、お前おかしな奴だな、って言われて、みんなちょっと引いてるんですよね。なんかこいつおかしい奴、って扱いになってます。
— 川上:もっとコミュニケーション力のある企画側の人間がコーディングを覚えていく時代になったら、コーディングのスキルはダメなんだけど、プロダクトマネージメントは上手いって人に成長するかもしれない。だけど、そういう人たちって、なかなかコーディングに興味を持ってくれないんですよ。
— naoya:エンジニアリング的なことに興味を持たなくても、ほかに楽しいことはいっぱいありますからね。
— 川上:そこの問題だよね。日本もリア充がプログラミングを覚える時代に突入しないと、逆にエンジニアの地位が上がらないと思いますよ。コミュニケーション力が高くてプログラミングもできる人っていうのが、もっといるべきなんですよ。
— naoya:世界的に見ても、コミュ二ケーションが苦手な人は多いんですかね。
— 川上:職人と呼ばれる人もそうだけど、ものすごい技術のある人って言葉数が少ないことが多いじゃないですか。だから、ゆっくりと話す一言一言にとても重みがある。でもそれって、慎重に言葉を選んで発言しているからじゃなくて、話す能力が低いからだと僕は思うんですよ。
— naoya:はいはい。
— 川上:スムーズに言葉が出ないわけですよ。出てこないからポツリポツリとなって、それをなんか、さすが一言に重みがあるって好意的に解釈されているんだと思うんですよね。
— naoya:天才的なプログラムを書くんだけれど、コミュニケーションをうまくとれない人がときどきいますね。怒りやすかったり、センシティブすぎたりとか、頭の回転と同じくらい話が早すぎて周りが理解できないとか。でも、プログラマとしての能力が極めて高い。そういう人を会社組織でどうとらえるべきかっていうのは、非常に難しい問題ですよね。
— 川上:すごいクリエイターはそうですよね。昔から。
— naoya:たまたま社会の需要とか、会社や組織の方向性に馴染めば優秀ということになる。そうじゃない人は役立たずと言われてしまう。
— 川上:そうなんだよね。
— naoya:そうして排除されてしまうっていうのは、結構寂しい話なんですけどね。
— 川上:本当はすごい才能を持っているというのは、エンジニア同士だったら、ある程度はわかるんですけどね。
— naoya:スキルだけなら、エンジニア同士の場合は、もので語れるから、作ってきたものを見れば、自分がそれを作れるか作れないかで判断ができるんですよね。こんな短い期間でこんなの作れないよ、とか。事前には、なかなかわからないのは、ものを見てる間はよかったんだけれど、一緒にチームでやってみたらうまく歯車が噛み合わないとかそういうことですね。
— 川上:どうやってこの才能を引き出せばいいんだろうとか、この人に仕事をしてもらうにはどうしたらいいんだろうって悩むことは、ありがちですね。
— naoya:採用のときまではモチベーションが続いていたんだけど、会社としてやってほしいことをやってもらおうとすると全然うまくいかないとか。
— 川上:いきなり一般人以下の能力しか発揮してくれないとかですね。
— naoya:マネジメントが難しいですよね。
— 川上:腕前はわかっても、どうやったら働いてもらえるかまでは見切れないよね。
会社愛に目覚めた象徴CTOの心境の変化とは?
— 川上:でも『ドワンゴ』だったら、そういう人でも生き残れると思いますよ。
— naoya:懐が広いですね。
— 川上:っていうか、管理してないからw 最近はずいぶん変わってきたかもしれないけど、ほんの数年前までは、半年間会社に来ない人とかいましたからね。みんなに聞くと、そういえば最近見てませんね、とか、一応、認識はしているみたいなんだけど、とくに関心は無い、みたいな。
— naoya:なんか、社内でタイムカードを勝手に押すプログラムとかが流行ったんですよね?
— 川上:そうそう。セクションマネージャーが会社に来れない部下の管理のためにつくったりしてたらしいんですよ。
— naoya:それ、部下想いでいい人だけど、マネージャーとしてはどうなんでしょう?w
— 川上:失格でしょうね。僕ね、会社に対して感情移入するようになったのは、ここ数年なんですよ。それまでは、『ドワンゴ』のことは嫌いだったんですw 僕の人生の重荷としか思ってなくて。なんとなくですけど、会社から寄生されている感があったんです。だから、いつまでもまとわりついてくんなっていうのを、少なくとも5年前くらいまでは思っていました。
— naoya:そうだったんですね。
— 川上:だから『ジブリ』に行ったりするんですよ。会社に対するコミット精神が低かったから。その中で、なんとなく自分の会社かな、って最近は思えてきて、少しずつ愛着も湧いてきたんですね。だから、真面目に考えるようになったんです。それまでって、会社の組織とか、ちゃんとしようなんて1ミリも思ってなかったわけですよ。『着メロ』やって、『ニコニコ動画』やって、ヒットビジネスに寄っかかっていれば、会社なんていい加減な組織でも、滅多に潰れることはないわけですよ。『ドワンゴ』の成功したビジネスをやりたがる人間はたくさんいたから、やりたい人がやればいい。たぶん、彼らが好きなようにやるのを放置すると、どこかでうまくはいかなくなるだろうけど、それでも5年くらいはもつだろう。それで十分かなって。それぐらいの感覚で思ってました。それが変わったのはここ数年ですね。
— naoya:ああ、それで。混沌としていた時期はその頃と重なってるんですね。心境の変化は、なにがきっかけだったんですか?
— 川上:やっぱり『ジブリ』に行ったのが大きかったですよ。外から見て、自分が本当にやるべき仕事ってなんだろって考えたら、少なくともアニメじゃないなと思いました。
— naoya:はははw
— 川上:アニメづくりには行きがかり上、真剣なテーマのひとつとして関わろうとは思いますが、自分の残りの人生を捧げようとはならないなと。そうしたら、やっぱり自分のプラットフォームはネットだし、『ドワンゴ』なのかなと気づいたんですよ。
— naoya:そりゃあ、そうですよ。
— 川上:それにぶっちゃけ、僕の方は『ドワンゴ』が嫌いだったんですけど、『ドワンゴ』のみんなは、結構僕のこと好きみたいなんですよw
— naoya:川上さん、知人に好かれる属性ありますからね。
— 川上:不思議なことにね。そんなもんだから、だんだんと、じゃあ、ちょっとお前らのために真面目に考えるか、みたいに思えるようになっていったんですよね。
エキセントリックな感覚は幼少時代からすでに芽生えていた
— 川上:僕はクリエイター的なところもある経営者とみられることが多いんですけど、僕、仕事は全部理詰めなんですよ。でも感性でつくっているって思われてる節があるんですよね。
— naoya:そう言いますが、川上さんの言う理屈って、普通の人たちには理解できない部分も多々あって、先に直感があり、それを説明するために理屈を使うっていう文脈とか。
— 川上:ある程度は理屈が成立していない部分があるべきだという理屈も含めて、全部を理屈でつくっているんですよ。
— naoya:それは言語化するかしないかの問題で、どっちにしろセンスなんじゃないか、という考え方もあると思いますけど。
— 川上:言語で論理的に説明できる理屈っていうのは、他の人にも導き出せるんですよね。その時点で陳腐な企画なんですよ。だからこそ、自分でも説明できない要素っていうのは必要だと思っているんですね。
— naoya:確かにそれって再現可能かもしれないですけど、それが再現できるコンピュータは世界に1台しかないかもしれないし、2台ないと他の人はできないっていう。それをセンスって言うのかもしれないですよね。
— 川上:ていうか、僕自身も再現できないですけどね。
— naoya:それ、理詰めって言っていいんですか?w
— 川上:それも含めて、僕の中では理屈になっているんですよ。これだけ考えても自分でさえわからないんだから、他のライバルも絶対にわからないに違いないだろう、っていうことが、僕がプロジェクトを実行するときのひとつの判断材料になるわけです。自分がいくら考えても、理屈が見つからないようなものであれば、多分他の人はやろうとさえしないから、競合はいなくなる。そういう計算なんですよ。競合がいる・いないで、成功難易度は劇的に変わりますからね。そういう観点だと、自分の中で理屈をつけられるかどうかなんてことは些細なことに過ぎなくて、むしろ成立していない方が結果的には得をすることが多い。理屈は間違っているけど、だいたいなんとかなりそうかな、ぐらいで十分なんです。そういう方法論なんですよ。
— naoya:言っていることはわかるんですけど…でも、結局どこかで「わからない」ということを、飲み込まなきゃいけないわけじゃないですか?
— 川上:いや、それってコンテンツづくりの世界じゃ普通じゃないですか。
— naoya:はい。だけど、普通の人は「わからない」ことに対して、基本的に不安を抱くので、それを理詰めで考えていけば不安なことも超越していけるでしょ? っていう川上さんの感覚って、僕はある種の適性というか、才能だと思うんですよね。
— 川上:全部理屈なんだけどなー。ほら、世の中には自分がわからないことってたくさんあるわけでしょ。わからなければなにを選んでもいいってわけじゃない。その中で、じゃあ、この企画を選んだのはなんなのかって言ったら、わかる・わからないの境界ぎりぎりのところでやっているからですよ。確実に成功するという理屈はないかもしれないけど、まかり間違って成功するかもしれない確率というのは、ある程度計算できるんですよ。この成立しそうにない企画が、本当は成立している確率は、これくらいじゃないか、っていう。そこら辺は、ある種、直感的な類推であって勘だし、感性だっていうこともできるのかもしれません。でも、それだって、僕は全部を理屈で構成的な手法で決めていくので、同じ結論になるんですよね。ランダム性はない。
— naoya:なるほど。
— 川上:この感じって、僕、小学生の頃からなんですよ。毎日、100円お小遣いをもらうわけですよ。その100円でジュースを買うんです。で、自動販売機を前に、自分は何が飲みたいか? って考えるんですよ。そうすると、1番飲みたいのはコカ・コーラであると。2番目はファンタ グレープで、3番目はファンタ オレンジ。じゃあ、今日はコカ・コーラを飲んで、明日はファンタ グレープ、明後日はファンタ オレンジだなって結論を出して、その日はコカ・コーラを買うんですね。で、翌日、まったく同じ思考をして、またコカ・コーラを買っちゃうんです。
— naoya:それは面白いw
— 川上:僕は理屈では結論を出せないことでも、なんらかの理屈に落とし込んでから行動に移すので、僕の中では、基本的に勘は存在しないんですよ!
— naoya:結局ファンタ グレープは買うことはなく、毎日コカ・コーラ買っちゃうんですね。
— 川上:そうw まったく同じ思考をして。僕の行動にランダムはないんですよね。この頃から。ランダムにやるにしても、その選び方を同じ方法論で決めてから動くので。
— naoya:それって自己認識の問題かもしれませんよ。みんなが勘と呼んでいるものが、川上さんにとっては違うというだけで。
— 川上:実態としてはそうかもしれないけど、自分の中では勘とかランダム要素はないんだよね。
— naoya:例えば、『ニコニコ動画』で盛り上がりに応じて、ユーザーの手によって、変わったコメントが様式美的についていくじゃないですか? 弾幕とか。ああいうのも、やり始める前から全部詰めていたんですか?
— 川上:あれはね、理詰めで予想して設計したものと、偶然にできたものと両方ありますね。弾幕は最初から狙っていました。あとは、空耳とか字幕ごっことか、コメントアートも全部、最初からの狙い通りです。予想できなかったのは合唱とかかなあ。
— naoya:提供職人とか?
— 川上:あれもね、そういうことができるように設計していたんですよ。下コマンドとか、テロップのために実装したんだもん。あと色コマンドとかもね。TVの画面みたいに緑の文字でチャンネル番号とかがオーバーレイできるようにつくったんです。
▲赤貝・マグロの漬け・エボダイの酢〆と、彩り豊かな握りが続きます。
想いとは裏腹なのか照れ隠しなのか
――象徴CTOの心情とは?
— naoya:そうだったんですね。サービスは往々にして狙い通りであると。じゃあそもそも、どうして重荷にすらなってしまう会社をつくろうとしたんですか?
— 川上:いや、これ何度もいろんなところで言っているんだけど、『ドワンゴ』って、そもそも僕の会社じゃなくって、実質的には共同創業者の森の会社だったんですよね。自分の会社なんて感覚は最初からなかったですし。それが『着メロ』が当たっちゃったんで、僕の会社になっちゃった。それだけの話なんですよ。
— naoya:ああ、そうか、そういえばそうでした。
— 川上:自分の会社なんて少しも思ってなかったから、愛着もなかったしw 『ドワンゴ』での僕って、常に逃げていたんですよ、経営者としてね。実は僕、何回かクーデターを起こそうとしているんですよ。どういうクーデターかというと、僕の肩書きから代表権を外そうとしたんですよね。取引先にも根回ししたりして、もう4回くらい試みているんですけど、全部失敗しました。2回ぐらいはいいところまでいったんですが。
— naoya:w
— 川上:僕は、何回も『ドワンゴ』からフェードアウトしようとしているんですよ。そうやって逃げよう、逃げようとしている過程の中で何が起こったかというと、なぜか不本意なことに僕の求心力が高まっていったんですよね。『ドワンゴ』がどんどん僕の会社みたいになっていったんです。常にそこから逃げようとしているのに。
— naoya:すごいですねw
— 川上:一方で責任感もあるわけですよ。本心では逃げたいんだけど、逃げたら僕が尊敬したり世話になったりした周りの人たちに対して恥ずかしいって。だから理想は、TOB(敵対的買収)をかけられて、いろいろと抵抗はするんだけども、力尽きるという筋書きですね。
— naoya:あくまで自分は精一杯頑張ったが力及ばなかった、的な筋書きが良いとw
— 川上:『KADOKAWA』との合併は、そんなこと全然ないんですけど、結局は会社を乗っ取られてしまったみたいな形になってもいいかなという淡い期待はあったんですよ。ここまでやってきて、いろんな人間関係もできて、その中で正面から逃げ出しちゃうと、やっぱりいろいろと問題がありますよね。僕、『ドワンゴ』に全然愛着なかったんですけど、『ドワンゴ』を経営していく中でできた人間関係には愛着あるわけですよ。
— naoya:そりゃそうですよね。
— 川上:だから、僕の理想は敵対的買収で乗っ取られることだし、部下にクーデターを起こされて追い出されることなんですよ。それは狙ってます。というか、そういうことが起こる可能性は夢として常に残しておきたいですね。
— naoya:本当ですか?w
— 川上:ホント、ホント。そうだと思ってみると納得してもらえるような行動をずっとしてきているんですけどね。だっておかしいでしょ? なんで『ジブリ』行ったんですか。
— naoya:まったく予想外でした。というか、『ジブリ』に行くって言って、ほんとに行けるんだなと思ってましたよ。
— 川上:これまでもね、『着メロ』つくる前とかに、会社に行かなくなっちゃったりしたんですよ。『ニコニコ動画』のときもそうでした。そういうときって、僕って社内で権力がなくなるんですよ。誰も言うことを聞いてくれなくなる。会社行ってないんだから当たり前です。事実上の失脚ですね。だから、『ジブリ』に行って会社行かなくなったから、また失脚するかなって思っていたんです。でもね、今回はそうはならなかったですね。逆になぜか求心力が強くなった気がします。
▲握りの〆はアナゴ。淡白な白身に濃厚なタレが絡まった味は絶品です。
人として、エンジニアとして、
成長を望むならボードゲーム!?
— 川上:僕、本当は言われた仕事をするのが好きなんですよ。あなたの仕事はこれって決められて、それを実現するのが好きなんです。課題を与えられて、それを解いていくのが楽しい。
— naoya:それに近い話かもしれないですけど、『ドワンゴ』っていう会社は別に社会的使命を果たすことを第一義にしている会社ではない、会社自体は営利目的で運営されるものだ、という話をときどきされてますよね。僕もつい最近、会社はそういうものであるべきだよな、と思ったことがありましてですね。あるエンジニアが、会社のことで悩んでいるというので話を聞いたら、入社当時に描かれていた会社のビジョンに魅かれていたけど、最近は、売上を上げるためや投資を受けるためにどうすべきか? とか、ビジョンの実現のためにリソースを割けていないからどう考えていいかわからない、って話だったんです。気持ちとしては共感はできたんですけど、でも、会社は生き残っていかないと意味ないし、スタートアップだから投資を受けないと給料も払えない。あくまで営利目的であるという目的・・・というか制約があって、その中で何をするかという前提は絶対だと思うんです。でも、会社のビジョンみたいなものが好きで惹かれてきた人なんかは、そこの部分よりもビジョンの実現の方が優先であると思っていて、それでねじれてしまうことがありますよね。
— 川上:まぁ、勘違いですよね。
— naoya:社会に良い影響を与えるとか、使命を果たすとか、それが「第一義」というのは、極端に言えば嘘なんですよね。最も優先されなければいけないのは営利活動で、社会的な意義は二番目以降というか、結果的にそうであったらより良い、ぐらいのものにしておくべきというか。後者が要らないっていうことではないですよ。企業経営って、現実的にはそういう制約の中での選択行動、つまりある種のゲームみたいなものだと思うんです。でもビジョンの実現が第一義であるとすると、それが揺らいだ時にそのギャップに悩んでしまうんですよね。
— 川上:その現象を説明するのにね、僕は『ダンスダンスレボリューション』っていうゲームを例に出すんですよ。普通、ゲームっていうのはスコアを競うわけじゃないですか? 一番短時間で高得点を挙げた人がすごい。ところが、ゲームクリアは当然するんだけれども、それだけじゃなくて、スコアには関係ないのにパフォーマンスを見せながら格好良く踊ることに拘るというのが、『ダンスダンスレボリューション』じゃないですか。で、ビジョンを掲げて企業を経営するっていうのは、ビジネスで勝つだけじゃなく、超格好良く踊りながら勝つんだ、って宣言しているに等しいと思うんですよ。
— naoya:だけど、本当にそのスコアで競っていて、パフォーマンスをしていたら負ける、っていう段階においては、お前はパフォーマンスができるのか? っていうことが突きつけられるわけですよね。
— 川上:スコアを競うゲームでは、パフォーマンスは、よほどの実力差がないと成立しないんですよ。ビジネスで勝つっていうのも相当困難なのに、こういうファンタスティックなプレーを決めて勝ってやるんだっていっても、普通は無理でしょう。
— naoya:昨今は、Web系エンジニアって企業戦略的にも割と大事にされるのが良いという風潮になってきている。でも、大事にされたことで、かえって会社が営利活動を優先したときに、それを「会社がビジョンを見失っている」という捉え方をしてしまうっていうのが起こるんですよね。
— 川上:それって、やっぱりいいものをつくってないからだろうね。仕事が本当に世界を変えるような仕事だったら、誰もそんなこと言わないわけだし。そうじゃなくって、意識だけ高いんだけれども、やっていることはものすごい平凡なことなんでしょ?
— naoya:ああ、それはあるかもしれないですね。
— 川上:別に世界変えないよなー、ってことしか現実にはできていない。そうすると、だんだん宗教的な方向にね、みんな議論が向かうよね。
— naoya:世間一般では、会社は第一義的に社会的意義を追求せよとか、そういうことが良しとされている向きはありますよね。教科書通りには。ただ、川上さんはそういうことにはあまり迎合せずに、第一義は営利目的でしょうと言い切りますよね。この話に限らず、そういう世間一般で良しと言われている価値観に立脚してない川上さんの発言がたくさんあって、それって改めて考えると現実的な選択で悪くないよな、って結構思うんですよ。むしろ、自分が世間一般の価値観を鵜呑みにしてたのが良くなかったって反省する。特にWebがどうこうみたいな文脈だと、僕みたいなミーハーなエンジニアは、すぐに感化されて、オープンインターネットだ、OSSだ、自由なソフトウェアだ、ってそういうイデオロギーにすぐ飛びついちゃって…
— 川上:騙されているよね。そもそも嘘なんですからw
— naoya:それで、川上さんの話を聞いていて、ときどき、こう、まずかったなって感じになるんですよね。
— 川上:だからね、みんなボードゲームをやるべきなんですよ。
— naoya:えっw ここでボードゲームですかw 唐突に・・・
— 川上:それもね、新作のボードゲームがいいんですよ。月1回とか定期的にボードゲーム大会をやって、同じゲームをやり込むんじゃなくて、必ず新しいゲームをやる。もちろん真剣に勝とうとする。そうすると、このゲームのルールはいったいなんだろう、って毎回考えるじゃないですか。みんな、そういうことを体験するといい。
— naoya:ああ、その話。ボードゲームは、なにもわからないところから一緒にスタートして、ルールを覚えて、その中で勝つためにはどういう戦略がいいのか、というゲームですしね。で、ルールを一番最初にきちんと把握して勝つための構造を見抜いた人が勝ちますね。
— 川上:そうそう。しかも覚えたルールの解釈が間違っていたりすることもあるわけです。ルールという絶対的な前提条件すら信用できない。ファンタスティックなプレイをやる場合なんかは、ルールとは別に自分の心の中で勝手な勝利条件を立てて挑戦するわけです。そういう訓練をみんなした方がいい。
— naoya:物事のルールや勝ちパターンが、まだそこにいる人たちの間で確立してない状況、しかも都合よく解釈した人が有利かもしれない状況での思考訓練をしろということですか。確かに。ちなみに、このボードゲームの話って、読者に種明かしすると、実は僕らのプライベートな話なんですけどね。川上さんと僕と、あと何人かで定期的に集まってボードゲームをやってるっていう。それには、そういう思考訓練という目的も多少あったと。
— 川上:そうなんだよね。次回の日程をそろそろ決めないと。前回は合宿で、あまりに真剣にやりすぎて燃え尽きちゃったから少し時間が空いちゃいましたね。
— naoya:はは、そうですね。実はこの対談もボードゲーム会の中で相談して実現に至りました。業界の話や、エンジニアの話、『ドワンゴ』の話など、多岐にわたってきた対談が、まさか起点のボードゲームの話で締まるとは。ある意味、期待通りのオチがついたところで、終わりにしましょうか。今日はありがとうございました。
▲ゲームの話に始まった対談は、さまざまな話が繰り広げられ、最後はやっぱりゲームの話で終わり。
これにて #naoya_sushiはおひらきです。
終わりに
本対談をもちまして、『飲み会で探るエンジニアのホンネ #naoya_sushi編』は最終回となります。第一回より会場をご提供いただきました広尾寿司店『鮨心 (スシシン)』様。これまでにご登場いただきました各社の皆様。ならびに、本企画のホスト役を務めていただきました伊藤直也氏に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
≪これまでにご登場いただいた皆様≫
『クックパッド株式会社』執行役最高技術責任者(CTO)舘野祐一氏
『グリー株式会社』取締役 執行役員常務 最高技術責任者(CTO)藤本真樹氏
『株式会社フリークアウト』執行役員 明石信之氏
『株式会社一休』笹島祐介氏・田中健介氏
『株式会社メルカリ』執行役員 柄沢聡太郎氏
『トレジャーデータ株式会社』CTO 太田一樹氏
『株式会社KADOKAWA・DWANGO』代表取締役社長 川上量生氏
※登場順
川上さんが代表取締役会長を務める『ドワンゴ』では、エンジニアの採用を行っています。日本最大級の動画配信サービス『ニコニコ動画』を中心としたポータルサイト『niconico』を支える、やりがい溢れた仕事に挑んでみたい方は、ぜひ求人情報もチェックしてみてください。
取材協力
鮨心(すししん)
〒106-0047 東京都港区南麻布4-12-4 プラチナコート広尾 1F
TEL:03-3280-3454
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