ブルートレイン:最後の「北斗星」、上野に到着
毎日新聞 2015年08月23日 20時29分(最終更新 08月23日 22時06分)
最後のブルートレインだった寝台特急「北斗星」の札幌発最終列車が23日朝、JR上野駅に到着し、長い歴史に幕を下ろした。3月の定期運転終了後、臨時運転をしていた。ブルートレインは1958年に登場し、「走るホテル」として高度成長期の列島各地を結んできた。北海道−東京の沿線で、大勢の人々が青い車体の有終の美を見守った。
最後の列車は22日夕に札幌を出発。翌朝、鉄道ファンら約2500人が待つ上野駅にゆっくり入ってきた。乗客を降ろし、行き止まりのホームを逆方向に動き出すと「ありがとう」「お疲れさま」の声が飛んだ。
鉄道ファンの孫に付き添う東京都杉並区の須藤健次郎さん(75)は「最後まで現役でがんばった同僚の引退に立ち会った気分です」と感無量の表情だった。
北斗星の青い客車は順次解体される。機関車が動力のない客車を引く寝台特急は、北斗星と同じコースで臨時運転される銀色車体の「カシオペア」だけとなる。【本多健】