日本の話芸 落語「子別れ」 2015.09.12


どうもありがとうございました。
では今日はこの辺で。

(テーマ音楽)
(出囃子)
(拍手)
(拍手)
(柳家権太楼)もう一席だけおつきあいのほどを願っておこうという訳でございますけどね。
この噺に出てくる大工の熊さんという。
腕は大変によろしいんでございますけどもお酒を飲むってぇと人が変わると申しますか酒にだらしがないと言いますか。
酔っ払った勢いをもって紙屑屋の長さんというのと一緒になって「吉原にくり込もうじゃねえか」なんてんでもって上がった家はと申しますってぇとその昔熊さんがまだ独り者の時に品川にいた妓でお勝というこれがくら替えを致しまして喜瀬川てぇ名前でもってその見世に出てた。
さぁそれと会ったもんでございますから話が面白くてしかたがない。
家のほうを3日留守にしましてね一文無しになってそこをおん出されて家へ帰ってくる。
かみさんが文句の一つも言ってても「うるせえこの野郎」なんてぇ形でもってその妓ん所へ通い詰めようって訳でございます。
終いには大切なかみさんとそれから子供を離縁状を叩きつけて「出ていけ」なんてんでもっておん出してしまいます。
年季の明けた女を引っ張り込みまして端のうちは面白おかしく暮らすんでございますけれどもだんだんだんだん女のほうの地金というのが出て参ります。
熊さんがたまに仕事に出かけようとするってぇと寝床から出て参りません。
「仕事行くんだ俺はよぅ起きたらどうなんでぇ」。
「嫌だ私ゃ。
眠たいんだからさ〜お前さん勝手に行っておくれよ。
で悪いけどさ立ってるついでにね煙草盆取っておくれ私煙草吸いたいから」なんてんでもってああ寝床から亭主のほうを顎で使おうという。
「こんな女」と思ってるうちに女のほうがプウ〜ッといなくなっちまう。
これは別に好いた惚れたでもって一緒になった訳じゃございません。
当座の踏み台てぇやつでございますんで。
初めて熊さんが自分の愚かさに気が付く訳でございます。
もともとばかな人じゃございませんから好きなお酒をプッツリとやめるってぇと一生懸命に働きます。
3年という月日が経ちまして今では棟梁とまでは言いませんけども若い衆を3人ばかり使いまして自分が現場に行かなくても仕事のほうはできるというふうな訳でございますんで。
今日も今日とてお店の番頭さんと一緒に「木場のほうへ木口を見に行こう」なんてんでもって萬年橋のたもとまでやって参りまして。
「な〜熊さんええ?ハハハお前さんも随分昔はハハハ悪い事したもんだね〜」。
「ヘヘヘそれを言われるってぇとね面目ねえんでござんしてね穴があったら入りてえような心持ちでございますわ」。
「ウン?いいおかみさんだった。
ええ?今どこで何やってんだ?」。
「ヘエ〜どこで何やってますかね〜。
達者で暮らしゃうれしいんでござんすけどもね」。
「ウ〜ン?かみさんのこと思い出すかい?」。
「ヘヘヘヘヘ嬶はともかくとしてね子供のことは思い出しますね」。
「アア〜子供さんがいたね〜。
男の子だかわいい子だった。
今いくつだ?」。
「ヘエ〜9つです」。
「9つかい?かわいい盛りだ。
亀ちゃんつったね〜?ウ〜ン?どうだい?本当に捜してごらんよ。
もともとどおりになれるもんならね私が一肌でも二肌でもぬぐからさ。
ええ?お前さん自分だけ責めるんじゃないやな。
捜してみようなんて心持ちは無いのかい?私が何とでもしてやるからさ」。
「ありがとやんす。
番頭さん。
私が悪いんですよ」。
「そう言わずにさ。
ちょっと待ちな熊熊さん待ちなさいよ。
あの学校帰りだええ?3人でこう歩いてくる一番端っこだ鞄をこうこうやって前に垂らしてさ。
ええ?ちょっと面ざしが亀ちゃんに似てないかい?ええ?亀ちゃんじゃないかい?」。
「どこですか?どこですか?」。
「どこってほら学校帰りだ一番端っこだ。
ええ?亀ちゃんじゃないの?」。
「えっ?番頭さん番頭さん。
亀です亀です亀です。
鶴じゃありません」。
「何言ってんだ?」。
(笑い)「何を言ってるんだい。
ちょいとさどこでどういうふうな暮らししてんだかちょいと聞いてごらんよ」。
「あっいいすか?先行ってくれるっすか?アア〜ッじゃじゃあすぐ追っかけやすから。
ええ。
あっすみません。
ありがとやす。
すみません。
亀亀〜」。
(手を叩く音)「ここだここだ。
お父っつぁんだ」。
「お父っつあ〜ん」。
「おうおうおうおうおう。
大きくなったなお前は大きくなったな〜」。
「お父っつぁんも大きくなったね」。
(笑い)「お父っつぁん大きくなるかい。
なにか?お前この辺で暮らしてんのか?」。
「うん。
あすこのお豆腐屋の路地入ってね掃き溜めの隣へ住んでんだ」。
「ほう。
あまりいい所に暮らしてねえんだな。
でなにかい?今度のお父っつぁんはお前のことかわいがってくれっか?」。
「何?」。
「お父っつぁんよぅかわいがってくれっかよ?」。
「何言ってんだよ〜何年も来ねえでもってかわいがるも無えもんじゃねえか」。
「いいやいやこのお父っつぁんじゃねえこのお父っつぁんじゃねえんだよ今度おっ母さんが新しいお父っつぁんもらったろ?そのお父っつぁんだ」。
「そんなもんいるもんか俺らとおっ母の二人っきりなんだ」。
「ほう〜。
何して暮らしてるんだ?」。
「おっ母さんがね近所の人の洗い物したりねああ縫い物してそれでもって食べてんだ」。
「ハア〜ッ。
おっ母から聞いたからな〜。
あ〜そうかい。
でおっ母さんお父っつぁんのこと何か言ってるか?」。
「うん。
いつもそう言ってるよ」。
「フ〜ン。
どうせ悪く言ってんだろ?」。
「悪くなんか言ってねえよ『お父っつぁんってなぁ本当はいい人』なんだって。
『ただお女郎って魔がさしたんだ』って」。
(笑い)「お父っつぁん魔に刺されたのか?」。
(笑い)「うん。
魔に刺されたんだよ」。
「痛かった?」。
「痛かった〜。
でもお父っつぁんよぅあんな女とすぐに別れてな叩き出してよぅでお父っつぁん一生懸命一人で働いてよぅええ?好きなお酒プッツリやめてさ〜」。
「ハア〜ッお父っつぁんお酒やめたの?変われば変わるもんだね」。
「何言ってんだい」。
(笑い)「でなにか?お前学校行ってんのか?」。
「うん。
おっ母さんがね『これからの男は学問が無かったら出世はできない』って。
『お父っつぁんってぇのは腕はいいんだけどもいかんせん学問が無い』ってそう言ってた」。
(笑い)「ハア〜ッ言うとおりだな。
それで学校で先生に勉強教えてもらってんだ」。
「うん。
いろんな事教えてくれるんだよ。
親孝行の人の話とかね立身出世した人の話とかね。
うん。
でもってね『今は文明開化の世の中と言ってね子は子親は親の権利があるなんて事言うけども子たるもの親に孝行しなかったらば出世はできない』っつって。
でね『子には両親っつってね二親がいるのが一番幸せ』なんだって。
だからさ俺ら親孝行するからさまた一緒に暮らそうよ。
ね?俺ら親孝行するからさまた一緒に暮らそうよ」。
「よく言うな〜。
お父っつぁん涙が出るわ…。
ええ?」。
「お父っつぁ〜ん。
暮らそうよ」。
「ウウ〜ッ。
おお父っつぁん小遣いあげたくなったから手出せ手出せちょっと手出せ。
ええ?」。
「おう。
持ってけ持ってけ」。
「エエ〜ッこんなくれんの?50銭銀貨だよ?こんなもらっていいの?」。
「ああ。
いくらでも持ってけ」。
「お父っつぁん。
俺らこれで靴買います。
靴買っていいだろ?みんな靴履いてるんだ。
俺らだけなんだ靴履いてねえの。
おっ母にね『靴買ってくれ』っても『今苦しいから我慢しろ我慢しろ』っつってね靴買ってくんねえんだ。
俺らこれで靴買います」。
「何でも買え何でも買え。
ウウッ落とすんじゃねえ入れとけ入れとけウウッ入れときな。
ハア〜ッ。
何か食いてえな〜。
お前鰻好きだったもんな〜鰻食いてえな〜」。
「鰻なんか食べた事ない。
おからばっかし食べてんだから。
目が赤くなっちゃう」。
(笑い)「今日は駄目なんだい。
今日は…ほら知ってるだろ?お店の番頭さんそれと一緒にな木口見に行かなきゃいけねえんだ。
だからだから大黒屋あそ…。
明日明日ここに居ろここに居ろここに居ろ。
お父っつぁんがな迎えに来るから二人でもってなええ?う鰻大黒屋でもって鰻食おう」。
「あのさ〜すぐ傍だから寄っていきなよ。
おっ母が喜ぶからさね?お父っつぁんちょっと寄っていきなよ」。
「いっ…行けねえんだ。
お父っつぁんなおっ母さんに渡してある物があんだ。
だからな今直に会えねえんだ。
道で会ってもな今は赤の他人みてえなもんだからよ挨拶もできねえんだい」。
「どうして?きまり悪いの?」。
「そうじゃねえんだい。
お前も大きくなったら分からぁ。
だからだからなんだぞ今のお金もなお父っつぁんからもらったつっちゃいけねえぞおっ母さんが心配するから他所の知らねえおじさんにもらったってそうやって言うんだ。
分かったな?」。
「どうして?どうして?」。
「どうしてもだ。
おっ母さんに心配かけちゃいけねえ。
いいか?お父っつぁんにもらったって言っちゃいけねえぞ。
他所の知らねえおじさんにもらったってそうやって言うんだ。
そうじゃなかったら鰻連れていかねえぞ。
分かったか?」。
「分かった。
他所の知らねえおじさんにもらったってそうやって言やぁいいんだろ?」。
「ああそれでいいんだそれでいいんだよ。
おっ母に心配かけちゃいけねえ。
どうした?ここん所に傷があるな。
転んだのか?」。
「叩かれた」。
「喧嘩したのか?」。
「そうじゃねえんだよチャンバラごっこやるとね俺らいつも斬られ役なんだよ。
でもって斬られたからねしゃがんでたんだそしたらね『斬られたのにしゃがんでる奴あるかそこへ倒れろ』ってぇからね『着物を汚すとおっ母に怒られるから嫌だ』っつったらね『斬られたのにしゃがんでる奴あるか』ってね刀でパシャ〜ッとここ叩かれた。
血が出てね」。
「ひでえ事すんな〜。
そいで?」。
「家へ帰ったらねおっ母さんがね『男親がいないからってんでそうやって世間でばかにするんだ。
今日という今日は私は文句言ってやるから誰にやられたんだか言ってみろ。
私が文句言いに行くから』って言ったからね『中村さんの所のお坊ちゃんだ』っつったらね『痛いだろうけど我慢しろ』って」。
(笑い)「『あそこにはお仕事もらってる。
子供の喧嘩でもって私やお前が食べられない事になるからね痛いだろうけど我慢しろ』って。
だから俺らも我慢したんだ」。
「すまねえなすまねえな。
お父っつぁんがばかだからなお前にまで苦労をかけてなすまねえな」。
「おっ母が言ってたよ『お父っつぁんがいたらただじゃおかない』」。
「おお〜当たり前だ大切な一人息子の眉間に傷つけられてお前ええ?黙ってられるか。
な〜?」。
「『案山子ぐらいになるだろう』って」。
(笑い)「ひでえ言い方をしやがらぁ。
おう。
お父っつぁんもっともっと喋っててえけどよおっ母が心配するといけねえからええ?帰んな帰んな。
ええ?いいな?明日ここにここに居るんだ。
分かったか?うん。
行け行け行け。
あ〜そこ曲がんのか?エエ〜ッいい。
早く行け。
ああ〜っ。
いいね子供は子供はいいな〜。
何だか知らねえ手に力が出てきやがったチクショー」。
「ただいま〜」。
「本当にまあ〜ええ?ただいまじゃないよもうどこ行ってたの〜?近所の子供衆はみんな戻ってるだろうにさ〜。
遊びに行くなじゃない遊びに行くなじゃないけどさ〜ええ?おっ母さん心配するんだからね〜?ちゃんと帰ってきてそれから遊びに行っておくれよ。
もっともね遊んでられちゃ困るんだよええ?糸巻かなきゃいけないからさ。
ちょっと手貸しておくれ」。
「は〜い」。
「このお金」。
「ちょいと貸しな」。
「どうしたの?どうしたの?」。
「もらった」。
「もらった?もらった?そらぁ子供のこったからねお使いでもすればお駄賃でもって1銭や2銭くれるかもしれない。
50銭銀貨だよ?こんなにくれる訳ないだろう?どうしたの?」。
「もらったもらった」。
「もらった?誰にもらったの?おっ母さんねその人にお礼言わなきゃいけないんだうん?誰にもらったの?」。
「他所の知らないおじさんにもらった」。
「そんなばかな話あるかい。
亀。
どうしたの?」。
「俺らこれで靴買います。
靴買っていいだろ?俺らこれで靴買います」。
「亀。
お前がね靴欲しいのは知ってる。
でもおっ母さん何つってる?今は苦しいからもう少し我慢しておくれっつってるだろ。
おっ母さん何でこんなに一生懸命働いてるの?男親はいないから世間でもって悪い料簡を起こされたら嫌だと思うからこうやって一生懸命働いてるだろう。
靴欲しいのも知ってるよ。
もうちょっと我慢してくれって言ってるだろう?どうしたの?どうしたの?」。
「もらったもらった」。
「誰に?」。
「他所の知らないおじさんにもらった」。
「もらったの?亀。
ちょいとそこ閉めておいで。
いいから閉めておいで。
お座りお座り。
ちゃんとお座りっ」。
「この玄翁はねお父っつぁんが残してった玄翁だ。
おっ母さんが怒ってるんじゃないお父っつぁんが怒ってるんだ。
本当の事言わなかったらねこの玄翁でお前の頭叩くよ」。
「そんなそんな事したら頭がボコボコになっちまう」。
「亀。
謝りに行こう。
おっ母さんついていくから。
うん?どこで盗んだの?謝りに行こう」。
「盗ったんじゃねえよ。
盗ったんじゃねえよ盗んだんじゃねえよ拾ったんじゃねえよ。
もらったんだもらったんだ大丈夫なんだおっ母心配する事は…もらったんだ」。
「誰にもらった?」。
「大丈夫だもらったんだ」。
「どこで盗った?どこで盗んだ?どこで…」。
「盗ったんじゃねえ盗ったんじゃねえもらったもらったもら…」。
「誰にもらった?誰にもらった?」。
「他所の知らねえおじさんにもらった」。
「アア〜ッもらったもらったお父っつぁんにもらったんだ」。
「あれかい?お前お父っつぁんに会ったのかい?」。
「何だ?お父っつぁんたら乗り出してきて本当に」。
「そうかい会ったのかい。
お父っつぁんなにかい?お酒の臭いさせて汚い身装して…」。
「そんなんじゃないよ女の人とも別れて一生懸命働いてお酒もやめて半纏何枚も着てで『すまないすまない』って頭下げて泣いてた。
『お小遣いあげる』って。
がま口見たらまだまだお金たくさん持ってた」。
(笑い)「変な所見てんじゃない。
おっ母さんのこと何か言ってたかい?」。
「言ってたよ『おっ母さんが新しいお父っつぁんもらったんじゃないか』って。
『そんなのいねえ。
俺らとおっ母の二人っきりだ』っつったら喜んでた」。
「何言ってんの。
それで?」。
「それで『お小遣いあげる。
おっ母さんに言っちゃいけねえ。
おっ母さんが心配するから他所の知らねえおじさんにもらったってそうやって言え』って。
『明日鰻食べに連れてってやる』って。
俺ら鰻食いてえ。
お父っつぁんに会いてえ。
会っていいだろう?お父っつぁんに会っていいだろう?」。
「いいよ。
会っておいで」。
女親もうれしいもんでございますから新しい着物という訳にはいきません糊を利かせた着物を着せるってぇとそのままス〜ッと出してやる。
おっ母さんのほうもいても立ってもいられないからウロウロウロウロと鰻屋の前をする。
そのうちに矢も盾もいられずに…。
「すみません家のがお邪魔してませんでしょうか?」。
「あ〜お坊ちゃんですか?いますよ。
あの〜二階のね座敷でもってねええ男のお客さん二人とねいらっしゃいますよ。
あっ呼びましょうか?ちょっと待って。
お坊ちゃんお坊ちゃん」。
「お前の事じゃねえか?下でもって『お坊ちゃんお坊ちゃん』って」。
「俺らじゃないよ俺らお坊ちゃんなんか言われた事ないもん」。
(笑い)「亀亀や」。
「おっ母さんだよ。
おっ母さんが…。
おっ母さん。
ほら早く上がっておいでよ。
あのね番頭さんとねお父っつぁん二人っきりだからさ上がっておいでよ」。
「棟梁。
おうなにか?あれお兼さんが来たのかい?ちょっと熊さん。
いやお前さんが出なお前さんが出な」。
「いや。
それ…ちょっと面目ない」。
「何が面目ないだ。
じゃあいい私が出る私が出る。
エイッ。
あ〜お兼さんか。
いやいやいやいやあ〜久しぶり。
そんな所で挨拶されてもな。
いやいやいや誰もいやしないんだ上がってきて上がってきて上がってきてさぁさぁ。
そんな所でもって…。
ええ?まぁまぁ座敷入って。
そんな頭下げないで」。
「どうも番頭さんお久しぶりでございます。
あっあなたでしたか」。
(笑い)「昨日は亀がいろいろとお小遣いを頂きましてありがとうございました」。
「え〜え〜いやいやいや。
え〜エヘヘあの〜ウッウ〜ン学校帰りにね亀に会った。
久しぶりだなんて話してさそれでじゃあまぁ久しぶりに鰻でも食おうかっつってねそれでおっ母さんに心配かけちゃいけねえからね喋んじゃねえよって言ったんだけどさ子供のこったから喋っちゃってね駄目だ喋っちゃ〜おっ母さん心配してこうやって来るんだから。
男ってなぁ口が堅くなきゃしょうがねえぞお前ええ?本当に。
駄目だお前本当喋っちゃさ〜。
ええ?いや昨日ね萬年橋まで行ったらさ学校帰りの亀に会ってさいや久しぶりだなんてんでねじゃあ鰻でも食おうじゃねえかなんてんでねウ〜ンおっ母に心配させちゃいけねえからねええ?言うんじゃねえよっつったんだけど子供のこったからね喋っちゃってね本当に面目ねえ事になっちゃってすまねえと思って。
駄目だい喋っちゃお前。
男ってぇものはお前信用が大切なんだぞ本当に。
ええ?昨日ね学校帰りの…」。
(笑い)「お父っつぁんさっきから同じ事ばっか言ってる」。
「お兼さん。
熊さんから話聞いたわ。
偉いね〜。
このせちがらい世の中でこんだけ素直ないい子に育ててくれた。
私のほうからも礼を言いますよ。
いやいや私がここに居るってなぁ他のこっちゃないんだ実はねこのあとでもってさ亀ちゃんに連れてってもらいお前さんに会おうかと思った。
そしたらお前さんがこうやって来たからね話をするんだけどね今までの事であれお前さんには落度なんか何にもない。
熊さんがみんな悪いんだ。
でもね今の熊さんね一生懸命に働いてさうん?お酒もやめて今ではね3人も使う立派な棟梁さんだ。
自分勝手な事を言ってて腹が立つかもしれないけどね私ゃ熊さんのことをお前さんのことを思って言ってるんじゃない亀ちゃんのためにもまたもともとどおりというふうな元の鞘に戻れないもんかね?お前さんの腹蔵のないところを聞かせてもらおうかと思ってね私ゃ訪ねようかと思ってたら今ここへ来てお前さんが居るからお前さんの本当の料簡をね聞かせてもらいたいと思ってさ。
お兼さん。
どうだろうね?」。
「番頭さん。
正直申し上げますがこのせちがらい世の中で女手一つで男の子を育て上げる辛うございました。
私にはうれしい話ですが私のような者で熊さんのお気に召すかどうか」。
「何を言ってる。
熊さんに言われて私はこうやって来てるんだ。
そうかい?よかったなお前さん方二人にね。
うん?『子供は鎹』なんてぇ事を言うけど亀ちゃんがお前さん方の鎹だ」。
「俺ら鎹?あっで昨日おっ母が玄翁で叩こうとした」。
(笑い)
(拍手)
(打ち出し太鼓)2015/09/12(土) 04:30〜05:00
NHK総合1・神戸
日本の話芸 落語「子別れ」[解][字][再]

落語「子別れ」▽柳家権太楼▽第673回東京落語会

詳細情報
番組内容
落語「子別れ」▽柳家権太楼▽第673回東京落語会
出演者
【出演】柳家権太楼

ジャンル :
劇場/公演 – 落語・演芸

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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