2015年9月10日18時57分
労働者派遣法改正案が審議された8日の参院厚生労働委員会で、自民党の委員が傍聴者を巡り、「早く出せ」などと大声を出す一幕があった。参院厚労委筆頭理事の福岡資麿氏は9日の理事懇談会で、陳謝した。
派遣法改正案は、働く人を代えれば企業が派遣社員をずっと受け入れられるようにすることが主な内容だ。委員会の傍聴には、改正案に反対する人たちが、詰めかけていた。
8日の審議では、昼過ぎに自民の委員が審議を打ち切る動議を出そうとした。反対する野党委員が激しく抵抗し、丸川珠代委員長は審議を中断した。このとき、傍聴席から採決しないよう求める声があがった。これに対し、自民の委員が「早く出せ」などと発言をし、野党の委員が「早く出せとはどういうことだ」などと抗議した。
福岡氏は10日、朝日新聞の取材に「傍聴席のヤジに呼応した自民の委員の発言で、傍聴者が不愉快な思いをされたということであれば謝罪する」と話した。発言した委員については明かさなかった。
改正案は8日の参院厚労委を通過し、9日の参院本会議で可決された。11日の衆院本会議で可決され、成立する見通しだ。
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