関東・東北豪雨:太陽光装置設置工事で堤防削られる 常総

毎日新聞 2015年09月11日 21時30分(最終更新 09月11日 22時10分)

鬼怒川(上)が氾濫し孤立した集落=茨城県常総市若宮戸で2015年9月10日午前11時半、本社ヘリから
鬼怒川(上)が氾濫し孤立した集落=茨城県常総市若宮戸で2015年9月10日午前11時半、本社ヘリから

 茨城県常総市の鬼怒川で10日に越水した堤防箇所が、昨春付近であったソーラーパネル設置工事で高さが約2メートル削られていたことが分かった。

 国土交通省などによると、越水したのは同市若宮戸の鬼怒川左岸。国の管理外の私有地の自然堤防で、工事で延長150メートルが削られ、堤防のない状態になっていた。

 工事後、市議会で「危険ではないか」との指摘があり、国交省が昨年7月、土のうを積み上げる措置を取っていた。

 10日決壊した同市三坂町からは4キロほど上流に当たる。国交省は「個人の土地がたまたま高い位置にあった。河川管理施設ではなく、国としてどうこうできるものではない」と話している。【蒔田備憲】

最新写真特集