妊娠グラフ副教材:使用中止求める緊急集会 東京都内で

毎日新聞 2015年09月11日 19時47分(最終更新 09月11日 23時00分)

 ◇「女子高生を若年で妊娠に誘導」と回収など求める要請文採択

 文部科学省が作製した高校生向け保健副教材で、女性の妊娠しやすさの年齢による変化を示したグラフが誤っていた問題について、大学の教員や不妊の問題を抱えた人の自助グループのメンバーら女性団体などの有志が11日、東京都内で緊急集会を開いた。「女子高生を若年での妊娠・出産に誘導しかねない」として、有村治子少子化担当相らに副教材の使用中止や回収を求める要請文を採択した。

 出席者は、副教材の当初のグラフについて「改ざんとしか考えられない『誤り』があったのに、その経緯も責任の所在も明らかにされていない」と指摘。さらに差し替え後のグラフにも問題があることなどにも触れ、「そこまでして女性に早く産ませたいのか。高校生にウソを教えてはならない」と訴えた。

 有村氏は同日、集会前にあった閣議後の記者会見で「バランスの取れた記述には相当の注意を払ってきた。特定の思想ではないことは、ファクトを見ていただければ分かる」と述べている。【山田泰蔵、鳴海崇】

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