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【プロ野球】

石川、現役最多11度目の2桁勝利

2015年9月11日 紙面から

DeNAに勝利し、真中監督(左)とタッチを交わすヤクルトの石川=神宮球場で(沢田将人撮影)

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◇ヤクルト3−1DeNA

 ヤクルトが勝率と勝利数で阪神に並び首位に浮上した。2回に大引のソロで先制し、4回には山田のソロ、8回に畠山の適時打で加点した。石川が7回途中まで無失点で2年連続の10勝目。DeNAは1点を返すのが精いっぱいだった。

     ◇

 小ぬか雨にぬれながらも、ヤクルト・石川の小柄な体からは闘志の炎が立ち上っていた。6回まで3人ずつ無失点に打ち取った快投よりも、「あと1アウト、7回は投げきりたかった」と、2点リードで迎えた7回2死一、二塁に、走者を残して降板した自分に腹を立てていた。

 この負けん気が石川の原動力。今季10勝目に到達し、プロ14年目で11度目となるシーズン2桁勝利は、球団では14度の金田正一に次ぐ2位、現役では中日・山本昌、西武・西口を抜いて最多となった。「一人でできる数字じゃない。体調管理してくれてる嫁さん、使い続けてくれた監督さんたちに感謝したい」と、笑顔を見せた。

 今年は登場曲をSEAMOの「Continue」に変えた。クラシックの名曲・威風堂々のメロディーにラップの歌を乗せたもので、「まだやれる」「どんな夢でもかなえる魔法 それは続けること」という歌詞に勇気をもらってマウンドに上がるという。高津投手コーチは「相手も全力で倒そうとしてくるプロの世界で、あの体でこれだけ長く続けてこられたのは、体の強さと誰にも負けない精神力」とたたえた。

 阪神が負けて、チームは8月3日以来の首位タイに浮上した。ヤクルトが最後に優勝した2001年の翌年に入団し、4年前のV逸の悔しさも知っている石川は「毎日がドキドキ、ワクワクしている。ここまで来て2位じゃ意味ない」。優勝に飢えているベテラン左腕が、チームを未知の領域に導く。 (竹村和佳子)

 

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