こんにちは、七未です。
今日は3回目となる英語文法講座ですが、「なるほど、すっきり!面白い!」と思っていただけているでしょうか?
文法は”英語の感覚”なので、覚えてしまえば英語がスラリと口から出てきたりするので楽しいですよね!
「文法なんて嫌だ~!」という方も、「文法気になる!」という方も、リラックスして学んでいきましょう!
【登場人物】
知夏 七未 Facebook/Home Page「文化交流活動家」という肩書の英語講師・ダンサー。 |
曽根りっかDMM英会話広報マネージャー |
【七未の文法講座】
第一回 モデル英語講師が教える!「主語と動詞からやり直す基礎英文法」【七未の文法講座 #001】
第二回 間違えちゃうと大事故に!?「受け身の正しい使い方」【七未の文法講座 #002】
ななみ:今日は、きちんと使いこなせたら ” 英語出来る人感 ” がアップする、英語学習において大事なことをやりますよ!
準備はいいですか~?
りっか:はい先生!
ななみ:おお、とても良い姿勢。
今日やるのは完了形、と呼ばれるやつです。
それってなんだっけ? と思ったかもしれませんが、見たことありますね。
ななみ: ” Have ” の変化したものが入る、というのが完了形の最大の特徴。
現在完了形であれば ” have ” か ” has ”
過去完了形であれば ” had ” が主語の後にきます。
その後に動詞の過去分詞形です。
たとえば、” write-wtote-written ” の ” written ” みたいに、
辞書では、3番目に載っている形が続きます。
過去分詞形は前回の文法講座の「受け身」でも使いましたが、
あの時は ” have ” ではなく ” be動詞 ” とセットにしていましたね。
一方、過去形にはこういった ” have ” が入りません。
また、動詞は、2番目に載っている形=過去形を使いますよね。
りっか:はあぁぁ。。専門用語多すぎです先生。。
ななみ:あらっ、あんなに姿勢が良かったのにものすっごい傾いた!
でも大丈夫 !
今わざと専門用語攻めをしてしまいましたが、
文法用語なんて、英語の先生にならない限り知らなくてもいいんです。
大事なのはhave+過去分詞形=完了形と、過去形との違い!!
キーワードは ” 点と線 ” です。
では、今から解説を始めます。
1. 完了形の最重要ポイント!!線のイメージってなに?
ななみ:まず、絶対に今日理解していただきたいのが
完了形は ” 線のイメージ “ 、過去形は ” 点のイメージ ”
ということ。
線なんです!!線!!!
これさえ分かれば、完了形は80%わかったようなもの!
りっか:は、はい。。。
ななみ:完了形には3つの使い方があります。
継続用法、経験用法、完了用法です。
文法用語はまあ、英会話に必須ではないのだけれど、
この3つの用法は意味合いがまったく違い、
さらに、的を得た名前だと思うので、
文法用語ごと覚えちゃうと、意外と理解が早いですよ。
そして、
まったく違う意味合いを持つ完了形に共通しているのが、線のイメージなんです。
1.ず~っとしている、線的な行動を表す ~継続用法~
ななみ:まずは質問があります。
りっかさんは最近いつ、英語を勉強しましたか?
英語で答えてください。
りっか:” I studied English last night. ”
ななみ:いいですね!
じゃあ、今までどのくらい英語を勉強してきましたか?
りっか:” I studied English one year…? ”
ななみ:1年だけですか?
学校での学習期間はカウントされてないと知ったら、りっかさんの学校の先生泣いちゃいますね。
りっか:学校ではほとんど英語の学習してないですから。
ななみ:・・・・えー、
今の文章を正しく直すと、
” I have studied English for one year. “
となります。
なんで ” have studied “ を使うのか?
日本語の「これくらいの期間、勉強をしてきました」
これってしばらくの間続いている、「線的な行動」なんですよね。線を引続けている、と考えてください。
これを完了形の「継続的用法」と言います。
ななみ: ” 線的な行動 ” なので、その線の長さ、つまり期間を表すことがよくあります。
この時に使うのが” for+期間 “。
今のようにfor ~ year(s) / month(s) / week(s) /day(s) / hour(s)…などとあわせるほか、
” for a while “ と言ったら、” しばらくの間 ” という意味になります。
りっか:「勉強してきた」と「勉強した」の違いってことですか?
ななみ:お!セクシーな上目づかいでいいところに目を付けましたね!
過去形は、線ではなくて点で行動を表します。
” Last night ” も、例えば ” in April ” も ” when I was 20. ” も、
その時点でなにをした、と言っているんです。
りっか:でも、1年とかあったらさすがに期間になるんじゃないの?
ななみ:実は、時間の長さは関係ないんです。
過去形とあわせることで、その時間を線ではなく ” 点” として捉えることになり、
完了形とあわせると、たとえ数時間でもその時間 ” ずっと行動していた “ という
” 線的な行動 ” を表します。
りっか:ななみ先生、くらくらしてきました。。
ななみ:あらら、遠い目になっちゃった!
ちょっと絵を見てみましょう。
ななみ:過去形の時は、ある時点での行動を表します。
点だから始まりも終わりもないし、長さもないですね。
繰り返しですが、完了形は線です。
この線が、どこから始まるのか、どこで終わるのか、どのくらいの長さなのか
ということを伝えるのが完了形なんです。
りっか:うんうん。
ななみ:さっきお伝えした通り、どの位の長さの線なのかを伝えるときは ” for ” を使うんでしたね。
” I have studied English for 10 years. ”
となります。
線の始まりは、” ~から ” という意味の ” since ” を使って
” I have studied English since I was 12. ”
と言います。
じゃあ、線の終わりには何を使うかわかりますか?
りっか:え~と、いつまでか、てことですよね。
” By ” ? だっけ? じゃなくて ” Until ” ?
あれ?
えーと、どっちかです!
ななみ:そんな投げやりな。。
正解は ” until “ です。
” until ” , ” by ” どちらも ” ~まで ” と訳しますが、実は全然意味が違うんですよ。
until = ~までずっと
” Until 5PM ” と言ったら、行動や状況が5時まで続きます。
” I have a meeting until 5PM. ”
だと、5時まではずっとミーティングですね。
一方、
by=~までに
” By 5PM ” と言ったら、5時は期限であって3時でも4時でもその行動ができます。
” Call me by 5PM. “
は、5時までに電話して、なので早く電話するのは問題ないですね。
りっか:あ~なるほど!だからここでは ” until “ なんですね。
さらに詳しく解説している記事はこちらまで?までに?英語で迷う“until”と“by”の違いはイメージで覚えよう!
2. ” 人生という線 ” の上で何回そのことをしたか ~経験用法~
ななみ:次に、これまでTOEICを受けたことがありますか?
英語で答えてみてください。
” 受ける ” は ” take ” を使いましょうか。
りっか:” No! I never taked TOEIC. ”
ななみ:受けたことないのね!?意外!
” take ” は ” take-took-taken “と変化しますよ。
そして、この場合にも実は完了形を使うんです。
りっかさんの場合、
” I have never taken TOEIC. ”
となります。
受けたことがあれば ” never “がなくなり
” I have taken TOEIC. “
ですね。
りっか:・・・先生、これって線なんですか?
テストを受ける行動って点っぽい気が。
ななみ:これは、先ほどの ” 継続用法 ” とは違う ” 経験用法 ” というもの。
なので、行動が線のように続いているわけではないんです。
今度イメージしてほしい線は、
人生という長い長い線!!!!
りっか:わあ、壮大にきましたね~。
っていうかここどこ?
ななみ:ここね、ポルトガル。
ちょっとまた絵を見てみましょう。
まず、過去形を使って
” I took TOEIC when I was 20.
I didn’t take TOEIC last month. ”
と言うと、ある時点での行動を表すんですよね。
りっか:うんうん。
ななみ:一方、「なにかをした経験がある」と言うときは、
それをした ” 時点 “ は明記しなくていいんです。
生まれてからこれまでの、人生の線の上で、
その経験が何回あったのか、はたまた、なかったのか、
というように、あくまで線ありきで話をするんです。
ななみ:
” I have never taken TOEIC “
は、人生の線の上にTOEIC受験が1回もないとき。
” I have taken TOEIC once. ”
(once=1回)
は、1回あった時。
” 人生の線の上に1個だけ点がある ” ということを表しますが、
それは、すごい前かもしれないし、数年前かもしれないし、先月かもしれません。
時間が明確ではないので、自由に点が人生の線の上で動ける状態にあります。
しかし、数年前、先月など、時間を固定する言葉を入れると、
点が人生の線の上に固定されてしまうので完了形は使えなくなります。
あくまでも ” Have~ ” の完了形は線のイメージ!!ですからね!!
りっか:だから線なのね。
先生の動きがだんだん激しくなってきたけど、納得納得。
3. ず~っとしている、線的な行動を表す ~継続用法~
ななみ:最後に、完了用法。
これはほかの二つよりは使う場が限られているのでさらっといきますね。
りっか:完了形の完了用法?
ななみ:
” ちょうど~した “ 、” すでに~を終えた “
という意味です。
例えば、
” I wrote an email. ”
だと
” メールを書いた ” ですが、
” I have (just)written an email. ”
となると
” ちょうどメールを書いたところだよ! ”
というニュアンス。
今と、その行の開始時点を線で結びつけているんです。
” Just ” は、その線の長さが短い時につける言葉で ” ちょうど ” という意味。
一方、その線が長い時は ” already ” を使って
” すでに ” という意味を込めます。
各用法を見分けるには?
りっか:でも、各用法って、どうやって判断すればいいんですか?
この ” I have written an email. ” だってさっきやったような。。
” ずっと書いていた ” とか、 ” 書いたことがある ” って意味にもなりません?
ななみ:鋭い!なっちゃうんです。
判断するには、文章の前後を汲み取るということも必要になっちゃうんですが、
1つの判断材料として、一緒に組み合わされる言葉に注目するといいですよ。
ななみ:
” for ” / ” since ” / ” until ” など
線の長さや両端を表す言葉がセットになりやすい。
” I have studied English for 10 years. ”
(ずーっと線的な行動として英語を勉強したよ)
【経験用法】
” once ” / ” twice ” / ” three times.. “
数字や
” never ” / ” often “ など
回数を示す言葉がセットになりやすい。
” I have taken TOEIC once. “
(人生の線の上にTOEIC受験という経験が1回あるよ)
【完了用法】
” just ” / ” already “
今と、その行動の時点の関係を表す言葉
” I have just written an email.”
(今と短い線でつながったちょうどさっきメールを書いたところだよ。)
となるのが通例ですね。
りっか:はぁぁぁぁ わかったような気がするけど難しい!!
ななみ:今日はまず、完了形には線のイメージというところがわかればOK!!
それさえわかれば、なんどもこの形に出会っている間に理解が深まっていきます。
■3つの完了形の用法を早速つかってみたい方はこちら→
2.目がずれる?!過去完了形
ななみ:りっかさん。。
ここで、もっと難しいこと話してもいいですか?
りっか:えぇぇぇ~でも、嫌って言ってもやるんでしょ~? 先生のいじわる~♪
ななみ:その通りですし、語尾に音符マークが見えた気がするのでやっちゃいます!!
過去完了形! つまり、” have ” じゃなくて ” had ” を使う形。
これ、” have ” を使う現在完了形と何が違うと思いますか?
りっか:ん~ ” had ” にすると過去の話になる!
ななみ:でも、” have ” を使っても過去の話をしてましたよね?
「いつからいつまで、こんなことをしていました」とか、
「以前、こんなことをしたことがあります」とか、
「すでに、こうでした」とか。
りっか:そっか~。。え~。。
ななみ:教えちゃいましょう、” had ” を使うと目がずれるんです!
りっか:目が。。。ずれる。。。?
ななみ:わっ、ずれすぎ。。
” have ” を使ったときは、それまでの過去を振り返る基準は今ですよね?
今までの過去においてどうだったか。
” She has worked until midnight for a month. “
であれば、彼女が遅くまで働いたのは今の時点までのどこか1か月です。
” I have never been abroad. ”
は、誕生から今日までの人生を線にして
” 今まで ” 海外に行ったことが一度もないんですよね
りっか:あそっか!なるほど!
ななみ:じゃあ ” had ” にすると。
振り返っている目があるのは、今じゃなくて過去の別のタイミングです。
今があって、振り返りをした過去があって、さらにその前の話をするんです。
りっか:先生どんどん動きが大きくなってる。
私は今、頭がフル稼働中ですう。。
ななみ:例文を出しましょう。
例えば、さっき例に出した、遅くまで働くお姉さん。
以前、彼女とばったり会い、残業の話をしたとします。
そして現在、
” この前会ったとき彼女、一ヶ月の間、残業したって言ってたよ ”
なんて話を別の人にするとしたら、それが
” She said she had worked until midnight for a month. ”
となります。
彼女が遅くまで働いたのは、彼女と会う前の時点のどこか1ヵ月ですよね。
会った時という過去から今までの期間は、もしかしたら早く帰れているかもしれません。
今ではなくて、どこか過去に振り返りポイントがあり、それより前の線の話をする。
受験英語では ” 大過去 ” なんて言います。
りっか:な・・・なるほど・・・?
ななみ:
” I had never been abroad before I started working. ”
のような経験用法もそうですね。
” I have never been abroad. ”
であれば、
今までの期間に海外に行ったことがない という意味。
それが、
” I had never been abroad before I started working. ”
となると
” 働き始めた ” という過去の点よりもさらに前の期間の線に限定されます。
働き始めてから今までは毎年何回も言っているかもしれませんよね。
ちなみに、” go “は ” go-went-gone ” と変化しますが、
単に ” 行く ” という意味での完了形を作りたいときは” been ” に変わる特殊な言葉です。
” Gone ” とすると ” 行ってしまう ” という意味合い、
更には ” お亡くなりになる ” と意味することになるので注意してね。
りっか:おお! ” have ” を使う時と ” had ” を使う時、
なんだかわかった気がする!
ななみ:素敵!じゃあ、問題です!
映画を見に来ました。
” 思っていたより良いね ”
と見ている最中につぶやくとしたら、
” It is better than I have expected. ”
と言います。
” expect ” は ” 期待する/思い描く ” という動詞。
これまで継続的にずっと思ってきたよりも、” その映画いいね! ” ということですね。
りっか:先生、動きが激しすぎてもはや手が見えません!
ななみ:じゃあ、これをアレンジして、
” 思っていたより良かった ” は何と言うかわかりますか ?
” 映画を見て良かった “と思ったのが、すでに過去なのがポイントです。
りっか:えっとね~えっとね~
” It was better than I had expected!! “
ななみ:なんと!!素晴らしい、その通り!
その感想を持った時点がすでに今ではなく過去で、
そして、そのさらに前の期待と比べて感想を言っているんですよね。
この
比較級 + than + 人 + had expected.
と言うのは ” had ” を使う過去完了形の中でも特によく使われる文章です。
りっか:” 思ったよりも~だった “って日本語でもよく使いますもんね。
頑張って身に着けます~。
りっか:先生、今日は頭をフル稼働させて疲れました。。
ななみ:ね!
でも、最初にお伝えした通り、
ここをマスターするとぐっと、英語ができる人感が上がるので
なんども復習してください。
りっか:そして今日はひたすら先生の腕が伸びているのを見た気がします。
ななみ:うん、ひたすら腕を伸ばしていた気がします。
りっか:先生、日に日にリアクションがおっきくなっていきますね。
そのうち、腕を伸ばすに飽きたらず、ここでイナバウアーでもしだすんじゃ。。
ななみ:踊って伝わるんならここでいくらでもイナバウアーしますよ~!
でも、英文法は伝えられないのでやめておきますが(笑)
りっか:うん。。社内ではやめておいてください。。
ななみ:とはいえ、イメージは大事!
” have+~ ” の話の時、
先生がやたらと腕をびよ~んと伸ばしていたたなあ…
あ!そうだ、完了形の ” 線のイメージ ” だ!
と思い出してくれたら、腕伸ばし冥利につきます。
りっか:私も腕を伸ばしながら復習します!
ありがとうございました!
ななみ:あっまた姿勢が良くなった!
こちらこそありがとうございました!
では次の文法講座もお楽しみに!See you〜!!
さっそく、完了形を復習する→こちら
<基礎から英語学習をしたい方はこちら!>
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