前回の記事で、スポーツビルトのファンタスティック4の特集記事を取り上げられましたが、実は続きがあります。
スポーツビルトにはドイツのサッカー界のご意見番ロータ・マテウスがコラムを掲載しているのですが、今回はBVBのファンタスティック4に関するものとなっておりました。その中では当然香川選手にも触れられています。彼のコラムを翻訳して紹介します。
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ローター・マテウス(54才)
1990ワールド・カップ優勝時のドイツ代表キャプテン。代表150試合出場は歴代記録。バイエルンとインテルミランでリーグ優勝。UEFAカップ優勝。現在スカイ解説者。
ドルトムントはトゥヘルの下で再び真のバイエルンハンターになるだろう!!ボルシア・ドルトムントが生まれ変わったのは僕にとっては全然驚きではない。昨シーズンの前半戦は本当に壊滅的で、本来チームを牽引すべき選手たちの何人かは力を出せなかった。例えばギュンドガンやロイスの負傷だったり、フンメルスや他のワールド・カップ優勝者は、優勝の栄光の後で状態が低下してしまっていた。
でも今のBVBを見てみると、そんなのはほとんど全然見当たらない。もう結論を出しても良いだろう:クロップとのお別れは分別のある決断だった。関係はもうすり減るところまできてしまったんだ(注:限界まできてしまっていた)。それに対して、ドルトムントはトーマス・トゥヘルという監督を見つけ、彼は周りにも良く適合した。彼は選手たちとオープンな話し合いをし、そして選手の以前の力強さを呼び戻したんだ。
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僕はここでゲッツェ作用について話したい。
彼を見れば一目瞭然だが、彼が監督の信頼を得た時、いかに彼が花開くかが見て取れる。彼のドイツ代表でのパフォーマンスとバイエルンでのパフォーマンスの違いはもの凄く大きい。なぜなら彼が代表ではレーヴ監督の信頼を得ているからだ。
こうした現象は、ドルトムントでは香川真司とヘンリク・ミキタリアンに見ることができる。トゥヘルはこの二人に手を差し伸べ、うまく行かなかった時でも手助けし、保護したんだ。彼らは二人共繊細な選手だ。そして彼らには正にこうした対応が必要なんだ。そして:彼らはそれから大きな利益を得ているね。今はプレッシャーは少なくなっている。昨シーズンのドルトムントは弱々しかっただけに、今後のドルトムントにはポジティブな面で驚かされることになるだろう。

香川とミキタリアンはオバメヤン、ロイスと素晴らしい攻撃クワルテットを形成している。彼らを語る際に区別しなければならないのは、ミキタリアン、ロイス、そして香川が素晴らしいテクニックを有した選手であるのに対して、オバメヤンはその点で少し劣っている点だ。僕は彼らの役割の違いをこう表現してみようと思う。
まず大きな戦術理解力を持った3人の魔法使いがいて、その前でパスを有効に活かす特急電車だ。そしてそれはすごく良く機能している。もちろんそれは彼らに自由が許されているからでもある。彼らは決まったパターンに無理やり押し込まれること無く、常にポジションチェンジをしている。
その前提となるのは、選手たちが規律をしっかり守ることだ。ゴールする事だけでなく守備の事もいつも頭に入れて置かなければならない。そしてドルトムントは今の所うまくやっている。

チームのフィットネス状態は昨シーズンと比べて良い状態にあるようだね。最近ではドルトムントの選手の食生活についての記事が頻繁に見られたけど(注:
フンメルス、豆乳ダイエットを語る①)、現在のスポーツ選手にとって健康な食事は本当に不可欠だ。僕の前の世代の選手たちは試合の前にシュヴァイネ・ハクセ(注:豚のすね肉、南ドイツの郷土料理)を食べていたし、僕達はベアルネーズソースをかけたステーキを食べていた。でも今のスター選手達にはこんな事は許されないね。理想的な回復と、フィットネス状態の管理にチームも沢山投資しており、専門家が働いている。そしてドルトムントではその効果が現れている。このような条件が整ってのみ、オッズBK戦での3点差をひっくり返すことができるような、完全なチームの士気を保つことができるんだ。
僕は今シーズンの予想ではドルトムントを3位だと予想していた。BVBは今シーズンは本当に優勝争いをするだろうね。ヴォルフスブルクと共にバイエルンハンターだ。今シーズン本当に頂点に到達するかって?まず、ドルトムントのプランはより成長し安定しなければならないね。でもバイエルンは要注意だ。トゥヘルのBVBを覚悟して(注:計算に入れて)置かなければならないね。

以上です。
マテウスは結構辛口で、正にサッカー界のご意見番といった感じです。現在スカイの解説者として良く番組に出ています。
現在スカイの解説者はベッケンバウアー、マテウス、シュテファン・エッフェンベルクなどがいますが、皆素晴らしい実績の人達ばかりですね。無料テレビ局のARDではメメット・ショル、ZDFではオリバー・カーン、RTLではイェンス・レーマンが解説しています。
こういう選手が試合後にプレーを解説している所にドイツのサッカーの歴史を感じますね。辛口の時も結構多いですが、自分も選手だっただけに、ミスに対する批判には結構慎重だったりします。その状況で自分だったらできたかな?というように考えて発言していように感じられますね。
ローター・マテウスのコラムはいかがだったでしょうか?ちなみにこのコラムのコーナーは
【マテウスがはっきり物申す!】といった感じのタイトルが付いています。
フンメルスのインタビューSport Bildのファンタスティック4の特集記事も合わせてご覧下さい!
※日本ではビルトとスポーツビルトが一緒のメディアとして扱われることが多いですが本来違う雑誌です。以下に各紙の特徴をまとめておきましたので、興味のある方はご覧ください。
ドイツの新聞・雑誌紹介※最近当ブログ内の記事や画像がまとめブログに無断転載される事態が相次いでいますが、どのまとめブログにも転載許可は出しておりません。このブログを他の場所で話題にしていただくことは大変嬉しい事ですし大歓迎なのですが、他の掲示板(BVBの掲示板など)で話題にされる場合は、直接画像や記事を貼らず、リンク先を貼る程度に留めていただけると助かります。今後もよろしくお願いします。
【おまけ今日のドイツ】

豆乳
管理人が時々買う豆乳です。骨粗しょう症が心配なのでカルシウム入りにしてみました。
DMというドラックストアーに売られています。大変便利なお店でお気に入りです。
フンメルス選手はどのメーカーの豆乳を飲んでいるんでしょうかね?
ツイッター https://twitter.com/ichliebefussbal
FaceBookページ:ブンデスリーガ ドイツの反応 ichliebefussball
マテウスはこの1年ペップ批判してる時だけイキイキしてる印象があるので、失礼ながら真面目に解説するんだ、と正直に思いました。
マテウスとベッケンバウワーって結構感情的なので、公共の電波使って批判してくるのでバイエルンの選手も大変そうですよね。