(お市)長政様逃げて〜!バンバンバンバン!ブシュッブシュブシュ!キン!
(長政)うっ!
(長政)市…。
バンバンバン!
(光秀)ふふふふふふっ。
(伊達政宗)くっ…。
(お市)長政様!あっ…。
長政様!長政様…。
市…ここは戦場だ…。
貴様の来る所では…ない…。
(光秀)ふっふふふふっ。
お役目ご苦労さまでしたお市様。
もっとも…期待した働きは何一つしていただけませんでしたが結果よしとしましょう。
浅井へのお市様の興入れはもともと朝倉攻めの布石だったのですよ。
あなたのことはもちろん浅井のおもだった武将たちを惑わし戦力をそぐのがそのお役目…だったはずなのですがお市様は何もなせぬ宙ぶらりんの人形となってしまわれた。
愚かにもあなたを愛してしまい自らの正体を明かすこともできずさりとて織田の密命を全うするわけでもない。
なまじ夫婦の絆など育んだがためにより残酷な結果を招いてしまった。
周りの者すべてを欺き不幸に陥れる。
見目麗しくもおぞましくそして罪深い魔王の妹。
市…貴様ずっと私を欺き続けていたのか…。
ごめんなさい長政様…。
市は長政様を浅井の人々を…。
みんな市のせい…。
ごめんなさい…ごめんなさい!あっ…。
つらかったであろう…。
もうめそめそと泣くな…。
長政様…。
理の兵たちよ許せ…。
ここに倒れ朽ちることは無念だがこの長政命あるかぎり信じる正義を全うした。
市私は間違っていなかったと言ってくれ…。
長政様は間違ってない…間違ってないよ…。
礼を…言うぞ市…。
あっ…。
長政様?長政様!?長政様…うぅ…。
(光秀)ふふふふっ。
いい泣き声ですお市様。
おいしく頂きましたよ。
小十郎。
(小十郎)はっ。
政宗様…。
またてめぇか。
ふふふふっ。
戦場への乱入はあなたの専売特許でしたね。
それにしても…1発も当たりませんでしたか。
並外れた悪運をお持ちのようだ。
魔王の手先が!お待ちください政宗様!てめぇらの盾になって戦った人間を敵もろとも背中から狙いやがるとは!やっていいことと悪いことがあるぜ!
(光秀)ふふふふっ。
怒っていますね独眼竜。
少しだけ遊びましょうか。
OK,Lot’sofluck!はあっ!
(光秀)ふん!てやぁ〜!てめぇ何酔っ払ったみてぇな面してやがる。
(光秀)決まっているでしょう余韻に浸っているのですよ。
ああ?愛し合う者たちの断ち難い絆を踏みにじるほど楽しいことはありません。
それに勝る喜びがあるとすれば…。
カキン!強き者が血と涙にまみれこの足元を這いずり命ごいする姿。
さあ宴とまいりましょう!はあっ!!キンキンキンキン!
(家康)はぁはぁはぁ!家康だ!討ち取れ〜!ガキン!ドォーーーン!!ゴオォーー!
(家康)忠勝!
(家康)どうした!?忠勝なぜ!?家康様我らは織田に見限られた…いえ欺かれたのです!頼みの鉄砲隊が不着の今数に勝る敵の前に壊滅は必至!このままでは…。
(家康)しかし今ここで退いては散っていった者たちに申し訳が立たぬ!退かねば我らも浅井と同じ道をたどりまするぞ!くっ…。
何とぞご決断を!くっ…分かった退こう。
バシューー!くっ!忠勝!ビシビシビシ…はっ!忠勝〜!!
(真田幸村)ん?忠勝殿はご自分が殿となって敵を食い止める所存かと。
はっ…。
ドォーン!
(兵士たち)うわぁ〜!
(家康)忠勝戦いてぇのか真田幸村と。
くっ!生きて戻れ忠勝!退け!全軍撤退しろ〜!!
(信玄)幸村よ戦国最強とうたわれた男がお前をひとかどの武将と認めたようじゃ。
ここは預ける。
全力でもたせよ。
はっ!心得ましてございますお館様!
(信玄)わしに続け〜!
(兵士たち)おお〜!ヒヒ〜ン!
(馬の鳴き声)
(兵士たち)うお〜〜!ガキン!
(謙信)退きなさい慶次!
(慶次)どいてくれ謙信!今オレが退いたら誰がいつ魔王さんを倒すんだ!?
(謙信)仕切り直すしかないでしょう。
(慶次)どうやって!?私たちはまだ滅んではいません。
カキン!キン!
(慶次)謙信の言うことでも今度ばかりは聞けないよ!はっ!
(謙信)あぁ…。
慶次!武田信玄が迫ってきます!お急ぎくだされ家康様!忠勝…。
ガキーン!鍛え抜かれた技主君を思い輩を思う強く優しき心。
本多忠勝殿戦国最強の名にたがわぬ武人なり!家康殿は身命を賭して奉ずるに値する武将!しかしながら…。
ギュイーン!魔王にくみすることでお家の安全を図り趨勢の変化を待ったこと…。
たとえそれがやむをえぬ処世の術であったとしてもそれがしには!うおおぉ〜〜!!ドォン!とおぉ〜!うおぉ〜〜!虎炎!うおぉ〜〜!!ドォーーン!
(兵士たち)うお〜〜!ドォーーン!たとえ逃げおおせても詮なきこと。
わしはお前らを失いたくねぇ!徳川の家を守らなきゃならねぇ!・
(濃姫)降伏して武田と上杉に付くつもり?・竹千代君。
(一同)あっ…。
(家康)濃姫様!
(濃姫)残念だわ加勢に来たのに。
バン!バン!カンカン!
(家康)信玄公!
(信玄)魔王の嫁人の魂を売りその手を蹂躙の血に染めるか!
(濃姫)はあっ!ヒヒ〜ン!バンバンバンバンバンバン!
(兵士たち)うぅ…。
天下は上総介様のもの!おとなしく逝きなさい。
ダダダダダッ!ダダダダダッダダダダダッ!うわぁ〜!ぐおぉ〜!本多殿!あれを!織田は我らもろとも徳川の退路をもふさがんとしておりますぞ!パンパンパン!今からでも遅うはござらぬ!共に織田信長を魔王を打ち倒すべく我らと!・
(家康)忠勝〜!!はっ!忠勝気をつけろ!あなたを敵にまわすことを上総介様は望まない。
はっ!織田の奥方殿!本多忠勝ここで散華なさい。
ガンドカーーン!あっ!本多殿!どわぁ〜〜!!バシューー!ボゥン!ビシビシビシビシ…ガン!ビシビシビシビシ…忠勝〜〜!!ドカドカドカッドカン!ドカーン!!
(家康)忠勝!うわぁ〜!くっ…本多殿〜!くっ!
(光秀)ふっふふふっ…。
これで東国も満身創痍。
いつでもどこからでも滅ぼせますね。
でやぁ〜〜!
(光秀)どうしました?独眼竜。
思ったよりキレがない。
さてそろそろ踊ってもらいましょうか。
ちっ。
てめぇには地獄の門番が似合いだぜ。
政宗様撤退のご指示を!んん!?
(小十郎)あれだけの数の飛び道具まともに相対せば全滅は必定!くっ!屈辱はこの小十郎が分かち合いまする!ふっふふふ…。
撤退だ小十郎!・撤収!・撤収だ〜!ボォオオ〜!
(ほら貝の音)
(光秀)ふっふふふ…。
ここは撃たないでおきましょう。
その方が楽しめそうです。
くっ…。
(家康)くっ…うぅ…。
・お館様!
(信玄)無事であったか。
はっ!本多殿が奇襲よりそれがしを遠ざけお助けくださり申した。
(信玄)うむ。
お館様何故織田は同盟を結んでいるはずの徳川を我らもろとも…。
もとより本多忠勝の強さを警戒しての同盟だったのであろう。
強固な連合軍たりうる浅井と朝倉をあらかじめ裂いて利用せんとしたようにいずれ徳川も欺かれておったはず。
なんと卑劣な!
(家康)すべての責めはこのわしに…。
魔王にくみし他力本願でこの戦に勝とうとしたこのわしにある!ドン!
(家康)くっ!忠勝…。
それでもわしはお前とともに天下を…。
くっ…忠勝…。
(信玄)お主には忠勝だけではなく強い忠勝一人に頼らぬ忠義の兵たちがおる。
はっ…。
交わした盟約を最後まで守り退くことなき三河武士の心意気この信玄しかと見た。
うぅ…。
信玄公!忠勝と多くの兵を失ったわしだがこれからは魔王を倒すため共に戦わせてもらいたい!うむ。
幸村できうるかぎり手負いの者たちを甲斐へ運ぶのじゃ。
家名を問わず手を差し伸べよ。
はっ!
(慶次)戦いたくて戦ったヤツがどれだけいたんだろうな。
戦ってのは望まない人間まで誰彼かまわず巻き込んじまう。
謡が好きなヤツも絵のうまいヤツも学者になりたいヤツだっていたかもしれない。
いとしい人やかわいい子供恩返しもまだのおやじやおふくろさん。
皆残されて泣きぬれるんだ。
そいつを終わらせたかったのに…。
猛り狂う魔物には力をもって抗うしかありません。
西へ行ってくれますか?慶次。
(謙信)瀬戸内の海を挟みにらみ合っている毛利と長曾我部両者の説得を。
(慶次)そいつを抜かれたら最後…背水の包囲陣か。
やすきことではありませんが…。
第六天魔王の脅威がこの日の本を覆い尽くす前に。
(夢吉)ン?キィ〜キキッ毘沙門天の神さんに今度こそよろしく言っといてくれよな。
政宗様…。
・待たれよ独眼竜!
(良直・左馬助)んん?伊達政宗殿!奥州は遠うござる!我らとともに甲斐へ参られよ!
(小十郎)政宗様ここは武田の申し出を受けましょう。
傷ついた者も多くおります。
政宗様?あっ!ドサッ!
(小十郎)政宗様!
(一同)筆頭!伊達殿いかがなされた!?あっ…。
(小十郎)種子島に御身を貫かれておろうとは察せられぬまま明智との戦いも止められず…。
この小十郎一生の不覚!ん?
(4人)あっ…。
政宗様なら大丈夫だ。
(4人)あぁ…。
てめぇらそんな所でがん首そろえてねぇで動けるヤツは武田の皆さんの役に立ってこい。
里の者総出でよそのケガ人まで面倒見てくださってるんだ。
(4人)はっはい!
(小十郎)手厚き処遇感謝申し上げる。
命は取り留めたようじゃな。
じゃがかなりの血を失うておる。
口から流し込めるものを支度させておるゆえとらせてやるがよい。
(小十郎)恩に着まする。
竜の右目よ伊達を織田攻めの先鋒に見立てた我らを恨むか?
(小十郎)我々は独自に動いたまで。
此度の武田上杉の挙兵とはもとよりかかわりなきこと。
(信玄)目先の国取りに固執する武将たちは我らが織田を倒しまた同時に倒れることを望んでおる。
かと思えば武将にあらざる者が一人毛利と長曾我部への使者として瀬戸内へ向かった。
前田慶次…。
(武田)同盟した我らを背に魔王と単身相まみえカタをつける腹積もりであったらしい。
真おもしろき風来坊としておくにはもったいない男よ。
真逆の企みでありましたか。
魔王を倒しても消耗しきっていては後の祭り。
事態は急を要するが次こそ万全の包囲陣をもって当たりたい。
毛利長曾我部を味方に付けることは至難の業。
また他国と共闘しての囲み討ちは…伊達の流儀にも反しまする。
が…。
(小十郎)背に腹はかえられますまい。
(心の声)≪独眼竜伊達政宗殿…≫≪魔王を打ち倒した後天下分け目の戦場にてそれがしとの決着をつけましょうぞ!≫長政様…。
(信長)うぐっ。
(信長)光秀…東国の動きを知らされながらなぜ黙っておった?しょせん弱き者たちの組む徒党。
恐るるに足らぬものと判断いたしました。
判断は上総介様が下すもの。
力を消耗させたとはいえ鉄砲隊を伊達にあてがったせいで武田の騎馬隊はほとんど無傷。
あまつさえ浅井長政を無駄死にさせまだ利用価値のあった徳川を滅ぼさざるをえない事態を招いたことは…。
本多忠勝を討ち取る好機につながりました。
浅井はもとより朝倉ともども滅ぼす算段。
武田と上杉伊達もすぐには動けますまい。
あとは私が越前に赴けばひとまず帳尻も合いましょう。
うっ…。
(信長)伊達の小僧を逃がしたは何故じゃ?
(光秀)あの場におられたお市様の御身をお案じいたしました。
(信長)う〜む。
光秀近うよれ。
(光秀)はっ。
はっ…。
(蘭丸)あっ。
勝手なマネは許さん。
・ガシャン次は酒ではなく…脳天から噴き出す己が血を浴びることとなろうぞ。
申し訳ございません。
心よりお詫び申し上げます信長公…。
(久秀)欲しいものは手に入れておくといい。
形あるものは皆いずれ朽ちる。
なればこそ…欲望の赴くままに。
(佐助)臨・兵・闘・者皆・陣・烈・在・前。
ほ〜らオレ様の忍法で次回も見たくなっちゃったでしょ?えっ?そんなの必要ないって?さすが分かってるねぇ。
ガキン!
(義輝)くっ。
(佐助)ふん。
ふっ。
あっ!
(直虎)はあぁ〜〜〜!
(家康)はっ!
(ナレーション)
長篠において徳川軍と戦端を開いた武田上杉両軍
その西方設楽原を駆け抜けんとした伊達軍は行く手を阻む近江の浅井軍と激突した
(伊達政宗・口笛)ヒュ〜!あんたどこのどいつだ?
(長政)貴殿をここから先へ行かせるわけにはゆかぬ!ダダダダダダッ!ダダダダッ!
家康の変節を知った織田の掃討によって武田と上杉は少なからぬ損亡を強いられた
バンバンバン!
そして明智光秀率いる鉄砲隊によって傷を負った伊達政宗は甲斐武田屋敷での養生を余儀なくされたのである
(かすが)あの…謙信様。
(謙信)なんです?
(かすが)あっいえその…。
すぐに甲斐をたたずとも…。
(謙信)長く越後を空けるわけにはゆきません。
傷ついた者たちは預け置いたゆえ。
(かすが)そうではなく武田信玄と少しも語らわずよろしいのですか?あなた様はいつも甲斐の虎のことをあれほどまでに…。
なのに…。
ふっ。
今は…今なすべきは失った者を弔い越後の守りを固めながら来るべき織田との背水の戦に備えること。
甲斐の虎と憂いなく相まみえ存分に語り合うのは第六天魔王の脅威よりこの天下が解き放たれて後。
はい。
(かすが)け…謙信様…。
(謙信)私の美しき剣。
長篠での働き見事でした。
も…もったいないお言葉…。
これからも私のそばで舞い続けてほしい。
はぁ〜〜っ!
(かすが)あっ!ふっ。
あっ…お前か。
(佐助)よく生き延びたな。
あの乱戦のただ中にいて無傷とは大したもんだ。
私を誰だと思っている。
(佐助)え〜っと〜暗殺の命令を受けて忍び込んだ武家のお屋敷で殺さなきゃいけない相手にほれちまって事もあろうにそのまま居ついちまった抜け忍…だっけ?くっ…。
でなんの用だ?決まってるっしょ。
越後へ帰る前に戦場でひと働きした忍び同士月夜の逢瀬としゃれ込みに…。
(かすが)帰る。
(佐助)あ〜っと!冗談だって!つきあい長いんだからさたまにはのってくれてもいいんじゃない?ちょいと忠告をしに来たんだよ。
忠告?っていうかうちのお館様からの伝言。
「軍神のそばを離れるな」とさ。
言われなくとも私は…。
(佐助)片ときもってこと。
たとえ物見を命じられても動かずそばにいろってさ。
(かすが)どういうことだ?謙信様に命じられれば私はどこへなりと!
(佐助)だから〜うちの大将には真田のだんな奥州の独眼竜には竜の右目がいるけど軍神にはお前しかいないだろう。
あっ…。
織田に対して戦う意思を示した以上こっちの出方を待ってくれるとはかぎらないからな。
あのお方がたやすく討たれるはずはない。
たとえ真夜中に背後から忍び寄る者があろうともあのお方の前では…。
お前みたいなヤツばかりとはかぎらないだろう。
なぜ私が甲斐の虎に命令されねばならんのだ!?えっ?ああ〜いつ見極めたのかお館様お前に一目置いてるみたい。
これってすごいことだぜ。
ふん!
(佐助)あっ!違うわ!
(かすが)えっ?お前のことオレ様のいいなずけだと思って安全な所に置こうとしてるだけかも…ひんない…。
早く訂正しておけ!じゃあ魔王の動向はオレ様と配下の忍びで探って知らせるよ。
・ドォーーン
(2人)ん?
(佐助)なんだ?
(かすが)西の国境の方だな。
(佐助)お前はいい。
自分の主を守りな。
織田が仕掛けてくるにしては早すぎる。
斥候同士の小競り合いか?
(小十郎)はっ!バンバンバンバン!キン!
(小十郎)政宗様…。
うっうぅ…。
はぁはぁはぁ…。
(小十郎)この小十郎おいさめすることもお守りすることも相ならず…。
その思いを常に重んじることは…。
はっ!てやっ!ふんっ!バサッ!ゴゴゴ…はっ!まだ若いあなた様を死にはやらせるだけなのかもしれませぬ。
はっ!ていっ!てやぁ〜!くっ!
(真田幸村)片倉殿。
(小十郎)今しがた西の方から妙な物音が聞こえたようだが。
それなら配下の忍び隊が確かめに向かっているころあいにござる。
(小十郎)そうか。
心中お察しいたす。
それがしとてもしも目の前でお館様を…。
相手は無数の飛び道具伊達殿の負傷片倉殿に責めはないと存じまする。
むしろ伊達殿は我らの代わりに種子島を受けられたようなもの。
織田の鉄砲隊は徳川を支援する手はずであったとのことにござれば…。
(小十郎)そんなものは敵の腹一つでどうとでも変わる。
戦場の常だ。
ただ…あの明智って野郎…戦を遊んでやがるように見えた。
(光秀)さあ宴とまいりましょう。
はあっ!!
(小十郎)どのみち周りすべてをぶっつぶすつもりだとしても織田にとって今この時期に味方の浅井をほふり徳川を欺くことが得策だったとは思えねぇ。
それは確かに…。
野郎魔王の子飼いでありながらその実異端なのかもしれねぇ。
明智光秀…。
・
(佐助)真田のだんな!佐助。
その者は?
(小十郎)文七!
(文七郎)片倉…様…。
おい!何があった!?
(文七郎)片倉様…良直たちが…。
物見を代わっていただけると申されましても…
(良直)なぁに厄介になってる礼だよ
(左馬助)遠慮すんなって
(文七郎)僕らなんかの役に立ちたいんっす
(孫兵衛)差し入れも持ってきたんだぜ。
奥州の米で握ったむすびだし…しかし我々もこれが勤めでござるゆえ…
(良直)ん?いいから代われや!
(左馬助)泣かすぞこらぁ〜!
(兵士たち)ひぇ〜〜!・うお〜!・ぬおぉ〜〜!
(文七郎)今のなんっすかね?
(良直)山犬の遠吠えじゃねぇか?・はあ〜〜!
(一同)ん?
(一同)ああっ!ドン!
(一同)ああっ…
(一同)ん?ドォーン!
(佐助)オレ様が駆けつけたときにはこのにいさん一人が倒れてた。
ほかの者たちは!?
(佐助)連れ去られたらしい。
こいつがその場に…。
はっ片倉殿!ん?さらった者たちと引き換えに武田の楯無鎧伊達の六の刀をそろえて差し出せと申しております。
しかも刻限は明朝。
(小十郎)「松永弾正久秀」…。
(佐助)松永っていやぁ…戦国の梟雄といわれながら天下取りに名乗りを上げず今は庵にこもって骨董品集めに精を出してるっていう…。
真田。
楯無鎧とはなんだ?武田の家宝にござる。
大事をなさんといたすときお館様はその鎧と御旗の前に重臣たちを集め武田の総意を決される。
そこで立てられた誓いは決して覆ることはない。
あの鎧は我らの揺るぎなき意志を支える縁。
文字どおりの宝にござる。
いかなる武具をもってしても貫くことができぬ鎧といわれておるゆえ転じて深手を負った者の治癒を願うとき鎧の間に床を延べることがあり申す。
故に此度は伊達殿を…。
あれがそうか。
松永久秀…。
伊達の刀と武田の鎧を庵の床の間にでも飾ろうって腹か。
それがしお館様に知らせてまいる。
その必要はねぇ。
なんと!?あっ…。
(小十郎)こいつはうちの不始末だ。
これ以上武田に迷惑を掛けるわけにはいかねぇ。
甲斐の虎に知らせたところでどのみち家宝の鎧を持ち出すわけにもいくまい。
(文七郎)か…片倉様…。
政宗様の耳にも入れるんじゃねぇ。
あいつらは長篠で討ち死にした。
そう思うんだ。
いいな?そんな!片倉殿!だんな…正しい判断だ。
・なめたマネされてスルーしようってのか?小十郎。
(文七郎)筆頭!伊達殿!真田幸村オレの馬はどこだ?政宗様!ふっ…。
Nottoworry.人質に取られた連中を取り戻せばいいだけの話だろ?オレが行って助け出す。
その松永って野郎はどこにいる?
(小十郎)なりませぬ!伊達軍は誰一人欠けちゃならねぇ。
Yousee?行かせるわけにはまいりませぬ。
ん?あっ。
(文七郎)か…片倉様!?小十郎…オレに刀を向ける気か?
(小十郎)家臣は大事。
しかしながらいちばんの大事は政宗様の御身。
だったらついてこい。
いつものようにオレの背中を守れ!
(小十郎)んん…。
くっ…片倉殿!
(小十郎)何も恐れずいついかなるときもただ前だけを見て進んでいただく。
そしてその背中はこの小十郎がお守りする。
そう誓っておりましたが…。
今手負いのあなた様を出陣させることだけは…この命に代えても!しかたねぇな。
遠慮はしねぇぜ小十郎!はあ〜〜っ!
(小十郎)ふん!くっ…。
うっ…。
キン!
(小十郎)ふっ!んっ!?
(小十郎)ふん!キン!ガキン!
(小十郎)ふんっ!うっ…。
くっ…。
んっ!?
(小十郎)ふん!片倉殿…伊達殿の右側ばかりを…。
(佐助)いちいち正しいねあのだんな。
気に入ったよ。
ふっ…。
はっ!?はあ〜〜っ!ぐはっ!あぁ…。
あっ…あぁ…。
小十郎…てめぇ…。
バシッ!あっ…。
ドサッひ…ひ…筆頭〜!!筆頭!筆頭〜!!片倉様!卑怯です!ケガなさってる筆頭を…。
なんで!?なん…。
あぁ…。
あっ…。
(小十郎)承知いたしました政宗様。
あの者たちはこの小十郎が必ず取り戻しまする。
片倉殿…。
しばし拝借いたします。
結局自分で行っちゃうわけね。
あっ…。
待ってろ松永久秀!パキッ!
(久秀)ふふふっ…。
(久秀)また一つ…。
パリン!
(久秀)ほうっておけば世は朽ちる。
殯宮に置かれた屍のごとく。
火はいつか消え燃え尽きた木々は戻らない。
世のつくりとは不可解なもの。
人と物がいつ壊れるか…。
(久秀)思うほどにめでよう気にもなるものだ。
(信玄)事の子細は相分かった。
して幸村よ。
はっ!
(信玄)わしに願い出たいこととはなんじゃ?はっ!お館様。
それがし…うぅ…。
それがし…。
だんなだんな!言うだけ言ってみなって。
うっうぅ〜…。
(信玄)ではわしから問おう。
何故竜の右目を一人で行かせた?はっ!松永久秀なる者が…。
伊達殿の刀と併せて欲する楯無鎧は我が武田に伝わる門外不出の家宝。
これを人質を取って奪おうなどといたす卑劣な輩の前に差し出すことは断じてできぬと…。
また片倉小十郎殿はこれ以上武田に借りを作りたくないと申されており…。
その思い…尊重いたしたく…。
更には天下の趨勢危うき今いつ魔王の手の者がこの甲斐に潜入しお館様のお命を狙わぬともかぎりませぬ。
故にそれがしが今甲斐を離れることは…。
あぁ〜。
うぅ…。
ん?バキッ!
(信玄)この…大馬鹿者がぁ〜〜!ドカッ!ぐわ〜〜っ!ぐはっ!バキッ!ドォン!
(信玄)幸村よ若い貴様がなぜ言わぬ!?楯無鎧を差し出せと。
いや言わずともよい。
なぜわしに黙ってでも楯無鎧を携え竜の右目とともに出陣せなんだのじゃ!?お館様…。
松永の要求は独眼竜の刀のみにあらず!我らが楯無鎧と双方相そろわねば戦国の梟雄の二つ名を持つかの者が取り合おうはずなきことは必定!あっ…。
伊達一党…。
やがては天下を懸けて戦う相手やもしれぬ。
じゃが今はこの武田に身を寄せる客人なり。
人を預かるとはただ寝食を共することのみにあらず!くっ…。
お…お館様ぁ〜〜!此度のこと…伊達殿片倉殿の心中を思えばさしずめ我らがこの佐助を人質に取られたも同じ。
断じて許すことできませぬ。
オレ様はそんなヘマしないけどね。
うむ。
更に実を申せば…それがしせんだっての片倉殿の姿にお館様を…。
お館様がこの幸村に注いでくださる熱き心。
それと同じものを片倉殿の中に見た気がいたしました。
(信玄)ならばなおのこと楯無鎧持っていくがよい。
お館様!
(信玄)伊達の人質を取り戻ししかる後鎧も必ず持ち帰るのじゃ!はっ!心得ましてございます。
ぬかるでないぞ幸村!お館様!幸村!お館様〜!幸村〜〜!!お館様ぁ〜〜!
(信玄)幸村〜〜!!さてと…。
ギギギィーー来たか…。
ああ。
しかたない…。
一人減ったら一人足す。
二人減ったら二人足す。
三人減ったらそれで終わりだ。
人呼んで松永軍の死神部隊…。
(3人)三好三人衆!ヒヒ〜ン!片倉殿!この幸村加勢いたす!片倉殿ぉ〜〜〜!・身の代の品を差し出せ!人質は追って送り届ける。
生死の限りは運次第。
(小十郎)寝言を吐きたきゃ眠らせてやる。
(小十郎)来な!うおおぉ〜〜〜!
(心の声)≪待っていてくだされ片倉殿!≫はあぁっ!!真田幸村いざ全力で参る!
(小十郎)いいか?てめぇら!そこで眠たそうに目ぇこすってんじゃねぇ。
松永久秀の野郎に吹き飛ばされたくなかったら次回もはぐれねぇようにしっかりこのオレについてくるんだな。
天貨メダルを集めたらあんなものからこんなものまで
回して集めてコンプリート!
ハチャメチャすぎてもう天下統一どころじゃない!
(直虎)男ども覚悟しておけ!この私が…貴様らの性根を徹底的にたたき直してやる!2015/09/06(日) 03:30〜04:30
MBS毎日放送
戦国BASARA 第一期 #06,07[再]
▽天下布武をかかげ他国を侵攻する織田信長に対し、独眼竜・伊達政宗と甲斐の若虎・真田幸村が激突!乱世を制するのは誰なのかー!?「奥州筆頭・伊達政宗 推して参る!」
詳細情報
タイトル
#06「裂かれた絆 政宗屈辱の退却!」
#07「略奪の梟雄! 双竜月下の真剣勝負」
番組内容
【#06「裂かれた絆 政宗屈辱の退却!」】
明智光秀率いる織田軍鉄砲隊の銃撃は、伊達軍のみならず、織田の盾となり戦っていた浅井軍にも容赦なく襲いかかった。政宗との激闘のさなか、複数の銃弾を浴びて倒れた長政は、光秀より、お市が浅井へ輿入れした本当の理由を聞かされショックを受ける。
小十郎の制止を聞かず、光秀と斬り結ぶ政宗。
番組内容2
戦局を見きわめた徳川軍は撤退を余儀なくされ、本多忠勝が一人戦場に残りしんがりを務める。死を賭した忠勝が最後の相手に選んだのは、真田幸村であった。
政宗vs光秀、幸村vs忠勝、その勝負の行方は!?
番組内容3
【#07「略奪の梟雄! 双竜月下の真剣勝負」】
甲斐の国へ身を寄せた伊達軍。鉄砲傷を負い臥せった政宗の姿に、小十郎は忸怩たる思いを募らせていた。
そんな折、三人の部下が謎の爆弾兵によって攫われたとの報が届く。その身柄と引き換えに政宗の六(りゅう)の刀、武田の家宝である楯無鎧(たてなしのよろい)を要求してきたのは、戦国の梟雄と呼ばれる男・松永久秀であった。
番組内容4
傷ついた身をかえりみず救出へ向かおうとする政宗。主君の身を案じ立ち塞がる小十郎。互いに退かぬ両者は、事態に困惑する幸村の目の前で本気の刀を抜く!
出演者
伊達政宗:中井和哉
真田幸村:保志総一朗
片倉小十郎:森川智之
武田信玄:玄田哲章
猿飛佐助:子安武人
上杉謙信:朴ろ美
かすが:桑谷夏子
前田慶次:森田成一
前田利家:坪井智浩
まつ:甲斐田裕子
徳川家康:大川透
北条氏政:宮澤正
今川義元:塩屋浩三
浅井長政:辻谷耕史
お市:能登麻美子
濃姫:日野由利加
森蘭丸:下和田裕貴
明智光秀:速水奨
織田信長:岩本規夫
ほか
スタッフ
【原作】
CAPCOM(「戦国BASARA」シリーズ)
【監督】
川崎逸朗
【シリーズ構成】
むとうやすゆき
【キャラクター原案】
土林誠/CAPCON
【キャラクターデザイン】
大久保徹
音楽
【オープニングテーマ】
ablngdon boys school「JAP」
【エンディングテーマ】
Dustz「Break&Peace」
【音楽】
澤野弘之
制作
【アニメーション制作】Production I.G
【製作】TEAM BASARA
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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