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茨城・鬼怒川で堤防決壊 広い範囲に大きな被害
9月10日 23時26分

茨城・鬼怒川で堤防決壊 広い範囲に大きな被害
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茨城県では常総市で鬼怒川の堤防が決壊し、広い範囲に大きな被害が出ています。
茨城県常総市によりますと鬼怒川の堤防が決壊した市内では午後9時現在、合わせて9人の行方が分からなくなっているほか、110人余りが救助を待っているということです。いずれも家族や本人から救助の要請があったものの、その後、連絡がつかなくなっているということです。
常総警察署によりますと常総市で男性が住宅ごと流され、行方が分からなくなっているほか、市内では「人が流されるのを見た」という通報が複数、寄せられているということで警察で確認作業を進めています。
このうち、市内の三坂町では住宅が流され、中にいた70代の男性の行方が分からなくなっているということです。また、午後4時までに警察には、三坂町付近で「60歳の男性が流されたのを見た」とか「人が乗った車が流されているのを見た」といった通報が複数入ってきているということです。

茨城県の災害対策本部によりますと、常総市、結城市、つくばみらい市、それに下妻市で住民の救助要請があったということです。常総市によりますと市内では午後4時すぎまでに、62件、133人の救助の要請があり、ヘリコプターなど上空からおよそ50人、地上からおよそ20人の合わせて70人を救助したということです。
また県や市によりますと常総市で浸水した住宅などに117人が孤立し、救助を待っているということです。
このうち、常総市原宿にある特別養護老人ホーム「L・ハーモニー石下」では2階建ての建物の1階部分が浸水しています。建物には利用者のお年寄り57人とスタッフ24人がいましたが、現在は全員が2階部分に避難し、けが人はいないということです。お年寄りの中には持病がある人もいるうえ、この一帯で断水状態が続いていることから救助の要請を検討しているということです。また常総市本石下のスーパー、「アピタ石下店」では午前10時15分ごろから店内に水が入り始め、午後4時ごろには1階部分が2メートルほど浸水してさらに水位が上昇しているということです。店内には客や近所の人などおよそ30人がいて、従業員を含めておよそ100人が2階で一緒に救助を待っているということです。午後6時すぎに熱を出した客1人がヘリコプターで救助されたということですが、残りの人たちは一度に避難するのが難しいということで、10日夜は店内で宿泊することになりました。
また常総市新石下の「地域交流センター」には、市の職員を含むおよそ1100人が避難していますが食料などの物資の供給は十分ではないということです。
常総市の本石下地区にある保育園では園児8人と保育士10人が道路の冠水などの影響で近くの住宅に避難し、救助を待っていましたが、県災害対策本部などによりますと、これまでに消防がヘリコプターで3回に分けて全員救出したということです。結城市では正午ごろ、合わせて4人が取り残されているという連絡が入りましたが、消防から救助要請を受けた自衛隊が救助に向かい、7人を救助したということです。また、石岡市では午後5時半ごろ、冠水した田んぼに車に乗った男性1人が取り残されましたが、まもなく消防に救助されました。
茨城県の災害対策本部によりますと鬼怒川の堤防が決壊した、常総市では川の東側を中心におよそ6500棟が浸水したとみられるということです。

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