高重治香
2015年9月7日18時07分
首相官邸や国会議事堂の前で老若男女が政府に抗議する光景は、東日本大震災後の脱原発デモ以降、すっかり定着した。その盛り上がりを、政治への意思を表明する新しい方法が生まれた瞬間としてとらえた記録映画「首相官邸の前で」を、歴史社会学者で慶応大教授の小熊英二さん(53)が監督した。19日から東京都内や広島市、名古屋市などで、21日から大阪市で公開される。
映画はデモの様子と参加者らのインタビューで構成。脱原発デモが急拡大し、野田佳彦首相(当時)との対面にまで至った2011~12年に焦点を当てた。小熊さんが出資し、撮影・編集担当の石崎俊一さん(31)と2人で作った。
初めてマイクを握る女性の震える声。抑えてもあふれる怒りを抱えた人々の高揚した表情。自分たちで撮影した映像に加え、参加者たちがインターネット上で公開した映像も多く収録した。
年代や立場が異なる8人にインタビューした。脱原発グループの中心人物でイラストレーターのミサオ・レッドウルフさんや病院事務員の男性、長年日本に住むオランダ人女性、自宅に戻れない福島の女性らデモに参加した人々が事故後に何を感じてどのようにデモへ駆り立てられたかを振り返る。菅直人・元首相もインタビューを受けている。
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