YEN TOWN BANDが9月12日に新潟・まつだい「農舞台」で「大地の芸術祭 2015 YEN TOWN BAND @NO×BUTAI produced by Takeshi Kobayashi」と題した復活ライブを開催した。
YEN TOWN BANDがライブを行うのは、2003年10月のイベント出演時以来およそ12年ぶり。里山の自然をバックにしたステージにChara、小林武史らバンドメンバーが登場すると客席から大歓声が上がった。1曲目に披露された「Gold Rush」ではピアノとギターのシンプルな演奏に乗せてCharaの歌声が響く。「上海 ベイベ」が演奏されたあと彼女は「みんな元気ですか? グリコです」と映画「スワロウテイル」で自身が演じた役名でオーディエンスに挨拶した。そして「次の曲は、グリコが会ったことのないお母さんに向けて書いた曲です」と語り「小さな手のひら」を歌い上げた。
映画のワンシーンでグリコが歌うフランク・シナトラ「MY WAY」のカバーを経て、バンドメンバーが「EL」と呼んでいるというタイトル未定の新曲が初披露された。日が暮れて辺りが暗くなり、ステージを飛び交うたくさんの羽虫に青や緑のライトが当たる光景を目の当たりにしたCharaは「これが蝶々だったらいいのにね」と笑みを見せる。そして小林が「たくさんの愛、多様な愛がこの世界にあればいいなという願いを込めた曲です」と語ると、新曲「アイノネ」が力強いビートに乗せて届けられた。この日のラストナンバーは映画の主題歌である「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」。バンドは場内を感動的な雰囲気で包み込み、ステージをあとにした。
YEN TOWN BANDはこの日披露した新曲「アイノネ」を表題曲としたシングルを12月2日にUNIVERSAL SIGMAから発売する。ジャケットのアートワークを「スワロウテイル」の監督である岩井俊二が担当するほか、シングルの初回限定盤には復活ライブのライブ音源を収めた特典CDが付属する。
またシングル発売日にはYEN TOWN BANDが1996年9月に発表したアルバム「MONTAGE」のデジタルリマスター盤も同時リリースされる。初回限定盤はボックス仕様で、映画「スワロウテイル」を収録したDVDが付属する。さらに12月23日には「MONTAGE」のアナログ盤が発売されることも決定した。