ベルコ葬儀代過大請求:「心付け」で30万円の賠償命令−−神戸地裁伊丹支部 2004.6.25 葬儀の際に「心付け」など不要な代金を支払わされたとして、兵庫県川西市の男性会社員(54)が、全国最大手の互助会系冠婚葬祭会社「ベルコ」(同県西宮市)に92万円の損害賠償を求めた訴訟で、神戸地裁伊丹支部は24日、同社に30万円の支払いを命じた。和田三貴子裁判官は「心付けに支払い義務がないことを告知せずに請求し、説明義務違反があった」と同社側の過失を認めた。原告側代理人弁護士によると、葬儀の心付けなどを巡る判決は初めて。 判決によると、会社員は00年4月、父の葬儀を同社に任せ、火葬場従業員らへの心付けを「不祝儀」として4万3000円請求された。また、積立金の利子にあたる割増金分約13万円を葬儀代金から差し引かずに118万円を請求され、いずれも支払った。 判決は、葬儀契約について「顧客と業者の間の知識や経験に格段の差がある上、顧客は精神的に混乱している場合が多く、圧倒的に不利な立場にある」と指摘。その上で「心付けの支払いが任意であることを告げずに請求したことは社会的相当性を欠き、説明義務違反があった」と認定した。 また、「割増金は通常より豪華な写真立てや位はいの使用というサービスに充てた」との同社側主張については、「契約変更の承諾は得ておらず、サービス内容も金額に相当する価値があるとは認められない」と退けた。原告側は慰謝料として50万円を請求したが、10万円が相当と判断した。 毎日新聞の2年前のキャンペーン報道をきっかけに提訴した会社員は「多くの遺族が知らない間に不当なお金を取られているはずだ。業界の体質が改善されることを期待したい」と話した。【脇田顕辞】 ◇ベルコ総務課の話 判決文を読んでいないのでコメントできない。 毎日新聞 朝刊 2004年6月25日 |
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