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腸管出血性大腸菌感染症
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腸管出血性大腸菌

腸管出血性大腸菌
腸管出血性大腸菌感染症に気を付けよう

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国立感染症研究所
腸管出血性大腸菌感染症

腸管出血性大腸菌(O157等)感染症に注意しましょう!

 【2014年の流行状況】
 2013年と比べ患者報告数は多くありませんが、2月を除く各月で、腸管出血性大腸菌(0157等)感染症が発生しています。
血清型につきましては、こちらをご覧下さい。
 一人ひとりが腸管出血性大腸菌の感染予防に注意しましょう。

発 生
 毎年気温が高くなる初夏から晩秋にかけて多発し、保育園や老人施設などの施設で集団発生が起こるなど、 衛生管理の不備により感染拡大が起きやすくなりますので、注意しましょう。
手を洗おー!ポスター 病原体
 腸管出血性大腸菌は、通常の大腸菌とは異なり、病原性を持った大腸菌(組織侵入性大腸菌:EIEC、毒素原性大腸菌:ETEC、 腸管出血性大腸菌:EHEC、腸管病原性大腸菌:EPEC、など)のひとつで、ベロ毒素(VT、志賀毒素様毒素)を産生することを特徴としています。 血清型ではO157、O26、O111等が知られています。
感染経路
 腸管出血性大腸菌は、本来は動物の腸管内に生息する細菌ですが、家畜や感染者の糞便に汚染された食品や水の飲食で人に感染します。
 感染源としては、井戸水、牛肉、生レバー、サラダなどが報告されています。 しかし、食材や水が腸管出血性大腸菌により少量でも汚染していれば、どの食物でも感染源になります。 また、調理用具等を介し二次汚染した食物を喫食することで感染したり、患者や感染者(保菌者)の便が手指に付着し、 それが直接乳幼児等の口に入り感染したり、食物を扱うことで間接的に感染することがあります。
潜伏期
 潜伏期は4〜9日と長く、感染源が特定しにくいのが特徴です。
臨床症状
 感染後にだるい元気が出ないといった不定愁訴があることがありますが、一般的な初期症状は感染後4〜9日日後に現れる 臍から下腹部にかけての激しい腹痛と下痢で、血便になることもあります。 また、重篤になると、溶血性尿毒症症候群(HUS)や血栓性血小板減少性紫斑病による腎不全や脳障害が起こることもあります。
検査室診断
 便等から腸管出血性大腸菌を分離し、生化学的性状、血清型別、ベロ毒素産生性および型別、ベロ毒素遺伝子の検出等の検査が行われています。
治療
 対症療法と抗菌薬治療がありますが、感染したら医療機関に早めに受診することです。
予防
 予防は、調理や食事の前にはよく手を洗う、食物は良く加熱して食べる、調理したらすぐ食べるの三原則を守ることです。 各家庭や食品調理施設においては、次の事項に注意しましょう。
@手洗いの励行
  人から人への感染を防ぐためには、手洗いが最も大切です。
  用便後、調理前には石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
A食品を扱う際の注意
  75℃1分間の加熱で菌は死滅します。調理にあたっては、中心部まで十分に加熱するとともに、調理した食品はすぐ食べるようにしましょう。
Bレバー等食肉の生食はさけましょう。
C山水、井戸水等の自家用水は煮沸してから飲用しましょう。
感染症法での取り扱い
 3類感染症に指定されており、感染者(患者・無症状病原体保有者)が発生した場合、診断した医師は、直ちに最寄りの保健所あて届出することになっています。
島根県感染症情報センター