須藤龍也
2015年9月15日03時05分
国内に住むすべての人を対象に性別や職業を聞く国勢調査で、封筒が封をされず、郵便受けからはみ出した状態で各戸に配布される事例が相次いでいる。封筒にはネットでの回答に必要な世帯ごとのIDとパスワードを記した書類が入っているが、誰でも取り出して見られる状態だった。IDとパスワードが第三者に知られると、他人が本人のふりをして答える「なりすまし」や、回答済みの個人情報を盗み取られる恐れもあり、不安の声が広がっている。
国勢調査は5年ごとに、日本の人口や世帯を調べるために政府が実施する。記入漏れや一人暮らし世帯の回収率アップを図り、今回から初めてパソコンやスマートフォンを使ったネット回答を全国で導入した。
12日までに、全約5200万世帯にIDとパスワードを知らせる青色の封筒を配布。10日からネットでの回答受け付けを始めた。
総務省によると、封筒の配布は手渡しが原則。ただし、不在の場合に限って郵便受けへの配布を認めている。その際も封はしないが、必ず封筒を二つ折りにし、郵便受けからはみ出さないように指導しているという。
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朝日新聞社会部
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