教授を刑事告発 東京地検捜査へ 司法試験漏えい(2015/09/08 11:47)

 去年の司法試験の法科大学院別合格者数ランキングで、7位に入っているのが明治大学です。この大学の法科大学院教授が作成を担当した試験問題の内容を試験の前に20代の教え子の女性に漏らした疑いで、8日、法務省が東京地検に刑事告発しました。

 司法試験の問題内容を漏らしたとして国家公務員法違反の疑いで東京地検特捜部に刑事告発されたのは、明治大学法科大学院の青柳幸一教授(67)です。青柳教授は憲法が専門で、試験問題の作成などを担当する考査委員を務めていましたが、5月に行われた司法試験の前に、法科大学院を修了した教え子の20代の女性に憲法に関する論文問題の内容を漏らした疑いがあるということです。他の考査委員から情報提供があり、発覚しました。法務省の調査に対し、青柳教授と女性は漏洩(ろうえい)を認めているということです。考査委員は法務大臣が任命する非常勤の国家公務員で、法務省は8日に青柳教授を解任しました。女性は漏洩を受けた問題について100点満点でしたが、採点の対象から除外したということです。
 上川法務大臣:「徹底した原因究明、再犯防止策の構築に向けましたワーキングチームの設置に加え、刑事告発も含めた厳正な対応を検討するよう指示した」
 明治大学の学生:「自分の生徒だからって、そういうことをしてほしくはなかったですね」
 司法試験を巡っては2007年に、当時、考査委員を務めていた慶応大学法科大学院の教授が学生に便宜を図ったとして解任されています。この問題で、青柳教授がコメントを出しました。漏洩を認めたうえで、「大学と社会をお騒がせして申し訳ない」としています。

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