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盗聴不可能な新たな暗号の実証実験に成功9月15日 4時11分
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インターネットバンキングなどをはじめ、重要な情報を第三者に分からないようにやり取りする「暗号」の技術は、私たちの暮らしに欠かせないものとなっています。こうしたなか、東京大学とNTTの研究グループが、「量子力学」と呼ばれる理論を応用し、原理的に盗聴が不可能な新たな暗号の実証実験に成功したと発表しました。
現在、一般的に使われている暗号は「素数」と呼ばれる数の組み合わせなどで作られていて、コンピューターの計算能力が飛躍的に上がると暗号が解読されるリスクも大きくなってしまうと指摘されています。
これに対して、東京大学光量子科学研究センターの小芦雅斗センター長とNTTの研究グループは、「光」などの性質やふるまいを示す理論、「量子力学」を応用した新たな暗号の技術の実験に成功したと発表しました。実験は、光ファイバーで情報を送るもので、その際、光の特殊な性質を利用して暗号を解く「鍵」に当たる情報の一部を受信する側が後から決めて送り返します。このやり取りを繰り返すことで初めて鍵が完成するため、通信の途中で盗聴しても原理的に解読が不可能で、技術を実証したのは世界初だということです。
「量子暗号」の研究は以前からさまざまな研究機関が進めていて、これまでに別の方法で50キロ離れた2つの地点をテレビ電話で結ぶ実験などが行われています。今回の方法を改良すればやり取りできる情報量や距離が飛躍的に向上する可能性があるということで、研究グループでは、今後3年から5年かけて実用化を目指したいとしています。
これに対して、東京大学光量子科学研究センターの小芦雅斗センター長とNTTの研究グループは、「光」などの性質やふるまいを示す理論、「量子力学」を応用した新たな暗号の技術の実験に成功したと発表しました。実験は、光ファイバーで情報を送るもので、その際、光の特殊な性質を利用して暗号を解く「鍵」に当たる情報の一部を受信する側が後から決めて送り返します。このやり取りを繰り返すことで初めて鍵が完成するため、通信の途中で盗聴しても原理的に解読が不可能で、技術を実証したのは世界初だということです。
「量子暗号」の研究は以前からさまざまな研究機関が進めていて、これまでに別の方法で50キロ離れた2つの地点をテレビ電話で結ぶ実験などが行われています。今回の方法を改良すればやり取りできる情報量や距離が飛躍的に向上する可能性があるということで、研究グループでは、今後3年から5年かけて実用化を目指したいとしています。