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立山連峰 弥陀ヶ原 最近噴火が起きた可能性
9月12日 4時03分

江戸時代以降、明確な噴火の記録がない富山県の立山連峰の弥陀ヶ原で、17年前の平成10年以降に、ごく小規模な噴火が起きた可能性のあることが分かりました。弥陀ヶ原は気象庁の「常時観測火山」に加えられることが決まっており、専門家は今後も調査を続ける必要があると指摘しています。
富山県の立山連峰にある弥陀ヶ原では、およそ180年前の江戸時代に「地獄谷」と呼ばれる火口で小規模な水蒸気噴火が起きましたが、それ以降は、噴煙活動や地震などは起きたものの明確な噴火の記録はありませんでした。
この弥陀ヶ原に、先月31日、火山の専門家のチームが入り、地獄谷の西側にある直径およそ10メートルの「くぼみ」を調べました。
その結果、「くぼみ」の付近から比較的新しい火山灰が見つかったことや、火山の噴火口によく見られるすり鉢状の形をしていることなどから、「くぼみ」は新しい噴火口とみられ、最近、ごく小規模な噴火が起きた可能性のあることが分かりました。
「くぼみ」のある場所は一般の立ち入りが禁止されていますが、地元の博物館の学芸員が過去に撮影した写真などから「くぼみ」が出来た時期は平成10年から18年までの間とみられ、噴火もこの間に起きた可能性があるということです。
気象庁によりますと、弥陀ヶ原の地獄谷では、近年、噴気の活発化や温度の上昇傾向などが確認され、去年9月の御嶽山の噴火を受けて24時間態勢で活動を監視する「常時観測火山」に加えられることが決まっています。
産業技術総合研究所の中野俊上級主任研究員は「地獄谷で噴気が活発化していることなどから今後も調査を続ける必要がある」と話しています。

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