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 中国軍が米軍などに対抗するために進める大規模な組織改革の概要を、近く公表する方向で調整していることが8日わかった。陸海空など各軍の縦割りの弊害を解消するため、命令系統を集約する「統合作戦指揮体制」の確立を目指す。海空軍と第2砲兵(戦略ミサイル部隊)を強化し、「宇宙部隊」の新設も有力視されている。

 「量から質」への転換を図る新中国成立(1949年)以来の抜本的な軍改革で、習近平(シーチンピン)国家主席が3日の抗日戦勝70周年の式典で発表した兵力の30万人削減もその一環だ。

 中国軍は北京、瀋陽など陸軍主体の7軍区と、海空軍、第2砲兵で構成される。軍トップの党中央軍事委員会主席を兼ねる習氏は「統合作戦指揮体制は(改革の)要中の要」と位置づけ、統合参謀本部を中心とする米軍をモデルにした組織改編を進める構えだ。