Mozillaは9月10日(現地時間)、Webブラウザ「Firefox」での広告表示の取り組みについて説明した。
Mozillaは昨年2月、「新しいタブ」にスポンサー付きの推奨Webページを表示する計画を発表し、現在「ディレクトリタイル」(新規ユーザーが初めて開く新しいタブに表示されるタイル)でのみ広告タイルを表示している。
8月にリリースした「Firefox 40」の英語版から、さらに広告収入はないがパートナーに匿名化したデータを送る「おすすめのサイト」のタイルを表示し始めた。
おすすめのサイトのタイルには下図のように「Suggested」と明示される。
現在のパートナーは、昨年11月に米Googleに代わってMozillaの契約先になった米Yahoo!、ニュースメディアの米Fortune Magazineと米Quartz、非営利団体のMake-a-Wish FoundationとElectronic Frontier Foundation(EFF)。
おすすめのサイトをクリックしたユーザーのデータはMozillaに直接送られ、MozillaはIPアドレスなど個人を特定できる情報を排除したタイルの表示回数、クリック数、ピン留め数の各総数を広告パートナーと共有する。
新しいタブに表示されるのは今のところおすすめのサイトのタイルだけだが、将来的には「スポンサータイル」(Mozillaが広告収入を得るタイル)も表示されるようになる見込みだ。
Firefoxのサポートページ(英語)によると、次期バージョンであるFirefox 41から英語以外の言語でもおすすめのサイトのタイルを表示する計画という。
新しいタブでおすすめのサイトを表示させないようにするには、新しいタブの右上にある歯車アイコンをタップして表示されるメニューで「Inclued Suggested sites」のチェックをオフにすればいい。
Mozilla Foundationのミッチェル・ベイカー会長は昨年2月、広告付きタイルの立ち上げに当たり、「なぜ(タイルに)スポンサー付きWebサイトを含めるのか? もしタイルがユーザーにとって有用であれば、われわれは価値を生み出すことになる。そして、Mozillaのプロジェクトを支える売り上げを得ることになる。われわれが収益を生み出してMozillaの業務を続けることを重視しているかと問われれば、答えはイエスだ」と説明した。
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