バンコク=大野良祐
2015年9月6日23時55分
軍事独裁体制下にあるタイで民政復帰に向けて起草された新憲法案が6日、国家改革評議会(NRC)で採決され、反対多数で否決された。軍部が主導してきた憲法案だけに、最終局面で方針転換があった模様だ。非民主的な内容は否定された一方、起草は振り出しに戻り、独裁体制は2017年まで続くことが確定的になった。
採決の結果は、反対135、賛成105、棄権7。NRCは国内諸制度改革と憲法案の審議・採決を主な役割として、クーデター後に軍事政権が任命した。憲法起草委員会も事実上、軍政の人選で、憲法案は軍部の意向に沿ったかたちで承認されるとみられていた。しかし、採決では軍、警察出身の議員のほとんどが反対した。
タイ軍部は昨年5月のクーデターで当時のインラック政権を崩壊させ、憲法を破棄。その後、軍事政権の権限を規定した暫定憲法を制定し、同時に新しい恒久憲法を起草し、それに基づく選挙を通じて権力を文民政権に戻す正常化へのプロセスを進めている。新憲法が民主的なものになるかがタイ政治の将来を決定づけるため、注目されている。
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朝日新聞国際報道部
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