先日、メグさん主催(id:megumakou2014)のブログ勉強会に参加して来ました。
講義内容ももちろん勉強になったのですが、それ以上に感じたのが、講師のお二人のプレゼンの上手さ。
ちょっとびっくりするくらい上手で、合計2時間半の講義があっという間でした。
講義内容は他の方のまとめに任せるとして、僕は『プレゼンの上手な人がやっている事』を、備忘録がてら、まとめておきます。
講師:佐佐木絵里紗さん
絵里紗さんのブログ①: 風船の魔法使いエリサの『毎日がフェスティバル!』
絵里紗さんのブログ②: 魔法使いのシンプルライフ
絵里紗さんは、バルーンアーティストとして活動されいる方で、普段からショーを数多くやられているとか。
ブログに関する講義は初めてとの事だったのですが、非常に分かりやすく、かつ時間を感じさせない講義でした。
終わった時には、もう終わり?という印象。
そう思わせる講義って、たくさんのアイデアが詰まっているんです。
①第一印象でつかむ
絵里紗さんはバルーンアーティスト。
風船を使って、ハートや花、剣、鳥などなど、あっという間に作ってしまいます。
そのバルーンアートを、講義の最初に実演してみせてくれました。
短い時間であっという間に自分を表現してしまう。
今回の講義内容には関係はありませんが、自己紹介としてこれ以上にインパクトのある紹介はありません。
講師の自己紹介って結構大事なんですよ。
普段なにをしているのか、よく分からない人よりも、どんな人なのかが分かったほうが、聞く側にも安心感が生まれます。
ここでの印象が、あとあとまで引きずってしまうこともあるので、軽く見てはいけない内容なのです。
②言葉がはっきりしている
絵里紗さんの話し方には、こんな特徴があります。
- はっきりと大きな声。
- 早すぎず、遅すぎず、聞き取りやすいスピード。
これ、なによりも大事です。
どんなプレゼンでも、話している内容が相手に聞こえなければ意味がありません。
話している言葉が部分的に聞こえないだけでも、話を聞こうとする意識が途切れてしまいます。
最初から、最後まで、「今なんて言ったの?」と思うことが一度もない。
どんなテクニックよりも、大事な事ですね。
③会話型
絵里紗さんは、常に聞き手と会話をしながら話します。
こうすることで、コミュニケーションが生まれ、聞き手の興味を惹くことができます。
一方的に話すだけの講義だと、どうしても集中力が切れてしまうことがあります。
学校の授業で寝てしまったことはありませんか?
僕はよく寝ていましたよ。
でも、相手と対面で会話をしている最中に寝る人はいませんよね?(僕、過去に一度だけ、2徹した時に喋りながら寝たことがありますが)
一方的に話すだけなら、テレビやDVDと変わりません。
現地まで足を運んできてくれた人と、実際に触れ合って交流する。
これがあれば、「今日は参加して良かったなぁ。」と思ってもらえるものポイントですね。
④会場全体を使う
絵里紗さんは、頻繁に会場を前から後ろまで歩き回ります。
セミナー参加者と話す時には、その方の目の前まで近づいていきます。
多くの講師は檀上で話すことが多いのですが、ずっとここで立ち止まって話していると、そのうちに、聞き手の目線は下を向いてしまったりするのですよ。
ボーっとしたり、机の上の資料を眺めてしまったり。
でも、講師自身が動くことで、セミナー参加者の目線を誘導できます。
話をしている人が動いて移動したら、人をそれを目で追いかけますから。
これは舞台なんかでも、よくやられる手法ですが、セミナーや講習でもとても有効なテクニックです。
⑤ゼスチャーが大きい
話している内容を表現するのは、言葉だけじゃありません。
身振り手振りで話をすると、言葉以上に相手に伝わります。
これもまさにミュージカルや舞台の応用。
更に言うと、こういうゼスチャーは、大げさだと思われるくらいにオーバーアクションでちょうどいいと言われます。
手元だけでゴニョゴニョやってても、離れた場所にいる人には見えませんよね。
手を大きくいっぱいに広げて表現すれば、どんな人にでも伝わるんです。
⑥参加型
②の会話型と似ていますが、ちょっと違います。
こちらは、セミナー参加者が自分で考えてまとめる時間を作ること。
例えば、今回の講義では、『自分が思っている自分の魅力と、他人が思ってる自分の魅力、の違いを理解しよう』 というものがありました。
自分の性格チェックをする用紙が渡され、自分で考えて記入する時間が設けられます。
講義した内容を踏まえて、参加者がその場で考える。
更に、考えた内容について、講師がその場でフィードバックする。
一方的に聞くだけの講義にはない充実感が生まれますよ。
⑦常に笑顔
普段からショーをされている絵里紗さんならではの特徴かもしれません。
とにかく、常に笑っておられました。
人を幸せにするには笑顔がとても大切です。
例えば、TV番組に素人が出演すると、その人は普通にしているだけなのに、とても不機嫌に見えるそうです。
それは何故か。
周りの芸能人の方々が、常に全員笑顔だからです。
人を楽しませる芸人さんは、自分自身がいつも楽しそうに笑って番組を作っています。
エンターテイメントとして、プロと素人ではココが決定的に違うのだそうですよ。
講師:キヨシさん
キヨシさんは、システムエンジニアをされており、コンピュータ関連に詳しい知識がある方です。
SEO関連のセミナーにも多数参加されているようで、ブロガーが一番気になる分野に精通した方。
技術者らしい、プレゼンをして頂けました。
①自己紹介でつかむ
絵里紗さんもそうでしたが、プレゼンが上手い方はココがしっかりしています。
セミナーでは多くの場合、講師も参加者も初対面です。
著名な方であれば、話は違いますが、個人でプレゼンするようなケースでは、聞き手は初めて会う方が多いのではないでしょうか。
そういう場面で、第一印象ってとても大事。
冗談を言ってユーモラスなイメージを与えるのか。
堅い言葉で厳格なイメージを与えるのか。
ケースバイケースではあるのですが、個人でやるプレゼンにおいては、ユーモラスなイメージを与えたほうが、その後の講義もうまくいく場合が多いです。
キヨシさんは、それが抜群にうまい。
当日は、主催者であるメグさんとのエピソードを交えて笑いをとっていました。
今回のセミナー参加者は、みんなメグさんを通じて参加しています。
参加者全員が知っているメグさんという人を、上手に使って親近感を演出したわけですね。
芸人でも、「つかみが大事」と言います。
最初の段階で「この人はおもしろいかも。」「話しやすそう。」などの好印象を与えれば、その後が楽になります。
とても大事なポイントです。
②口調が自然体
キヨシさんは、振る舞いがとても自然体で、気軽に話しかけてしまいたくなる方でした。
一番の理由は、話し口調。
固すぎず、緩すぎず、とても柔らかい話し言葉でした。
あまりにかしこまりすぎてしまうと、自分も緊張してしまいます。
これは、どれが正解というのはありませんが、とにかく「自分らしい話し方」をする。
変に丁寧にしたり、偽ったりせずに、
いつもの自分のまま話すことで、自分も相手もリラックスできるのだと思います。
③ちょっとネガティブな事も言う
キヨシさんは自然体なので、ちょっと愚痴っぽいことも平気で言っておられました。
例えば、セミナー当日は、ノートパソコンのトラブルで、プロジェクター投影ができないままの講義となりました。
その関係で、講義途中にちょっと中断が入るような場面があった時の一言。
「せっかく、話がノッテきたのに。」
トラブルも笑いに変えてしまう。
話すことすべてが綺麗事だと、正直、「理想論だよね。」と思っちゃったりします。
でもそこに、ちょっとマイナス的な言葉を入れ込むことで、聞き手の共感を生みます。
みんなが心の中でちょっとだけ思ってしまう「ちょっと後ろ向きな思い」を、代弁して喋っちゃう。
芸能人でこのへんが上手いのは有吉弘行さんや、マツコデラックスさん。
嫌味じゃない程度の毒っ気って、逆に共感を生んで笑いになるんですよ。
これを上手に使うと、聞き手の心をガッチリつかめるわけです。
ちょっと上級テクニックですけどね。
④笑いを入れ込む
王道中の王道ですが、とても有効です。
ずっと真面目な話ばかりだと飽きてしまいます。
飽きると集中力が続かないので、頭にも入ってこないんです。
ところどころにユーモアを交えて、笑いを入れ込むと、そこでリフレッシュされますからリラックスして話を聞くことができます。
偉そうに書きましたが
自分ではできないですが、聞き手目線で「凄いなぁ」と思ったことを書いてみました。
理屈を知っているからといって、それが実践できるわけではありません。
でも、実際にやっている姿を目の前で見ると、とても刺激になりますね。
こういう事こそ、TVや本では得られない大事なことなのでしょう。
やっぱり、セミナーには自分で足を運んでみるべきですね。
改めて感じました。
当日の感想
今回の勉強会は、講師がお二人でそれぞれ特徴がありました。
絵里紗さんは「考え方」を中心にショー的な講義。
キヨシさんは「テクニック」を中心に、パソコンに詳しい町のお兄さんという家族的な講義。
お二人とも、素晴らしい講義でした。
ブログ関連の勉強会というと、札幌近辺ではなかなかありませんので、こういうしっかりした内容の勉強会があると、非常に助かります。
更には、その後の二次会で食事会、三次会はカフェで談笑、と札幌ブロガーの皆さんからイロイロなお話を聞くことができました。
共通の趣味がある方々との会話は、何度やっても楽しいですね。
こういうオフ会なら、毎週でもいいわぁ。
あとがき
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