ニュース 2015.09.08


こんにちは、正午のニュースです。
ことしの司法試験で問題の作成などを担当した明治大学法科大学院の教授が、教え子だった受験生に試験問題を漏えいしたとして法務省はきょう、考査委員を解任するとともに、国家公務員法の守秘義務違反の疑いで東京地検特捜部に告発しました。
特捜部は、試験問題を漏えいした詳しい経緯について捜査を進めています。
法務省によりますと、明治大学法科大学院の青柳幸一教授は、ことし5月に行われた司法試験で、試験問題の作成などを担当する考査委員を務めていましたが試験前、みずからが問題の作成に関わった憲法の論文試験の内容を教え子の20代の女性に漏えいしたということです。
この女性の論文試験の答案は、漏えいがなければ作成困難な内容だったということで不審に思ったほかの考査委員から法務省に情報が寄せられたということです。
法務省は、司法試験の公正性、公平性に対する信頼を根底から損なう行為だとしてきょう、青柳教授を考査委員から解任するとともに受験生については試験の採点の対象から除外し今後5年間司法試験の受験を禁止する処分にしました。
法務省の調査に対し、青柳教授とこの受験生はいずれも問題の漏えいを認めているということです。
考査委員は、法務大臣が任命する非常勤の国家公務員で、試験問題の内容などについて守秘義務が課せられていて、法務省はきょう、青柳教授を国家公務員法の守秘義務違反の疑いで、東京地検特捜部に告発しました。
特捜部は、試験問題を漏えいした詳しい経緯について捜査を進めています。
それでは青柳教授が勤務している明治大学法科大学院の前から中継です。
東京千代田区の明治大学法科大学院が入っている建物です。
先ほど大学は、司法試験制度の根幹を揺るがしかねない事態で心よりおわびを申し上げますというコメントを発表しました。
憲法学が専門の青柳教授は、旧司法試験の時代の平成14年から13年間にわたって考査委員を務めていました。
今回の問題は青柳教授の教え子の受験生の回答が不自然なほど優れていたことなどがきっかけで発覚しました。
不審に法務省が調査を始め、青柳教授が問題を漏えいしたことを認めたということです。
司法試験を巡っては、8年前にも別の法科大学院で不正が明らかになりましたが根本的な仕組みは改められていませんでした。
特捜部は試験問題が漏えいした詳しい経緯の解明を進めることにしています。
上川法務大臣と下村文部科学大臣は次のように話しています。
自民党の総裁選挙はきょう告示され、安倍総理大臣のほかに立候補の届け出はなく、安倍総理大臣が無投票で再選されることが決まりました。
自民党総裁選挙の立候補の受け付けは午前8時から8時半まで行われました。
その結果、安倍総理大臣のほかに立候補の届け出はなく、安倍総理大臣が無投票で再選されることが決まりました。
自民党の総裁が無投票で再選されるのは、平成13年の小泉総理大臣以来14年ぶりで昭和30年の立党から安倍総理大臣で7人目です。
また、無投票での再選となったことについて自民党は、オープンで透明性を持った政党であり、20人の推薦人を得た議員が出れば当然、総裁選挙になった。
党内には、国会最終盤において、まだ重要な法案が残っており、一致結束して臨んでいこうという考えがあったと述べました。
一方で、立候補を模索してきた野田聖子前総務会長は午前8時から記者会見して立候補を断念する意向を明らかにしたうえで次のように述べました。
自民党は近く、党大会にかわる両院議員総会を開いて、安倍総理大臣の再選を正式に決めることにしています。
安倍総理大臣が無投票で再選を果たした背景には、過去3回の国政選挙で党を圧勝に導いた実績があります。
ただ党内には総裁選挙は、党の主張や党内の多様な意見を国民にアピールする絶好の機会だという声もあり、野田前総務会長は選挙戦に持ち込みたいと、ぎりぎりまで立候補を模索してきました。
しかし執行部などは、選挙戦になれば終盤国会の最大の焦点となっている安全保障関連法案の審議への影響は避けられないとして野田氏の推薦人に名を連ねることのないよう引き締めを図ってきました。
自民党は、無投票再選を受けて安全保障関連法案などの成立に全力を挙げることにしています。
また、いわば挙党態勢での再選という結果も踏まえ党内には来年夏の参議院選挙に勝利すれば、総裁任期の平成30年までの長期政権が視野に入ってくるという見方もあります。
安倍総理大臣にとっては、景気回復などを国民が実感できる成果を残していけるかどうかが課題となります。
次です。
台風18号は、小笠原諸島の西の海上を北に進んでいて、あすには西日本や東日本にかなり接近し上陸するおそれがあります。
東日本と近畿を中心に、あすにかけて局地的に猛烈な雨が降るおそれがあるほか、あさってにかけて降り続いて大雨となるおそれがあり、土砂災害や川の増水などに警戒が必要です。
気象庁の観測によりますと台風18号は、午前9時には小笠原諸島の父島の西400キロの海上を1時間に25キロの速さで北へ進んでいます。
中心の気圧は996hPa、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルです。
台風と前線の影響で東日本や近畿を中心に大気の状態が不安定になり、局地的に雨雲が発達しています。
浜松市では、午前9時半までの1時間に36ミリの激しい雨を観測しました。
これまでの雨で、静岡県では川が増水して氾濫の危険性が非常に高くなっている地域があります。
浜松市中区では住宅の裏の斜面が崩れ土砂が敷地に流れ込みました。
けが人はなく住宅が壊れるなどの被害はないということです。
台風はこのあとも日本の南の海上を北上する見込みで、あすには西日本や東日本にかなり接近し上陸するおそれがあります。
台風の接近に備える動きも。
京都府舞鶴市では、特産のとうがらしを生産する農家が、収穫を急いでいます。
去年8月には大雨で農業用ハウスが1メートルほど浸水し被害が出たためです。
東日本や近畿を中心に、あすにかけて1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降り、局地的には雷を伴って1時間に80ミリの猛烈な雨のおそれがあります。
あす昼までに降る雨の量は、いずれも多いところで、近畿と東海、関東甲信で250ミリ、伊豆諸島で150ミリ、四国・東北で100ミリと予想されています。
また、あすの昼からあさっての昼までの雨量はいずれも多いところで、関東甲信で200ミリから300ミリ、近畿と東海、それに東北で、100ミリから200ミリなどと予想されています。
気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水、それに暴風に警戒するとともに落雷や突風などにも十分注意するよう呼びかけています。
ハンガリーでは、セルビアとの国境付近で難民や移民のための施設へ誘導されていた数百人が警察の制止を振り切って逃走し、警察が催涙スプレーで対応するなど混乱が続いています。
セルビアとの国境に近いハンガリー南部のルスケ近郊で、7日、警察が施設に難民や移民を誘導していたところ数百人が逃走を図りました。
警察は催涙スプレーも使って制止しようとしましたが難民らは応じず、およそ170キロ離れた首都ブダペストを目指して歩いています。
ハンガリーでは、今も連日のようにセルビアとの国境から1000人以上が新たに入国していて、問題解決の見通しは立たないままとなっています。
こうした中、難民らの流入を食い止めるためセルビアとの国境で進められているフェンスの設置に関わっていたヘンデ国防相が辞任しました。
当初フェンスは先月中に完成する予定でしたが、作業が遅れているためその責任を取ったとの見方が出ていて、ハンガリーでは、難民や移民への対応を巡る混乱が続いています。
中国の先月末の外貨準備高は、3兆5573億ドルと前の月から930億ドル余り、日本円でおよそ11兆円の大幅な減少となり中国経済の先行きへの不透明感が強まる中で、人民元の行き過ぎた値下がりを防ぐために金融当局が介入に動いた結果ではないかと指摘されています。
中国の中央銀行、中国人民銀行はきのう、先月末の外貨準備高が、3兆5573億ドル、日本円でおよそ424兆円になったと発表しました。
前の月と比べ、930億ドル余り、日本円でおよそ11兆円の大幅な減少です。
中国では去年後半以降、外貨準備高の減少傾向が続いていますが、今回の減少幅は月ごとの数字を公表している1999年以降ひとつきとしては最も大きくなりました。
市場ではこのところ中国経済の減速傾向が強まる中で、通貨人民元を売ってドルなどの外貨を買う動きが広がっています。
このため今回の大幅な減少は、中国の金融当局が市中銀行のドル需要に対応しようと外貨準備のドルを供給するとともに、人民元の行き過ぎた値下がりを防ぐために市場で外貨準備のドルを売って人民元を買う介入に動いた結果ではないかと指摘されています。
2015/09/08(火) 12:00〜12:20
NHK総合1・神戸
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ニュース/報道 – 定時・総合

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