機密をネットで公表、韓国軍関係者3人を取り調べ

 先月、北朝鮮が非武装地帯(DMZ)の韓国側に地雷を埋設し、その後韓国軍の拡声器などに砲撃を行った際、スマートフォンなどを利用して軍事機密を無断でネットに公表したとして、海兵隊の中尉が摘発されたが、この他にも別の容疑で兵士二人が摘発されていたことが分かった。

 野党・新政治民主連合の安圭佰(アン・ギュベク)議員の事務所関係者によると、先月22日に空軍防空管制チームに所属する中尉が北朝鮮の無人機の動きをネットに公表し、韓国軍機務司令部(軍の情報部署=機務司)から取り調べを受けたという。公表された情報は中尉が勤務する中央防空統制所(MCRC)のモニター画面に表示されもので、「イルベ(日刊ベスト貯蔵所)」と呼ばれるサイトにアップされたという。

 この中尉はスマートフォンがネットにアクセスできないMCRCの管制室を出て、トイレで犯行に及んだという。取り調べで中尉は「自分の情報力を誇示するためアップした」と証言している。また陸軍第1軍団特攻連隊に所属するある下士官は、朝鮮人民軍が京畿道ヨンチョン郡の部隊に砲撃を行った先月20日、部隊で緊急に放送された内容を同じイルベにアップした。

 またこれら一連の問題に先立ち機務司は先月22日、韓国軍戦術体系網(ATCIS)のモニターに表示された画面をスマートフォンで撮影し、これをネットで公表したとして、海兵隊の別の中尉に対しても取り調べを行っている。

 セキュリティー問題で機務司が韓国軍兵士に対する取り調べを行った件数は2013年には40件、14年24件、15年は8月までの時点で30件など、ここ3年で計94件に上っていることが分かった。

 韓国国防部(省に相当)が新政治民主連合の尹厚徳(ユン・フドク)議員に提出した資料によると、機密保護義務違反の摘発件数は2012年2470件、13年2520件、14年3090件で、今年は上半期までに2189件に上るなど、毎年増加する傾向にあるようだ。

チョン・ヒョンソク記者
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