鬼怒川水害22人が依然不明、浸水は1万棟超
2015年9月11日20時6分 スポーツ報知
大雨で鬼怒川の堤防が決壊し、大規模水害に襲われた茨城県常総市の床上、床下浸水は、約1万1000棟に上ったことが11日、県への取材で分かった。正午時点で25人が行方不明だったが3人と連絡が取れ、市などは残る22人の安否確認を急ぐ。
住民の孤立解消に向けた救助活動は午後も続き、県によると夕方までに、常総市で救助要請のあった約840人のうち約650人を救助した。
渋井川が決壊した宮城県大崎市でも冠水で80人以上が孤立したが、ヘリコプターなどで救助された。
国土交通省の11日正午時点の被害まとめでは、一連の大雨で堤防が決壊したのは、鬼怒川や渋井川のほか、茨城県古河市の宮戸川、栃木県那須塩原市の箒川などの計7カ所に上った。
常総市では孤立状態だった市役所でも、夕方からボートによる住民の救助が始まった。
国交省は、決壊した堤防付近を中心に、ポンプ車による排水を進めた。11日午後には専門家による現地調査を終え、堤防が決壊した原因や構造上の問題点を詳しく検証する方針。
気象庁によると、宮城県丸森町筆浦では、6日午前0時の降り始めから11日午後3時までに573・0ミリ、仙台市泉ケ岳では433・0ミリを観測した。宮城県は11日、大雨の被害を受けた仙台市、栗原市などの8市町に災害救助法の適用を決めた。