NHKニュース7 2015.09.06


ドイツにようやく到着した、中東などからの難民や移民。
多くがドイツを目指す背景は。
年々姿を消していく、戦時中の軍の施設や、防空ごうなどの戦争遺跡。
保存を求める動きが広がっています。
こんばんは。
ニュース7です。
長い道のりを経て、目指していたドイツに到着した難民や移民の人々です。
子どもを連れて疲れた表情を浮かべる女性。
喜びをあらわにする子どももいます。
中東などからの移民たちは、ハンガリーからオーストリアを経て、ドイツに到着しました。
しかし、ドイツに向けては、新たな難民や移民が次々と押し寄せています。
ドイツ南部に到着した列車です。
長い道のりの末、たどりついた、中東などからの難民たちは、ドイツの人たちから温かな拍手で迎えられました。
親族と抱き合って喜ぶ女性。
地元の女の子からプレゼントを手渡される子どももいました。
5日から6日未明にかけて、およそ7000人の難民らが到着しました。
ハンガリーのブダペストから夜通し歩いたり、バスや列車を乗り継いだりしてようやくたどりついたドイツ。
到着した駅では、ボランティアの人たちが、食品を配るなど、難民たちを支援しました。
首都ベルリンでは。
ベルリン市内にある、難民の受け入れ施設です。
ご覧のように、敷地内にテントを設置して、さらなる難民の流入に備えています。
難民たちはこのあと、難民として認定するかどうかの審査を受けることになります。
難民たちは、なぜドイツを目指したんでしょうか。
ことし、中東などからドイツに流入した難民の数は、41万人余り。
先月だけで10万人を超えました。
背景には、ナチス・ドイツ時代に、多くのユダヤ人などが迫害を逃れ、難民となった教訓から、ドイツ政府が、難民の受け入れに寛容な政策を掲げていることがあります。
難民として認定されれば、住居の提供や生活費の支給など、手厚い保護を受けることができます。
しかし、国内世論は2つに分かれています。
新たな難民や移民は、このあとにも続々と押し寄せています。
今回、ドイツ政府が、ハンガリーで足止めされていた難民らを受け入れたのは、あくまでも例外的な措置です。
ドイツは、難民の受け入れは、EU・ヨーロッパ連合の各国で公平に分担するよう求めていて、EUは今月14日に、内相会議を開いて、対応を協議することにしています。
次です。
昨夜、秋田県鹿角市の道の駅で、タクシーの運転手が殺害されているのが見つかりました。
事件の直前に、道の駅にむかいたいという、配車依頼を受けて客を乗せていたことが、関係者への取材で分かりました。
警察は、夜間にひと気のない道の駅で、運転手を襲おうとした疑いもあると見て、捜査しています。
事件があったのは、秋田県鹿角市の道の駅かづのの駐車場。
昨夜10時過ぎ、停車していたタクシーのそばで、運転手の田中義次さんが、腹部を刺されるなどして殺害されているのを、通りかかった人が見つけました。
警察は捜査本部を立ち上げて、捜査を始めました。
田中さんは5、6年ほど前から、タクシーの運転手として勤務していました。
田中さんは昨夜、JRの駅前で待機していました。
タクシー会社の関係者や警察への取材から、犯行はごく短時間に行われていた疑いがあることが分かってきました。
午後9時ごろ、駅近くのスーパーマーケットにある、タクシー会社直通の電話から、配車の依頼が寄せられます。
このとき、依頼主は、道の駅を経由したいと告げていたということです。
会社からの連絡を受けて田中さんは、すぐにスーパーマーケットに向かい、客を乗せました。
現場の道の駅の駐車場。
車内に設置されたカメラの映像の記録から、僅かしか時間がたっていない、午後9時過ぎに襲われたと見られています。
こちらは事件のあった道の駅です。
国道沿いにあり、昼間には多くの観光客が訪れますが、午後6時に営業を終了してからは、訪れる人はほとんどいません。
田中さんが見つかったのは、ここからさらに奥に入った駐車場になります。
国道より低い所にあり、見えにくくなっています。
車載カメラは、犯行の様子を記録していました。
客として乗っていたマスクをつけた男が、金を出せなどと脅して、包丁のような刃物で田中さんを襲っていたのです。
田中さんは、腹部などに複数の傷があり、助手席側の車外で倒れていたということです。
40代から50代で、黒っぽい上着を着ていたという、犯人の男。
男の映像を見た会社の複数の従業員は、面識がないと警察に話していたということです。
警察は、夜間にひと気のない道の駅で、運転手を襲おうとした疑いもあると見て調べています。
亡くなった田中さんは、休日に孫と一緒に出かけるなど、家族思いで、地域の活動にも積極的に参加していたということです。
秋雨前線の活動が活発になり、雨や曇りの日が目立ち始めました。
西日本と東日本では大気の状態が不安定になり、近畿や東海などで雨が強まっています。
太平洋側を中心に、局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあり、土砂災害や浸水などに十分注意が必要です。
和歌山県の潮岬の午後2時半ごろの様子です。
雨がたたきつけるように降っています。
こちらは東京・港区のビルに設置したカメラからの映像です。
午後4時過ぎ、急に雨が強まり、僅か10分ほどで、レインボーブリッジも見えなくなりました。
西日本や東日本で大気の状態が不安定になっています。
西日本にある低気圧と、本州付近に延びる秋雨前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込んでいるためです。
広い範囲で雨が降り、この時間、近畿や東海などで雨が強まっています。
午後6時までの1時間には、和歌山県の日高川町で40ミリ、田辺市の栗栖川で30.5ミリの激しい雨を、それぞれ観測しました。
また午後6時10分までの1時間には、和歌山県がみなべ町に設置した雨量計で、63ミリの非常に激しい雨を観測しました。
低気圧は、あすにかけて東へ進むため、西日本では今夜遅くにかけて、東日本ではあす明け方にかけて、太平洋側を中心に、局地的に雷を伴って、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
あす夕方までに降る雨の量は、いずれも多い所で、東海で150ミリ、近畿で120ミリと予想されています。
気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水、それに落雷や竜巻などの突風に十分注意するよう呼びかけています。
次は、G20・主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議です。
これまでにない異例の展開となりました。
背景にあるのが、リーマンショック以降、世界経済を引っ張ってきた、中国の高い成長と、アメリカの金融緩和という、いわばこの2つのエンジンに頼ることができなくなることへの、強い不安です。
G20をこう振り返った、麻生副総理兼財務大臣。
今回は、冒頭から異例の展開となりました。
普通、G20は国際機関による報告から始まります。
しかし、まず中国が自国の経済などについて説明。
また各国から中国への突っ込んだ意見が相次ぎました。
これもともすれば、内政干渉と受け取られかねない内容だけに、国際会議の表の場で、こうしたやり取りは異例です。
それでも、あえて踏み込んだのは、世界第2の経済大国、中国の経済がしっかりしないと、みずからの国にも悪い影響が及びかねないという、各国の強い危機感がありました。
声明でも、世界経済の現状について、経済の成長は、われわれの期待に届いていないとして、中国経済の減速や、それに伴う世界同時株安などの金融市場の動揺で、世界経済に不透明感が強まっていることへの警戒感を表しました。
また通貨の競争的な切り下げを回避するとして、通貨安競争をしないことを明記。
先月、通貨人民元の基準値を相次いで引き下げた中国を、けん制する形となっています。
一方、アメリカの金融政策についても。
アメリカが利上げに踏み出せば、世界のマネーの流れが大きく変わり、新興国から、金利が上がったアメリカに資金が流出し、経済がダメージを受けるという懸念が、根強くあります。
声明には、経済見通しの改善に沿って、いくつかの先進国で、金融政策の引き締めの可能性が、より高まっていることに留意するという文言が盛り込まれました。
名指しはしないものの、事実上、アメリカに対し、利上げは慎重に判断するよう求めています。
ー中国経済の減速と、アメリカが検討している利上げが、世界経済に及ぼすリスクについて、懸念を示した今回のG20。
週明けの金融市場の動き、そして今月中旬に開かれる、FRBの金融政策を決める会合の行方が注目されます。
こちらの大きな壁。
戦時中、銃の試し打ちに使われた、射撃場の跡です。
そしてこちらは、軍の飛行機を爆撃から守るのに使われた、えん体壕。
さらに旧日本海軍の司令部が置かれていた地下ごう。
こうした施設は、戦争遺跡と呼ばれています。
全国に数万件ほどあるとされていますが、大半が文化財に指定や登録はされていません。
戦後70年、無言の語り部としてどう守っていくのか、課題に直面しています。
東京・八王子市の住宅街です。
ヘルメット姿の子どもたちがたどりついたのは。
太平洋戦争末期に、旧日本軍が建設した巨大な地下ごう、浅川地下壕です。
軍需工場などとして使われました。
総延長およそ10キロ。
戦時中、国内で作られた地下ごうとしては、最大規模といわれています。
毎月見学会を開いている地元の市民団体は、土地の一部を所有する八王子市に対して、文化財に指定して保存するよう求めています。
しかし、市は戦争遺跡の保存に関する国の基準がないとして、方針を示していません。
きのうから千葉県で始まった戦争遺跡の保存を呼びかけるシンポジウムです。
戦争遺跡は、建物の老朽化や開発などで減り続けています。
この夏、東京・武蔵野市で、消えていった戦争遺跡があります。
太平洋戦争当時、国内最大の航空機エンジン工場の変電施設が入っていた建物です。
空襲による焼失を免れ、戦後は集会所などとして使われてきました。
地元の市民団体は、東京都や市に保存を求めましたが、ことし7月、都立公園の拡張に伴い解体されました。
解体直前の調査では、爆弾が貫通したと見られる穴の跡が見つかっていました。
戦争遺跡保存全国ネットワークによりますと、全国には戦争遺跡が数万件あるとされていますが、国や自治体が文化財に指定や登録をしているのは、230件にとどまっています。
専門家は、戦争遺跡の保存や活用に、国がより積極的な役割を果たす必要があると指摘します。
次は、安全保障関連法案の審議についてです。
自民党の高村副総裁は講演で、今の国会で成立させたいという考えを強調しました。
これに対し民主党の岡田代表は街頭演説で、国民の理解が広がらない中で採決することは、認められないという考えを重ねて示しました。
東京・新宿の繁華街では、大学の研究者と学生たちが、法案への反対を訴えました。
廣渡教授は、法案に反対する声明には、1万3000人を超える研究者が賛同していると明らかにしました。
今の国会の会期末まで残り3週間。
法案を巡る発言は、きょうも。
自民党の高村副総裁は、講演で次のように述べました。
その上で、今の国会で成立させたいという考えを強調しました。
一方、街頭演説を行った民主党の岡田代表。
その上で、国民の理解が広がらない中で採決することは認められないという考えを、重ねて示しました。
自衛隊とアメリカ軍、およそ4000人が参加して、アメリカで先月31日から始まった10日間の訓練。
その核になる大規模な上陸が、初めて行われました。
今回は、揚陸艇や水陸両用車を使って、砂浜に上陸する訓練が、報道陣に公開されました。
水煙を上げながら進む、エアクッション揚陸艇。
今、海岸に自衛隊が上陸してきました。
沖合に停泊する日米の艦艇から、夜明けとともに海岸を目指してきました。
陸上自衛隊員や、作戦に必要な装備を積み込んだ自衛隊のトラックが上陸。
アメリカ軍の海兵隊員も、一緒に乗っていました。
先月31日からの訓練で、大規模に上陸に行うのは初めてです。
訓練のねらいは、南西諸島などの離島防衛の強化です。
自衛隊は9年前から、毎年部隊をアメリカに派遣し、上陸作戦のノウハウを学んできました。
3年後には、陸上自衛隊に、上陸作戦が専門の3000人規模の部隊、水陸機動団が創設される見通しです。
こちらのアメリカ海兵隊の水陸両用車、AAV7は、水陸機動団が導入を計画しています。
自衛隊とアメリカ軍の訓練は、今月9日まで行われます。
ではニュースを続けます。
韓国南部チュジャ群島の沖合で、釣り船が転覆。
これまでに3人が救助されましたが、10人が死亡しました。
釣り船には、およそ20人が乗っていたということですが、まだ正確な数は分かっていません。
韓国の日本大使館によりますと、船に日本人が乗っていたという情報は入っていないということです。
釣り船は昨夜、雨と風が強く、波も高い中で出港し、救助された人は、釣り客のほとんどが、救命胴衣をつけていなかったと話しているということです。
インターネット検索大手、ヤフーが運営する、ヤフーメールのサービスのシステムで、先月末に発生したトラブルで、メールを送受信できなくなった利用者に送られたメールのうち、およそ258万通が消失していたことが分かりました。
ヤフーは、メールが消えた可能性がある人がログインすると、消失の有無が確認できるツールへのリンクが表示されるとしています。
ヤフーは、多大なるご迷惑をおかけしておりますことを、改めておわび申し上げますとコメントしています。
きのう、リオデジャネイロオリンピックへの出場を決めた、バスケットボール女子の日本代表が、中国から帰国しました。
きょう午後、大会が行われていた中国から帰国した日本代表の選手たち。
所属するアメリカのチームに戻った渡嘉敷来夢選手を除く11人が帰国しました。
日本のバスケットボールは、男子リーグの分裂を問題視され、国際試合禁止の制裁を受けていました。
この影響から、女子の日本代表は、強化の遅れが心配されていましたが、堅い守りからの素早い攻撃を武器に、3大会ぶりのオリンピック出場を決めました。
プロ野球は2試合が雨で中止となり、4試合です。
西武は史上最年少で8月の月間MVPを受賞した、ルーキーの高橋光成が先発。
炭谷のホームランなどでリードしています。
ソフトバンクは松田のサヨナラホームランで、延長戦を制しました。
気象情報は菊池さんです。
こんばんは。
秋雨前線の活動が活発になっています。
この時間は、特に近畿地方や東海地方で雨が強まっています。
このあとは、どうなりそうでしょうか。
特に東日本を中心に雨足が強まりそうです。
このあと、あすの朝にかけて、次々と活発な雨雲がかかりそうです。
特に太平洋側では、非常に激しく降るおそれもあって、落雷や突風にも注意が必要です。
そしてそのほかの地域も油断はできません。
あす日中も、ところどころで雨雲が発生しそうです。
このように、あす日中も不安定な天気が続く原因は、上空に寒気がやって来るからなんです。
前線付近、湿った空気が流れ込みます。
変わりやすい天気で、いったん雨がやんでも、急に降る雨に注意をしてください。
そして台風17号の情報です。
週後半、北日本や東日本に影響が出るおそれもありますから、今後の情報を確認してください。
ではあすの天気です。
まあ、子育て中には、こんなこともありますよ。
氷に閉ざされた北の大地。
2015/09/06(日) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▽最大級 地下ごうが…消えゆく「戦争遺跡」どう保存 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】中山庸介,【気象キャスター】菊池真以

詳細情報
出演者
【キャスター】武田真一,【サブキャスター】中山庸介,【気象キャスター】菊池真以

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