クルマ買うならサイドエアバッグ付きを!

2018年からポール側面衝突試験が導入される。このモード、横滑りして電信柱などに衝突したことを想定したもの。ポールは運転席の横に当たるような設定になっているため、サイド&カーテンエアバッグ無しだと、HIC(頭部傷害値)にして2000を余裕で越えてしまう。ほぼ100%死亡すると考えていいだろう。サイド&カーテンエアバッグ付きなら500以下に収まるから素晴らしい。

この試験モードをいち早く取り入れたヨーロッパは、今や全てサイド&カーテンエアバッグを標準装備している。日本はどうか? いくつかのメーカーに聞いてみたところ「やはり衝突テストで死亡に相当する数値が出るとイメージが悪いため標準装備する方向で動いています」。どうやら2018年前後から日本車も全車標準装備化されると考えていいだろう。確実に安全性は向上します。

問題は現状だ。上級モデルを除き、依然としてサイド&カーテンエアバッグはオプション扱い。加えて自動車メーカーも啓蒙活動を全く行っていない。自動ブレーキのように効能をキッチリとアピールすれば装着率は大幅に高まることだろう。中にはトヨタのように「今後全モデルに標準装備します」と宣言した後、引っ込めてしまうメーカーもある。全般的にあまり積極的じゃない。

そればかりか、新型スズキ・ソリオの安全装備表を見たら、驚いたことにオプションとしても用意されていない。ソリオを買おうとしたらサイド&カーテンエアバッグは選べないということだ。スズキの場合、軽自動車を見るとサイド&カーテンエアバッグの設定無し。スズキってレーダーを使っていない『レーダーブレーキサポート』なんか売ってるくらいだから安全についちゃ意識薄い。

いずれにしろ2018年以降はサイド&カーテンエアバッグ付きになり、値上げの理由として効能の素晴らしさもアピールするだろう。徐々に浸透していくに違いない。となると問題は付いていないクルマだ。残念ながらサイド&カーテンエアバッグは後付けできない。ブツかったら怖い、と心配しながら乗る以外無し。どうしたらいいか? これから新車を買うならぜひとも装備しておくべきだ。

オプション価格はせいぜい5万円。これで側面衝突時に「死ぬか痛いか」の差になってくる。HIC500以下なら、サッカーボールが側面に当たった程度をイメージして頂ければよいです。2000以上だと確実に脳内出血するか頭蓋骨が割れるだろう。もちろんポール側突だけでなく、普通の側面衝突(他車が真横に突っ込んでくる事故を含む)にも有効だ。効能は普通のエアバッグ以上です。

このあたり、自動車メーカーも意識して欲しいと思う。オプション設定ある車種なら積極的に装備を進めていく、ということ。効能をしっかり説明した上、キャンペーンとして「ディーラーでオプション金額の半分を負担します」なんてのも良い。任意保険に入るよりよっぽど役に立つ。私ならサイド&カーテンエアバッグが付いていないクルマは買わないし、人にもすすめない。


コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ
kure/呉/CRC
ガラスコーティングのポリッシュファクトリー

このページの先頭へ