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毎年12月を「寄付月間」と定めて寄付への関心と機運を高め、様々な社会課…
毎年12月を「寄付月間」と定めて寄付への関心と機運を高め、様々な社会課題の解決につなげよう。
NPO法人や公益法人、企業の「民」が主導し、内閣府など「官」も協力して、こんな取り組みが動き出す。その推進委員会が旗揚げした。
民間団体の調べでは、日本での個人による寄付は東日本大震災などで盛り上がったものの、寄付大国の米国は言うに及ばず、より人口が少ない英国などにも総額で見劣りする。統一ロゴ作りやシンポジウムの開催を通じ、寄付全体の底上げをはかるのが狙いだ。
社会課題の解決にまず責任を持つのは国や自治体であり、その経費を賄うのが税金だ。ただ、官による公的サービスが行き届かない分野は少なくない。民による公的サービスと、それを支える寄付を育てて、幅広い課題に向き合う。そんな社会を目指したい。
その際、見過ごせない問題がある。寄付優遇税制を巡る官民格差、すなわち「ふるさと納税」への手厚い支援である。
NPO法人や公益法人への寄付では、一定の条件を満たした団体向けなら、寄付額から2千円の自己負担分を引いた残額の、最大で半分が所得税・住民税から寄付者に還付される。一方、都道府県や市町村への寄付であるふるさと納税では、2千円を引いた全額が戻る。
ふるさと納税へのお返しとして地域の特産品など豪華な返礼品を贈る自治体が増え、それが過熱するにつれて、寄付を巡る税制の差が注目され、問題視する関係者が増えてきた。
ふるさと納税は、地方から都会へ出てきた人が故郷を応援したいと思う気持ちを生かし、総じて税収が多い都会から少ない地方へと税金を移す仕組みであり、民間への寄付とは異なる――。こう説明されることも多いが、行為としては自治体への寄付だ。このままでは、寄付文化の健全な発展を損ねて、民間団体が割を食いかねない。
寄付額の最大2分の1近くを還付する民間団体向けの制度も世界屈指の手厚さという。ふるさと納税への優遇が行き過ぎていると考えるべきだろう。
政府は自治体への通知で過度な返礼品を戒めつつ、年収などで決まる還付額の上限を2倍に引き上げ、手続きを簡単にするなど、拡充に余念がない。さらに企業版のふるさと納税制度作りにも動き出している。
しかし、税制に欠かせない原則の一つが「公平」だ。このことを忘れてもらっては困る。
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