韓国政府は先週の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領による訪中でスタートを切った「統一外交」を本格化するため、中国とさまざまなルートを通じた対話を進める方針だ。
韓国大統領府(青瓦台)関係者は6日、「韓半島(朝鮮半島)の緊張緩和を話し合う上で、さまざまな対話が行われることになる。あらゆるルートをフル稼働していく」と述べた。朴槿恵政権発足以降、韓中両国間では▲青瓦台国家安全保障室長と中国国務委員(外交担当)との対話▲両国の外交、国防官庁の局長クラスが出席する2プラス2外交・安保対話▲国策シンクタンクによる合同戦略対話▲政党間の政策対話――という4つの戦略対話ルートが存在する。
このうち、最高レベルとなる青瓦台国家安全保障室長と中国国務委員のルートの再稼働が期待されている。実現すれば高いレベルでの協議が可能になる。同ルートは2013年6月に朴大統領が中国を公式訪問した際に合意したもので、同年11月にソウルで会談が行われたのが唯一だ。
これに関連し、2日に北京で開かれた韓中首脳会談と特別夕食会で朴大統領と習近平国家主席は韓半島の統一に関する突っ込んだ話し合いを長時間行ったとされる。朴大統領は「南北の平和統一が中国の利害に一致する」と何度も強調したとされる。朴大統領は自身が提案した北朝鮮開発に向けた「北東アジア開発銀行」構想と習主席の「一帯一路」構想の連携を提案したこともその一環だ。
チェ・ギョンファン経済副首相は4日、トルコで開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で中国の楼継偉財政相と会談し、北東アジア開発銀行構想について、「中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)にとって補完的だ」として支持を訴えた。