安保法案:36カ国331団体から国際共同の反対声明

毎日新聞 2015年09月10日 20時14分

 海外で人道支援活動に取り組む「NGO非戦ネット」のメンバーが10日、東京都内で記者会見し、参院で審議されている安全保障関連法案に反対する国内外36カ国の計331団体による国際共同声明を発表した。「日本の戦争行為によって再び人々が殺し殺される関係に立ち、アジア太平洋地域が再び悲惨な戦争の惨禍に見舞われることに強く反対する」などと訴えている。

 非戦ネットは日本国際ボランティアセンター(JVC)などで組織し、70団体が賛同している。会見でJVC代表理事の谷山博史さんは「(法案は)『日本のNGOを助けるため』というが、自衛隊による救出は現実的ではなく、危険の方が数倍、数十倍大きい。紛争現場で活動している人はそう感じている」と指摘した。

 祖国アフガニスタンの医療、教育を支援するNGO「カレーズの会」理事長を務めるレシャード・カレッドさんは「我々がアフガニスタンなどで活動できるのは、日本が信頼されているから。多くの国々が日本に期待しているのは軍事的支援ではない」と訴えた。【樋岡徹也】

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