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ビール競争のゆがんだ真実|伸びる業界・廃れる業界#15

《毎週月曜日更新!》経済ニュースを深読み!伸びる業界・廃れる業界
第15回 ビール競争のゆがんだ真実

「ザ・モルツ」新発売でビール戦争が勃発?

サントリービールが「ザ・モルツ」を販売して中価格帯のビール市場で本格的な競争を仕掛けようとしているというニュースを目にしました。

サントリーはこれまで高級ビールの「ザ・プレミアム・モルツ」と第三のビール「金麦」で成功してきたのですが、いよいよビール市場の本丸を攻略しようというのです。

ビール市場の本丸である中価格帯が何かというと、アサヒの「スーパードライ」、キリンの「一番搾り」、サッポロの「黒ラベル」がしのぎを削る激戦区だと、ブランド名を並べて説明するのが一番わかりやすいと思います。

業界3位のサントリーは「金麦」を除いたビールだけの市場シェアでみるとシェア11%の4位に転落します。そこでいよいよビールの最激戦区に挑もうというわけです。

ビール1缶100円自販機を発見というニュース

さてこの記事を見かけたのと同じ時期にネットニュースで面白い記事をみつけました。北海道の稚内とサハリンを結ぶ船内の自販機でサッポロビールの「黒ラベル」が100円で売られているというのです。

「スーパードライ」「一番搾り」「黒ラベル」といった中価格帯ビールは350ml缶で市販価格は220円ぐらいというのが消費者の実感だと思います。

それよりもはるかに安いこの価格の秘密は、国際航路ではビールは免税になるからです。酒税を納税しなくていい国際フェリーの自販機ではふつうにビールを販売しても1缶100円になるわけです。

よく考えてみれば1缶100円は妥当な価格

一瞬「えっ!」と驚いてしまう価格ですが、よく考えてみればビールもコーラも缶コーヒーも、製造原価だけを考えればそんなに価格が違うものではないのです。だから酒税がかからなければビールもコーラや缶コーヒーと同じで100円で売って採算がとれる商品なのです。

ところがそこに120円の酒税が加わるためにビール競争はゆがんでしまいます。

サントリーの「金麦」がサントリーのビール類の売上に大きく貢献しているのはわかるのですが、考えてみればこれは酒税を回避する技術にメーカー各社が莫大な投資をした結果です。

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