おはようございます。
9月6日日曜日、朝7時になりました。
NHKニュースおはよう日本です。
川崎市の老人ホームで去年、2か月の間に、80代から90代の入所者3人が、相次いで施設のベランダから転落して、死亡していたことが分かりました。
川崎市は施設に対して、原因究明や再発防止を求める指導をしたということです。
川崎市などによりますと、この施設は、川崎市幸区にある有料老人ホームで、去年11月から12月にかけての2か月間に、80代から90代の男女合わせて3人の入所者が、相次いで施設のベランダから転落して死亡したということです。
施設は、鉄筋6階建てで80部屋あり、3人はいずれも、4階から6階にある個室で暮らしていたということです。
ベランダには、高さおよそ1メートル20センチの手すりが設置してあり、遺書などは見つかっていないということです。
3人が転落したのは、いずれも午前2時ごろから4時ごろまでの未明の時間帯で、施設側は事故として市に報告したということです。
これを受けて川崎市は、施設に対して、原因の究明や職員の教育の徹底など、再発防止を求める指導を行ったということです。
施設を運営する会社は、事故があったことは事実で、二度とこうしたことがないように、しっかりと対策を取っていきたいと話しています。
世界経済の行方はどうなるのでしょうか。
トルコで開かれていた、G20・主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が、日本時間の昨夜、閉幕しました。
声明で名指しはしないものの、世界同時株安の発端となった、中国経済の減速と、アメリカが検討している利上げが、世界経済に及ぼすリスクについて、懸念が示されました。
日本やアメリカ、中国など、主要20か国によるG20は、2日間の議論を終えて閉幕し、声明を発表。
世界経済の現状については、経済の成長は、われわれの期待に届いていないと、前回、4月よりも厳しい表現になりました。
中国経済の減速や、世界同時株安などで、世界経済に不透明感が強まっていることへの警戒感からです。
また通貨の競争的な切り下げを回避するとして、自国の輸出に有利になるよう、意図的に通貨を切り下げる、通貨安競争をしないことを明記し、人民元の基準値を相次いで引き下げた中国をけん制する形となりました。
これに対し中国は、国内の株式市場ではバブルが発生し、その後の株価の急落が世界経済に影響を与えたものの、その後の対策は適切だったと発表しました。
では、現地で、トルコで取材に当たっています、経済部の市原記者に聞きます。
今回、中国を巡る議論が中心でしたが、世界は中国に何を求めているんでしょうか?
世界第2の経済大国としてふさわしい、透明な経済運営を実現することです。
中国はリーマンショック後、巨額の資金を投じ、世界経済を力強くけん引してきました。
しかし、最近では、目標とする7%成長に届いていないのではないかと、懐疑的な見方すら出ています。
その底流にあるのが、過剰な生産設備や不良債権の問題。
それに突然、通貨人民元の基準値を切り下げるなど、ほかの国からは不透明に映る政策運営の問題です。
中国経済が落ち込んだり、不安定化したりすれば、その悪影響は各国に及ぶだけに、今回、中国に対し、実態の説明や構造改革の推進を求める声が相次ぐという、異例の展開となりました。
市原記者には、また後ほど聞きます。
今回の議論で、もう一つ大きな焦点になったのが、アメリカが検討している利上げでした。
これについてもG20では、世界経済に及ぼすリスクだとして、懸念を示しました。
G20に出席した、IMF・国際通貨基金のラガルド専務理事は会議後の記者会見で、次のように発言。
アメリカが検討しているゼロ金利政策の解除は、国内の経済指標などを慎重に分析し、適切なタイミングで踏み切るべきだという認識を示しました。
G20の声明でも、経済見通しの改善に沿って、いくつかの先進国で金融政策の引き締めの可能性がより高まっていることに留意するという文言が盛り込まれ、名指しはしないものの、事実上、アメリカに対し、ゼロ金利政策の解除による利上げは慎重に判断するよう求めました。
再びトルコにいる市原記者に聞きます。
アメリカの金融政策がこれほど注目される理由、なぜでしょうか?
実はG20の半数以上を占める新興国にとっては、アメリカの金融政策も、中国の問題と並ぶか、それ以上に影響を受けかねない大きな問題なんです。
アメリカが利上げに踏み出せば、世界のマネーの流れが大きく変わり、新興国から金利が上がったアメリカに資金が流出して、経済がダメージを受けるという懸念が根強いのです。
そうした新興国の意向が反映されたのか、声明には、名指しはしなかったものの、アメリカが検討している利上げに、くぎを刺すような文言が盛り込まれ、目を引きました。
G20はもともと、リーマンショック後の危機対応には、先進国だけでは限界があるとして、新興国も加えて発足しました。
その後の世界経済をけん引してきたアメリカと中国が転換期にさしかかる中、いかに市場の混乱を封じ込め、世界経済の安定成長を果たすのか。
G20の役割も、新たな局面を迎えていると感じました。
市原さん、日本の経済運営にはどのような影響が考えられるでしょうか?
議論された問題は、日本経済にも直接影響します。
日本はまだデフレから脱却できず、景気は踊り場ともいわれるさえない状況にあり、これに加えて、世界経済が停滞すれば、景気はさらに下振れしかねません。
まずは週明けの金融市場の動き、そして今月下旬に開かれる、FRBの金融政策を決める会合の行方に、日本としても目が離せません。
続いて、東京オリンピック・パラリンピックの関連です。
白紙撤回されたエンブレムを使って、東京都が作製したと見られるポスターが、幻のポスターとして、インターネットのオークションに出品され、4万5000円で落札されていたことが分かりました。
佐野研二郎氏がデザインしたエンブレムは、今月1日、白紙撤回され、東京都などはポスターを取り外し、回収しました。
しかし、きのう、東京都が作製したと見られるポスターが、インターネットのオークションに出品されていたことが分かりました。
ポスターは、東京オリンピック2020幻のポスターという名前で出品され、オリンピックとパラリンピックのポスター1枚ずつがセットになっています。
5000円で入札が始まりましたが、午後11時半過ぎに締め切られ、最終的に4万5000円で落札されました。
出品者はポスターの入手先について、都議連のパーティーで配布されたものだとしていて、エンブレムが使用中止となり、ポスターも回収されてしまったため、とてもレアですなどと説明しています。
東京都などは、ポスターがオークションに出品された経緯について、確認を進めるものと見られます。
前線や低気圧の影響で、西日本と東日本では大気の状態が不安定となり、局地的に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水などに十分注意するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、西日本を中心に大気の状態が不安定となり、九州や中国地方に発達した雨雲がかかっています。
午前6時20分までの1時間に、鹿児島市喜入で81ミリの猛烈な雨が降ったほか、国土交通省が佐賀県唐津市に設置した雨量計で、午前6時までの1時間に42ミリの激しい雨を観測しました。
前線はこのあと、さらに東に延びる見込みで、西日本では今夜にかけて、東日本の太平洋側でもきょう昼過ぎからあすにかけて、雷を伴って激しい雨が降り、局地的に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
あす朝までに降る雨の量は、いずれも多い所で、九州南部と近畿、それに東海で150ミリ、九州北部と四国で120ミリなどと予想されています。
気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、落雷や竜巻などの突風に十分注意するよう呼びかけています。
では、気象情報担当、南さんと詳しくお伝えします。
大気の不安定な状態、心配ですね。
そうですね。
低気圧や前線の影響で、日本付近は雲に覆われてまして、特に発達した雲が現在、中国地方、それから九州の北部、また九州の南部から東シナ海にかけて連なって、発達した雨雲が見られます。
この雨雲の下では1時間に50ミリを超えるような、非常に激しい雨が降ってますので、低い土地の浸水、それから河川の急な増水など、十分注意をしてください。
これらの雨雲はこのあと東の方向に移っていきますので、また近畿、それから東海、関東などでも強く降る所が出てきそうです。
きょう、あすについてはこの低気圧や前線の影響で雨なんですけれども、向こう1週間で見てみますと、台風の影響が少し気になるんですよね。
台風?
日本のはるか東の海上に、現在、台風17号があります。
この台風17号がこのあと発達しながら、東へ進んでいきまして、向こう1週間、この5日後、7日後ぐらいにですね、かなり東日本から北日本に接近するおそれがありますので、この台風17号の動きに注意が必要です。
影響も考えられると。
そうですね。
で、台風なんですけれども、台風とはそもそも熱帯低気圧なんですけれども、熱帯低気圧が風速17.2メートル以上になったものを、台風というふうにいいます。
で、台風なんですけれども、ほかの海域、例えば大西洋では、同じようなものをハリケーンといったりしますよね。
これね、中国によって名前が違うんですよ。
発達した低気圧でも、東経100度から東経180度、赤道より北にあるものを台風といい、東経180度よりも東で、また大西洋はハリケーン、赤道より南だったり、インド洋は、これ、サイクロンっていうんですよね。
場所によって、言い方が違う、同じものなんですけど、言い方が違うというものなんですよ。
たまにですね、このハリケーンの領域から、台風の領域に入ってくるものがある。
またいじゃうものがあるんですか?
このときに、名前をどうするか。
ハリケーンなのか、台風なのか。
問題作りました。
ハリケーンが台風の領域に入ってくると、どうなるでしょうか。
1番、ハリケーンはハリケーン。
2番、ハリケーンから台風に名前を変えてしまう。
3番、ハリケーンと台風を合わせてハリフーンにする。
南さん、絶対2なんですけど、ハリフーン、タイケーンでもいいわけじゃないですか。
ダイケーンでもね、いいですよね。
なんか変ですよ、ハリフーン。
もういいです、答えは、ハリケーンから台風に名前が変わります。
もう一度先ほどの地図を見てみますと、ハリケーンの領域から、東経180度を越えた瞬間に、ぴっと台風。
呼び方が変わるんですね。
そう。
まだね、台風が東経180度を越えて、ハリケーンの領域に行くときもあるんですけども、これはぴっとハリケーンに変わるんです。
また変わることもあるんですか。
そうですね。
そうするとちょっと、東経100度が気になりますよね。
そうですね、ここが。
東経100度。
東経100度の場合は、国際的には台風がここを越えるとぴっとサイクロンに変わるということなんですね。
ちょうど真上にある場合は、どうなるんですか?
真上にある場合は、よく分からないです。
どうするんでしょうね。
タイクロンになると。
そんなことはないと思いますけど。
こういった瞬間に変わるということなんですね。
この東経180度から越えて台風になる場合なんですけれども、過去20年では、11個ありました。
それのコースを書いてみますと、こんな感じになりまして、ほとんどの場合は、180度を越えて、日本の東の海上で少し北に上がって、この所で消滅するのがほとんどなんですけれども、たまにですね、日本に上陸するというのも。
ありましたね。
過去20年で2個。
昭和26年から数えても2個なんですよね。
過去20年で11個やって来てるんですけれども、そうすると、1年で大体、2年で大体1個の割合。
2年で1個。
平均するとそうなりますよね。
そうなんですよね、ただね、少し偏っているんですよ。
来る年は来るけど、来ない年は来ない。
例えば過去20年を見ますと、平成9年は2個、平成11年は2個、平成14年は2個、平成25年も2個やって来てて、来る年はね、結構やって来ること、多いんですね。
で、ことしはってことになるんですけども、平成27年、台風12号が、一度、熱帯低気圧に変わりましたけれども、九州の北部に上陸しました。
これ、8月までのデータなんですけれども、9月の1日に、先ほどの台風17号が、東経180度、越えたんですよね。
台風になったと?
そういうことなんですね。
もう一度、台風17号見てみますと、9月の1日に越えまして、今、台風の領域を進んでいます。
このときの気圧、965ヘクトパスカルなんですが、このあと発達しながら東へ進みまして、9日の3時の段階で925ヘクトパスカルぐらいまで下がって、かなり発達しそうですね。
そして、そのあと、かなり関東から東北、または北海道に近づくおそれがあります。
この台風は、かなりね、日本に影響を与えるおそれがありますので、ハリケーンから変わったこの台風17号、今後の動きに十分注意をしてください。
ではきょうの外の様子、ご覧ください。
現在、低気圧や前線の影響で、西日本は広い範囲で雨が降っています。
広島、ここ1時間の雨の量は12ミリ、やや強い雨が降って、きょうの日中は雨が降り続き、雨の量が多くなるおそれがありますので、雨の降り方に十分注意をしてください。
先ほど、G20の中継の中で、アメリカの中央銀行・FRBが金融政策を決める会合を開く時期を、今月下旬とお伝えしましたが、正しくは今月中旬です。
失礼いたしました。
失礼しました。
民主党が独自の成長戦略の素案をまとめました。
来年夏の参議院選挙に向けて、安倍政権の経済政策・アベノミクスとの対立軸を明確にしようと、所得水準を底上げして、豊かな中間層を再生させることを目指すとしています。
民主党がまとめた成長戦略の素案は、安倍政権の経済政策・アベノミクスについて、目先の景気刺激に偏り、非正規雇用の増大を推し進めたことで中間層が減り、消費の低迷や社会の不安定化を招いていると批判しています。
その上で、人口減少や、将来への不安などに対応するための真の成長戦略は、所得水準を底上げして、豊かな中間層を再生させることだとしています。
そして、具体的な政策として。
民主党は今後、数値目標などを検討したうえで、成長戦略を正式に取りまとめる方針で、来年夏の参議院選挙に向けて、アベノミクスとの対立軸を明確にしたい考えです。
昨夜、秋田県鹿角市の道の駅の駐車場に止めてあったタクシーのそばで、運転手の男性が血を流して倒れているのが見つかり、死亡が確認されました。
タクシーの車内の防犯カメラには、客として乗っていた男が、金を出せなどと脅して、運転手を刃物で襲う様子が映っていたということで、警察は、殺人事件として捜査を始めました。
きのう午後10時杉、秋田県鹿角市の道の駅かづのの駐車場に止めてあったタクシーのそばで、運転手の田中義次さんが血を流して倒れているのを通りかかった人が見つけ、警察に通報しました。
田中さんは病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。
秋田県警察本部によりますと、田中さんは腹部などに刃物のようなもので刺されたと見られる複数の傷があり、助手席側の車外で倒れていたということです。
タクシー会社の関係者によりますと、タクシーの車内の防犯カメラには、客として乗っていたマスクを付けた男が、金を出せなどと脅して、包丁のような刃物で田中さんを襲う様子が映っていたということです。
警察は、殺人事件として捜査を始めるとともに、車内から奪われたものがないかなど、詳しい状況について確認を進めています。
現場は、鹿角市の中心部のJR花輪線の鹿角花輪駅から南におよそ1キロ離れた、国道282号線沿いにある道の駅の駐車場です。
秋篠宮ご夫妻の長男の悠仁さまは、きょう、9歳の誕生日を迎えられました。
宮内庁によりますと、悠仁さまは、大きな病気にかかることもなく、健やかに成長されています。
4月に小学3年生になって、理科や社会の授業が始まり、理科の実験では、クラスメートと一緒に正確なデータを得ようと、懸命に努められたということです。
お住まいのある赤坂御用地では、愛用の大きな捕虫網を持って、小川や池などを回られています。
放課後の遊びにも元気に参加し、友達と仲よく虫捕りをするなどして、観察したあとは、元の場所に戻すことを心がけられているということです。
また休み時間などには、大勢の同級生たちと、2本のロープを使う縄跳び、ダブルダッチを楽しんでいて、5月の運動会には、学年種目として採用され、悠仁さまも出場されたということです。
一方、戦後70年のことしは、戦時中の人々の暮らしなどを伝える東京の資料館や、沖縄戦の悲劇を伝える催しにも足を運び、資料館では、当時の小学生が描いた絵日記などを静かに読まれていたということです。
さあ、スポーツは向井アナウンサーとお伝えします。
おはようございます。
野球の18歳以下のワールドカップ、いよいよきょう、決勝ですよね。
そうなんですね、高校野球100年の年に初の世界一になれるのか。
日本はきのうもキューバに快勝。
弾みをつけました。
日本、きのうの相手は、大会最多、優勝11回のキューバでした。
1回、チャンスで5番仙台育英の平沢。
夏の甲子園で準優勝した中心バッターが、4試合連続のタイムリー。
2点を先制します。
3回は1年生の4番清宮。
この大会では、力を発揮できていません。
そうなんですよね。
あ、抜けた。
バットが振れるようになってきたと、2試合連続のヒットでチャンスを広げます。
そして、続く平沢。
再び!打ちました!
2打席連続のタイムリー。
日本はヒット13本で9点を奪います。
当たってますね。
ですね。
日本は8戦全勝。
勢いに乗って、きょう初優勝を目指します。
決勝はアメリカとですよね。
そうですね。
アメリカにはね、前回大会、決勝で敗れてるんですよ。
今回こそ勝ってほしいですよね。
本当本当。
そうなんですよね。
ただね、今大会、日本はすでにアメリカと一度、対戦していまして、3対0で勝っているんですね。
日本、初優勝なるか、決勝は今夜、甲子園球場で行われます。
そして次は、来年のオリンピックに向けて、うれしいニュースが入ってきましたね。
うれしいですね。
リオデジャネイロオリンピックの出場権を懸けた、バスケットボール女子のアジア予選決勝です。
日本が中国に勝って、3大会ぶりの出場を決めました。
日本は1次リーグから全勝で勝ち上がり、決勝で世界ランキング上位の中国に挑みました。
白の日本は、前半から主導権を握ります。
手ごわい相手に対し、堅い守りからの速攻を次々と決めました。
後半も攻め手を緩めず、23歳の本川。
スリーポイント、入った。
正確なシュートで得点を重ねます。
ここも入った。
しびれるー。
アメリカでプレーする渡嘉敷も、要所でエースの働き。
そして、キャプテン吉田のこの絶妙なパス。
鮮やかですね。
ですね。
日本は地元の中国に大差をつけて勝ち、優勝。
3大会ぶり、4回目のオリンピック出場を決めました。
日本はですね、男子のリーグの分裂による制裁で、女子も国際試合が先月までできなかったんですね。
そのハンデを乗り越えての、オリンピック出場決定、見事ですよね。
そうですね。
これで球技では初の出場権獲得にもなりました。
おめでとうございます。
以上、ここまでスポーツでした。
次は、けさの特集。
苦しみを乗り越えたい、ある女性の挑戦です。
やっと会えた、私の赤ちゃん。
あっ、赤ちゃん、顔が。
河除静香さん40歳。
人生を懸けて臨んだ、一人芝居です。
河除さんは、動静脈奇形という病気を患い、生まれつき、口や鼻が変形しています。
舞台に懸けるその思いとは。
血管の異常で起こる、動静脈奇形という病気。
半数近くの患者が、首や顔に血管の塊が現われます。
病気を抱えた人の多くは、周囲から、容姿への偏見や差別に苦しんできました。
同じような苦しみを抱える人たちを励ましたいと、一人芝居に挑む女性がいます。
伝えたい、その思いは、踏み出す勇気です。
富山県南砺市に住む、河除静香さん。
外出するときは、マスクが欠かせません。
河除さんは、生まれたときから顔に血管の塊が現れる、動静脈奇形を患っています。
これまでに40回以上の手術を繰り返してきました。
幼いころから、見た目を理由に、いじめを受けてきました。
最もつらかったのは、短大生のときの就職活動でした。
希望の会社から、あなたの容姿では、採用できないと告げられました。
そんな河徐さんを、母、秋美さんは、前向きに励ましてきました。
21歳で河除さんを産んだ秋美さん。
病気の子どもを育てるのは、荷が重いだろうと、親戚が養子の話を持ちかけたこともありました。
しかし、みずからの手で育てる道を選びました。
秋美さんの教育方針は、特別扱いしないこと。
コンプレックスを抱える河除さんをいつも明るく支えてきました。
母の思いを胸に、卒業後、運送会社でアルバイトを始めた河除さん。
そこで、大きな転機が訪れました。
夫、悟さんとの出会いです。
悟さんは、病気に臆することなく、明るく社交的な河除さんに引かれていきました。
2人は、交際から1年後に結婚。
一度は諦めかけた幸せを、今、かみしめています。
自分を本当に理解してくれる家族と出会えた河除さん。
みずからの人生を、一人芝居で演じることで、コンプレックスに苦しむ人たちを勇気づけたいと考えるようになりました。
この日、初めて地元、富山の舞台に立ちました。
河除さんは、母、秋美さんを招待しました。
演じるのは、自分の人生を描いた物語。
生み育ててくれた母への感謝の気持ちを込めました。
一人芝居で、自分が生まれたときのことを演じます。
親戚が、母親に養子に引き取ると申し出ます。
外見に悩む少女時代。
マスクを外すよう求められる場面が訪れました。
河除さんは、舞台の設定を借りて、地元の観客に初めて素顔を見せようと考えていました。
物語の最後。
突然、河除さんが観客席に向かいました。
自分が生まれてきたことに、自信を持って生きてほしい。
河除さんはこれからも舞台に立ち続けます。
まさにこのシーン、河除さんとお母さんがきゅっと抱き合っていたとき、どんな思いを母子で通わせていたのかなと想像すると、胸にくるものがありました。
お母さんはじめ、強い味方でいてくれる家族の存在が、河除さん自身の真の強さを支えているんですね。
そうですね。
そのご家族、ご主人のことばが印象に残りました。
見た目も強い個性の持ち主。
病気だったり、障害だったり、何ものにも通じる強いことばだと思います。
本当ですね。
河除さんは、病気を抱える人たちの心の負担を軽くしようと、NPOを立ち上げ、本音を語り合える場を作る取り組みも進めているということです。
そして12月には、東京でも一人芝居の公演を予定しているということです。
けさの特集でした。
続いて気象情報です。
南さん、お願いします。
きょうは低気圧や前線の影響で、激しい雨の降る所がある見込みです。
では、午前3時の天気図です。
低気圧が九州の西、そして前線が九州の南部に停滞しています。
この低気圧や前線に向かって、南から湿った空気が流れ込み、西日本などを中心に、激しい雨が降っています。
現在の雨雲の様子です。
雨雲が東北の太平洋側にも見られます。
そして西日本には発達した雨雲が多く、現在は広島や山口、福岡から長崎、また九州南部は鹿児島などを中心に、非常に激しい雨が降っています。
雷を伴っている所も多くなっています。
落雷や突風などにも十分注意をしてください。
このあとの雨の移り変わりです。
九州は主に午前中を中心に非常に激しい雨が降るでしょう。
四国や中国地方、近畿は日中いっぱいは激しい雨の降りやすい状態が続く見込みです。
また東海や北陸、関東は午後を中心に激しい雨が降り、あすにかけて雨が降り続く見込みです。
雨の量はかなり多くなるおそれがあります。
あすの朝にかけて、多い所で、東海や西日本、また奄美地方では100ミリから150ミリ、あすの朝以降も雨が降り続く所もある見込みです。
地盤の緩む所も多くなりますので、土砂災害などにも十分警戒をしてください。
きょうの各地の予報です。
2015/09/06(日) 07:00〜07:45
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]
▼G20閉幕で声明発表。中国経済にどう言及したのか。現地から中継で詳しく解説。▼“越境台風”日本への影響は。▼容姿への偏見を乗越えたい、ある女性の挑戦。
詳細情報
番組内容
▼G20閉幕で声明発表。中国経済にどう言及したのか。今後の世界経済のゆくえは。現地から中継で詳しく解説。▼“越境台風”日本への影響は。▼顔などが変形する病気のために、顔を隠すマスクが手放せなかった女性がひとり芝居に挑む。母や夫の支えで、少しずつ苦しみを克服し、素顔で舞台へ。容姿に対する偏見を、乗り越えようとする挑戦に密着。
出演者
【キャスター】近田雄一,上條倫子,【スポーツキャスター】向井一弘,【気象キャスター】南利幸
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ニュース/報道 – 定時・総合
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