ふやす
ビール競争のゆがんだ真実|伸びる業界・廃れる業界#15
2015/09/07
《毎週月曜日更新!》経済ニュースを深読み!伸びる業界・廃れる業界
第15回 ビール競争のゆがんだ真実
「ザ・モルツ」新発売でビール戦争が勃発?
サントリービールが「ザ・モルツ」を販売して中価格帯のビール市場で本格的な競争を仕掛けようとしているというニュースを目にしました。
サントリーはこれまで高級ビールの「ザ・プレミアム・モルツ」と第三のビール「金麦」で成功してきたのですが、いよいよビール市場の本丸を攻略しようというのです。
ビール市場の本丸である中価格帯が何かというと、アサヒの「スーパードライ」、キリンの「一番搾り」、サッポロの「黒ラベル」がしのぎを削る激戦区だと、ブランド名を並べて説明するのが一番わかりやすいと思います。
業界3位のサントリーは「金麦」を除いたビールだけの市場シェアでみるとシェア11%の4位に転落します。そこでいよいよビールの最激戦区に挑もうというわけです。
ビール1缶100円自販機を発見というニュース
さてこの記事を見かけたのと同じ時期にネットニュースで面白い記事をみつけました。北海道の稚内とサハリンを結ぶ船内の自販機でサッポロビールの「黒ラベル」が100円で売られているというのです。
「スーパードライ」「一番搾り」「黒ラベル」といった中価格帯ビールは350ml缶で市販価格は220円ぐらいというのが消費者の実感だと思います。
それよりもはるかに安いこの価格の秘密は、国際航路ではビールは免税になるからです。酒税を納税しなくていい国際フェリーの自販機ではふつうにビールを販売しても1缶100円になるわけです。
よく考えてみれば1缶100円は妥当な価格
一瞬「えっ!」と驚いてしまう価格ですが、よく考えてみればビールもコーラも缶コーヒーも、製造原価だけを考えればそんなに価格が違うものではないのです。だから酒税がかからなければビールもコーラや缶コーヒーと同じで100円で売って採算がとれる商品なのです。
ところがそこに120円の酒税が加わるためにビール競争はゆがんでしまいます。
サントリーの「金麦」がサントリーのビール類の売上に大きく貢献しているのはわかるのですが、考えてみればこれは酒税を回避する技術にメーカー各社が莫大な投資をした結果です。
- 【注意事項】
- マネトク!の内容は執筆者個人の意見を表すものであり、株式会社マネーフォワードの見解を示すものではありません。当サイトで提供している情報は、投資・その他の勧誘を目的として運営しているものではありません。掲載している情報は作成時点まで信頼できると思われる各種情報、データに基づいて作成しておりますが、その情報源の正確性・確実性・適時性を保証したものではありません。本サイトの提供情報を利用することで被った被害について、当社および情報提供元は一切の責任を負いません。第三者が運営するサイトへリンクをしている場合がありますが、リンク先のウェブサイトは株式会社マネーフォワード(以下、マネーフォワード)が管理運営するものではありません。その内容の信頼性などについてマネーフォワードは責任を負いません。