セ・リーグが、誤審を認めた。この日の午後、東京都内で会見したセ・リーグの杵渕(きねふち)和秀統括が、衝撃の事実を公表した。
「実際にビデオ再検証をした結果、打球はフェンスを越えているものという判断に至りました。(審判の)思い込みが大きな原因になった」
事の発端は、12日の阪神-広島20回戦(甲子園)。延長十二回、広島の田中の打球は中堅フェンス際で跳ね返った。審判団はビデオ判定で、フェンスを越えておらず、三塁打と判定。試合は2-2の引き分けに終わった。その後、フェンスからスタンド側に設置されたファン進入の防止柵に当たって跳ね返ってきているのではないか、との声が上がっていた。
翌13日に、広島・鈴木清明球団本部長が杵渕統括に口頭で(1)球場フェンス際の構造を審判員が把握していたのか(2)球がフェンスを越えていたように見えるが、当該審判団はどのようにビデオ検証が見えたのか、を質問。その上で「再検証した結果についての率直な見解」を求めた。