司法試験:合格微増1850人 最年長68歳 平均29歳
毎日新聞 2015年09月08日 20時26分(最終更新 09月08日 20時38分)
法務省の発表によると、今年の司法試験は8016人が受験し、1850人が合格した。前年より40人多く、合格率は現行試験が始まった2006年以降最低だった前年より0.5ポイント高い23.1%となった。法科大学院74校のうち30校が合格率1割未満か合格者ゼロだった。
合格者の平均年齢は29.1歳で、最年長は68歳、最年少は21歳。男性は1451人、女性は399人だった。
法科大学院別にみると、合格率5割を超えたのはトップの一橋(55.6%)と2位の京都(53.3%)の2校。合格者数では中央が170人でトップとなり、上位10校が全体の半数以上を占めた。一方、39校が合格者数1桁で、香川、久留米、独協、姫路独協の4校はゼロだった。
また、法科大学院修了者のうち、法学部出身者向けの既修コース(2年)の合格率が32.3%だったのに対し、法学部出身者以外が中心となる未修コース(3年)は12.6%にとどまった。
一方、法科大学院を修了しなくても司法試験受験資格を得られる「予備試験」通過組の合格者は186人と過去最多。合格率61.8%で通過者の受験が始まって以降4年連続でどの法科大学院よりも高かった。
司法試験を巡っては合格率低迷や受験者減少を受け、政府が6月、年間合格者を「当面は1500人程度を下回らないようにする」ことを柱とする提言を決定。各法科大学院に対しては、修了者の「おおむね7割以上」が合格できるよう、教育の質の向上を促した。【和田武士】