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「国民を誤って導く結論」元法制局長官が“古巣”に異例の苦言

 元長官としての「責任感」から出た発言なのだろうが、周辺事態法の成立に関わった大物が古巣について国会で言及するのは極めてまれだろう。

 安保法案の“守護神”と呼ばれる横畠裕介・現長官が、大先輩の苦言をどう受け止めたのか聞きたいものだが、とにかく、この法案はそれだけデタラメだということだ。

 九大名誉教授の斎藤文男氏(憲法)はこう言う。

「もはや審議をするほど法案のウソがばれるだけ。それも当然です。違憲立法なのだから。安倍政権は何が何でも法案を成立させるでしょうが、国民は引き続き、政府が勝手な運用ができないようプレッシャーをかけ続けるべきです」

 大森氏と対照的にヒドかったのが与党推薦で呼ばれた宮家邦彦・立命館大客員教授だ。のっけから安保法案の反対意見を「本質を理解しない観念論」と全否定し、「本当に現行法制だけで21世紀の日本を守れると思っているのか」なんて食って掛かっていた。

 ま、マトモな見識の持ち主なら今、法案賛成の立場で国会に出てきたりはしない。なるほど、宮家氏は“安倍御用達”の御用評論家で知られた人物。もはや安保法案「賛成論者」にマトモな識者が存在しない証左である。
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