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渋井川決壊 専門家「バックウォーター」現象か
9月11日 18時33分

渋井川決壊 専門家「バックウォーター」現象か
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宮城県大崎市で堤防が決壊した渋井川は比較的小規模な川の支流でした。今回、この支流が決壊して大きな被害が出た原因について、専門家は本流の水位が高くなって支流の水が流れにくくなる「バックウォーター」と呼ばれる現象が発生した可能性があると指摘しています。
この地域の河川整備に詳しい東北大学の風間聡教授は、渋井川が決壊したメカニズムを上空から撮影した映像などをもとに分析しました。
今回、決壊したのは渋井川と、本流である多田川が合流する地点のすぐ近くで、水位のデータなどから本流の多田川の水位は11日未明にかけて急速に上昇していたとみられます。
風間教授は、本流の水位が高くなった結果、支流である渋井川から水が排出されにくくなり合流地点の近くで水があふれ、最終的に堤防が決壊したとみています。
本流の水位が高くなって支流の水が流れにくくなる現象は「バックウォーター」と呼ばれ、川の氾濫や堤防の決壊の原因となる現象の1つです。
さらに比較的小規模な河川にもかかわらず浸水の被害が大きくなった理由について風間教授は、本流の水がいわば壁のようになって行き場を失った支流の水が広い範囲にあふれたためと指摘しています。
さらにこうした支流には排水設備が十分整っていない場所もあるため一度、浸水すると水が引くまでに時間がかかることも多いといいます。
風間教授は、「支流と本流の合流地点で水位が高くなりやすいという現象は日本のどこでも起こりうる。施設の整備には限界があるので小規模な河川であっても油断せずに早めの避難をしてほしい」と話しています。

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