品川区・中野区、妊娠から育児、一貫支援(9月15日日本経済新聞)
品川区、相談員6人採用/中野区、妊婦別にプラン
(1)女性の妊娠・出産から育児期間中まで一貫して支援する体制づくりが東京都内の自治体で本格化してきた。
出産前後や子育て中の不安や悩みを抱える女性の相談に対応、
育児用品の購入を補助したりする。
出産や育児をしやすい環境を整えることで、出生率の向上にもつなげる狙いだ。
(2)こうした支援策は福祉先進国のフィンランドで「ネウボラ」と呼ぶ。
東京都は子育て支援策「ゆりかご・とうきょう事業」で、相談要員の確保や育児用品の購入補助などを支援している。
(3)品川区は11月から、新サービス「しながわネウボラネットワーク」を始める。
保健師や助産師を非常勤職員の「ネウボラ相談員」とし、6人を採用する予定だ。
妊婦の相談に応じるとともに、産後も子育ての不安解消に努める。
(4)中野区は10月から、妊婦との面談を通じて個別に支援プランを作成。
サービスや施設を紹介するほか、育児用品などが購入できるギフト券(1万円相当)を贈呈する。品川区などもギフト券を提供する。
(5)中野区は10月から、急病などで一時的に育児ができない場合に子供を預かる「産後ケア事業」も始める。
宿泊付きの「ショートステイ」や、宿泊なしの「デイケア」などを用意。
世田谷区も同様のサービスを始めている。
(6)文京区は15年度、「保健サービスセンター」などで土曜日も育児相談に応じられる体制を整えた。
母親と父親が土曜日に子育てのコツを学ぶ「両親学級」も15年度は24回に増やした。
子育て世代の親同士が交流を深める場も設けている。