バスケの教科書

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2015年03月18日

【統合への道】NBL bjリーグ 違いを検証(給料・ルール・レベル・人気)

 日本のバスケットボール界には二つのプロリーグがあります(NBLに関してはプロ、アマ混合ですが、、、)。現在川淵三郎チェアマンを中心に、リーグの統合に向けた動きが進んでいて、ついにトッププロリーグ誕生か、と注目が集まっています。また、アリーナの問題について5000人程度以上が収容できる体育館を自治体と協力し使用すること、という要件がトップリーグ参入の条件として提示していて注目が集まっています。ただ、そもそもなぜ日本には二つのリーグがあるのか違いは何なのかについて説明されたものがあまりありませんでしたし、違いについて明確に書かれていたものがなかったので今回この記事を書きました。

【歴史】
もともと、日本にはプロバスケットボールリーグはなく、企業がチームを持つという実業団として活動してきました。JBLというリーグのもと1990年台後半には、実業団の中でも、チームと個人との契約をするという「プロ選手」が誕生してきます。プロ第一号は外山英明さん、そして長谷川誠さんもほぼ同時期にプロ宣言をしてプロになっています。そして、JBLに新潟アルビレックスのようなプロチームが参戦し始めます。そして、徐々にプロ化の機運が高まりますが、なかなかプロ化しないJBLにしびれを切らしたJBL内のプロチームが、独自でプロリーグを立ち上げることを決めできたのがbjリーグ(2005年)。そこからbjリーグとJBLの2リーグが始まります。その後2013年、JBLが名前を変え、NBLへ(変わった点は、チーム名に地域の名前を入れること、自主興行の義務付けです)。そして、現在のbjリーグとNBLの2リーグの状況ができているわけです。

実際では違いは何なのでしょうか?いくつかに分けて説明していきます。


【給料】
NBLの選手とbjリーグの給料形態や、年収、年俸の違いについてはこちらに詳しく書きました。
今回はアウトラインを書きます。金額は推定ですが、人伝いの話などを総合しているのでそう遠くはないと思います。NBLはプロ、アマ混合ですが一番待遇がいいとされているのは、企業チームの選手です。企業チームは5チームあります。
〈NBL 企業チーム〉選手によりますが、日本代表クラスで2千万弱ほどの選手もいます。そして、スタートクラスは1千万程度最低でも、500万程度でしょうか。外国人は基本的に1千万以上、中には3千万の選手もいると聞きます。
〈NBL プロチーム〉チームによりますが、経営の安定しているチームのトップ選手は企業チームと大差がないでしょう。勝てていないチームではトップ選手でも500万程度でしょうか。経営破綻をしたチームには300万以下の選手も多く存在すると聞きます。
〈bjリーグ〉チームによって差はあります。ただ、日本人のトップ選手で600~800万程度。A契約で300万以上、B契約は下限なしです。チームによってA契約の人数、B契約の人数は異なりますが、少なくても2人多いところで6人ほどいると思います。外国人は1千5百万程度から200万程度の選手までいるようです。
今回はアウトラインのみ書きましたが、詳しくはこちらを見てください。


【ルール】
 NBLは基本的に国際ルールに準拠。そしてbjリーグは独自のルールを採用しています。その中でも特に注目なのがオンザコートルール、つまり、外国人がプレーして良い人数についてのルールです。
 NBLは外国人の保有人数は各チーム3人まで。帰化枠が1人、ただし帰化枠を使用する場合は外国人枠は2人(計算3人)。第1、3ピリオドでは1名のみプレイ可能(ただし、帰化枠選手は同時にプレイ可能、計2名)。第2、4ピリオドでは2名プレイ可能(帰化枠を含めて2名)です。
 bjリーグは保有人数は各チーム4人まで(小、中義務教育を修了した者は日本人扱い)。帰化枠ルールはありません。第1、3ピリオドは2名までプレイ可能。第2、4ピリオドは3名までプレイ可能です。その他bjリーグでは選手がタイムアウトを取れたり、20秒タイムアウトなどNBAチックな細かな独自ルールが存在します。


【レベル】
 レベルについては、いろいろな見方ができます。先ず、個人の日本人選手のレベルについて。
 一つ目は、プロ選手である以上、給料が指標になります。そう考えると給料のところで書いたような序列になりますね。NBLの企業チームの日本人がやはりトップでしょう。bjリーグの選手はピンからキリまでいるといっても過言ではありません。やはり、1000万近くもらっている日本人、bjリーグのオールスター級の選手はNBLに行っても、試合にでてそれなりに活躍するレベルではあると思います。ただ、bjリーグではほぼ無給の選手もいて、bjリーグに入るより、生活を考えて就職を選ぶ人もかなり多いと聞きます。やはり、給料の面から見るとNBLの方がbjリーグの選手より上になりやすいです。プロである以上生活もあるので当然です。外国人選手に関しても、やはりチームを選ぶ基準としては、一番は給料(他の要因は有名コーチ、地域などです)、すなわちお金です。NBLにはNBA経験があるプレーヤーもいますし、bjリーグで活躍し、NBLに移籍した選手もいます。ただ、bjリーグの中にも、外国人にお金をかけているチームもあり、一部のbjリーグのプレーヤーにもすごいプレーヤーはいます。
 二つ目は、出身大学とキャリア。大学のインカレなどで大活躍した選手を見ても多くの選手がNBLの企業チームに行きます。もしくはお金のあるNBLのプロチームが在学中にオファーを出します。一方bjリーグの選手の中にも、それなりのキャリアを持った選手もいるものの、有名大学のBチームだった選手、関東3部や関西2部等出身の選手も結構います。ただ、やはり、この面を見ても日本人選手に関していえば、NBLの選手の方が上であると思われます。
 三つ目は日本代表選手について。これについては、2014年のアジア大会とジョーンズカップを例に見ていきます(現在は制裁により活動できていませんが、最後に出場した大会です)。アジア大会はベストメンバー、ジョーンズカップは若手中心のメンバーでのぞみ、計17名が選ばれました。アジア大会のメンバージョーンズカップのメンバーです。
その中で、bjリーグの選手は浜松の太田選手1人、富樫選手を入れても2人でした(富樫選手も選ばれましたが、その時はアメリカ挑戦を表明していて、チームとの契約を満了し無所属でした)。その他、NBLが13人、石崎選手(当時無所属、その後三菱へ)を含めると14人。他、学生が2人(野本選手はその後NBLへ、橋本選手は在学中)いました。協会とNBLの結びつきが強いことを差し引いてもNBLの日本人がbjリーグに比べレベルが高いと言われている証拠ではないでしょうか。
 続いては、チームのレベルについて。これについては選手のサラリーキャップの面、交流戦の面から考えます。
 選手のサラリーキャップのや給料について、詳しくはこちらに書きましたが、NBLは1億5千万。bjリーグはその半分以下。チームの総サラリーがNBLのトップに比べて、bjリーグは半分なので、これを考えると、なかなかbjリーグのチームがNBLのチームを倒すのは難しいです。チームの規模が違うと言ってよいでしょう。
 交流戦に関しては、オフィシャルに発表されている、2014年の結果(可能な限り検索しました、抜けているものがあったら、コメントいただけると助かります)を掲載します。参考までにNBDL(NBLの下部リーグチーム)も含みます。なお、各チームで独自に行われた興行を行っていないものは含んでいません。
bj - NBL
●琉球 78-80 トヨタ○
●琉球 75-76 トヨタ○
●新潟 66-73 栃木○
●信州 81-102三菱○
●新潟 62-99 栃木○
●新潟 65-78 三菱○
●秋田 74-81 栃木○
○大分 79-67 熊本●
○福岡 75-59 熊本●
○滋賀100-76 兵庫●
○浜松 84-80 日立●
○浜松 93-75 三菱●
○仙台 95‐94 千葉●
bj7勝―8勝NBL

参考までに・・・
bj4勝-0勝NBDL
○大分 75-59 鹿児島●
○福岡 79-67 鹿児島●
○信州106−101豊通●
○信州 73-68 東京EX●

 こう見ていくと、bjリーグのチームとNBLのチームがいい勝負をしているように見えますね。上述したサラリーの違いを試合では埋めているようにも見えます。ただ、これにはトリックがあります。外国人の出場選手人数の違いです。試合中は、外国人の出場人数に関しては、各リーグのルールに準拠して行っているようです。つまり、帰化枠選手がいない場合、bjリーグのチームは常に外国人が一人多い状況で戦っているということになります。そして、帰化選手がいたとしても、bjリーグチームが第2,4ピリオドに関しては外国人が一人多い状況で戦っていることになります。つまり、bjリーグのレベルはNBLのレベルに比べて、外国人が一人多い状態で戦って同じレベルということになります。さらに、bjリーグの中でNBLとの試合を組んでいるチームはある程度お金があるチーム、よい試合を期待できるチームという感じがします。勝負の世界なので、断定はできませんが、おそらく、同じオンザコートルール、外国人制限の中で戦ったとしたら、NBLチームの方が基本的にレベルは高いでしょう。

 以上総合して考えると、NBLとbjリーグの全体のレベルに関しては、選手個のレベル自体はNBLの方が全体的に高いと言える。プレシーズンの結果を見ると外国人の出場制限ルールが違う中、同等の試合をしている。すなわち、試合のレベル自体は同じと言えるかもしれない。言い方をかえれば、同じレベルの選手でも、日本人と外国人では、給料が大きく違う(外国人の方が低い)とも言える。これは、個人的な印象だが、bjリーグは外国人出場枠が多い分、NBAチックなバスケットで、ピックアンドロール等シンプルな戦術が多い。一方、NBLは戦術やチームバスケットの要素が多いように思えます。


【人気】
 人気に関しては、観客動員の側面を見ていきます。NBL、bjリーグともに試合を観戦したときに、目視でざっと図った人数と、公式発表の人数が200~300人以上違う(公式発表の方が多い)ことが結構ありますが、ここは公式発表を比較して、人気について考察します。bjリーグの今シーズンここまで(2015年3/15まで)456試合ありましたが、一試合平均1551人です(bj公式ブログより)。平均観客動員が一番多いのは3194人の沖縄、NBLの目標値である2000人を超えているチームは4チームあります(22チーム中)。ちなみに下は群馬844人、大分624人となっています。一方、NBLは(第23節まで、3/15現在)平均1304人で目標を超えているチームはリンク栃木の2230人のみです。下は一度経営破たんした、つくば614人、和歌山604人(NBL公式サイトより)です。人気という意味では、bjリーグの方が上と言えるかもしれません。要因としては、企業チームとしては、お客さんが多く入るに越したことはないのですが、それよりも、企業のバックアップが強いのでそこまで、興行に力を入れていないのかもしれません。
 他の人気を測る尺度としては、会場の熱気や、ファンの熱さがあると思います。これは私の主観ですが、NBL(特に企業チーム)の試合が好きな人は、特定の選手やバスケットのファンが多いと思います。一方bjリーグの試合は、チームを応援していたり、その場の雰囲気が好きなファンが多いような印象を受けました。興行や盛り上がりという観点では、bjリーグが上回っていると感じます。


【まとめ・考察】
以上をまとめると
給料: NBL>bjリーグ
ルール: 外国籍選手のルールが違う
    bjリーグには興行を意識した特別なルールがある
レベル: 選手のレベル NBL>bjリーグ
   試合のレベル NBL≒bjリーグ(外国籍選手ルールの違いが前提)
人気: NBL<bjリーグ

なのではないでしょうか。以上まとめてみると結構な違いが見えてきました。統合をして一つにするには、見ていてお客さんが見たいと思わせるために、ある程度、均衡を保つ必要があるでしょう。そのために、この違いをできるだけすり合わせていくことが、統合に向けてやらねばいけない作業です。統合に向けて、何が大変か?その答えは、これだけの違いがあるということでしょう。この違いを埋めること、それはそれなりの痛みが伴うことで、大変な作業です。是非、その作業を成功させて、日本のバスケファンの夢を体現させてほしいです。

【追記2015/7/18】
2015-2016シーズンはNBL・bjともに最後のシーズンとなります。2016-2017以降は両リーグが統合し新リーグが設立されます。
2015-2016から少しルールの変更点がありました。bjリーグの外国人保有が3人までなり、よりNBLに近いルールになったといえます。ただ、これはどうなんでしょう。正直実力差をさらに露呈する可能性があるのではと思います。さらにbjリーグは今年の移籍では、来年度を見据えたような動きもあったと思います。具体的には、戦力格差がかなり広がったのではと思います。近年では52試合で20勝に届かないチームが結構ありました。しかし、今年はさらに、強いチームは補強、弱いチームはルーキー獲得という流れが顕著に表れたと思います。

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posted by バスケ動画 at 19:05 | Comment(0) | 日本のプロバスケ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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