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シゴトノオト
シゴトがうまくいくヒントがありそう!人気のコノ人に「シゴト」について聞きました
月曜更新
せとこうじ 1988年5月18日生まれ、福岡県出身。デビュー10年目を迎える今年は、大河ドラマ『花燃ゆ』、『マザー・ゲーム〜彼女たちの階級〜』、『エイジハラスメント』、『玉音放送を作った男たち』に出演のほか、9月26日には、主演映画『合葬』(東京・新宿ピカデリーほか)の公開を控えている。
17歳のときには想像できなかった27歳の自分
一生のシゴトに出会い
育み続けていける幸福を今感じています
2年ぶりの登場となる瀬戸康史。男気溢れる九州男児。
折れない、まっすぐな心は、以前とまったく変わらない。
俳優デビューから10年のキャリアを培い、落ち着きと余裕も兼ね備え、ますます魅力に磨きがかかる。
コンスタントにシゴトを続け、自分の信じた道を着実に、
そして力強い歩みで進んできた俳優、瀬戸康史のぶれない10年。
長男としての使命感
家族のため妥協はナシ
俳優としてデビューしたのは17歳のときです。初出演のドラマでは、監督からボロクソに怒られたことを覚えています。「悔しい。見返してやる!」と腹を立てたあの日から、今日まで10年間。一度も俳優を辞めようと考えたことはありません。もちろん、つらいと思ったり壁にぶつかったり、悩んだりすることはあります。
そのときは、家族の存在を思い出すことで、自然と悩みも解消されていきます。性格かもしれませんが、自分のためだけに頑張ろうとすると、どうしても妥協してしまう気がするんですよね。地元の福岡で応援してくれる家族、なかなか会えないじいちゃん、ばあちゃんの顔を想い浮かべると、しっかりはたらかなければ! というバイタリティがわき上がってきます。若いうちに親元を離れたことも、僕にとってはよかったのかもしれません。なにもできない子どもが独り立ちしなければならない状況に置かれたことで、家族の大切さを身を持って知りました。離れて暮らす家族に、長男として、男として、頑張っている姿を届けるのは僕の使命です。
不安よりも
不眠不休のほうがいい
シゴトへの考えかたはどんどん変化しています。10代のころもシゴトを楽しいとは思っていたけれど、今と比べると薄っぺらいですね。とりあえず、その瞬間が楽しいことが最優先で、先のことなんてまったく考えていなかったと思います。将来どうしようかと真剣に考え始めたのは、ここ2~3年です。27歳という年齢を迎えて大きな変化が訪れました。僕に限らず、20代後半は、社会人でも転職をしたり、シゴトについて深く考える時期かと思います。周りの役者仲間でも、このまま役者を続けるのか、違う世界に行くべきなのか揺れ動いているという話をよく耳にします。僕は「役者を一生のシゴトとする覚悟を持つ」という決断をしました。役者には定年もない、死ぬまでです。本当の意味での、一生の覚悟です。そのためには勉強も必要だし、努力も怠ってはいけません。そして、休みもいらないと考えています。休みの日にテレビなんてつけたら、ほかの人がはたらいているのに、なんで自分はサボってるんだ!? という気持ちになって、不安が襲ってくるんです。現場のちょっとした合間にくだらない話をしたり、撮影のあとに飲みに行ったり、ところどころで息を抜ければ十分! ただ、実際に休みなくはたらいていたら、少し体調を崩しちゃいました(苦笑) そのときは、体はくたびれているのか? と一瞬心配しましたが、まだまだイケると心がまったく折れません。今後もこのスタンスではたらき続けるつもりです!
役者のシゴトは
文化祭に似ている!?
今秋にはDステ17 th『夕陽伝』の舞台に座長として出演します。僕以外のD-BOYSたちも、いろんな現場を経験してきたツワモノや、おもしろくクセのある役者たちが集まっているので、刺激を受けられることを期待しています。いい現場でこそいい作品ができると考えていますから、座長としての雰囲気づくりには尽力したいです。今回は、若い役者も出演しています。当たり前のことですが、10年間シゴトを続けると後輩も増えていきます。
おのずとしっかりしなければという気持ちも生まれてきます。まだまだ何かを教えられるような立場ではないですが、後輩が僕の背中を見て頑張ろうと思えるような役者ではありたいです。この舞台は「古事記」をテーマにした作品で、殺陣あり、ファンタジーの要素ありと見どころ満載です。ぜひ、劇場で会えることを楽しみにしています。役者というシゴトには文化祭のようなおもしろさがあります。17歳からシゴトを始めたので、まともに文化祭・学園祭に参加したことがありません。きっとみんなでひとつの目標に向かって頑張る姿勢は同じなんじゃないかと思っています。1人の力では不可能なものを、キャスト・スタッフと大勢で力を合わせてつくる。それが役者の醍醐味で、やりがいです。今後のビジョンは、年を重ねるごとに役者の道はさらに生き残りをかけた闘いになっていきます。勝ち残って一生役者を続けるためにできることは、真摯に作品に取り組むこと。それだけです。
日本最古の物語『古事記』をベースにした物語。俳優集団・D-BOYSによる17作品目の舞台。3年ぶりのDステ出演&座長を務める瀬戸クン。「古事記を詳しく知らなくても楽しめますよ! 若い人から年配のかたまで満足していただけるシンプルな内容で、エンタテインメント性の高い舞台に仕上がっています」。
公式HP ➡ http://www.dstage.jp/
■出演:瀬戸康史 宮崎秋人 小芝風花 鈴木裕樹 荒井敦史 池岡亮介ほか