【ワシントン=吉野直也】米国防総省は4日、アラスカ州沖、ベーリング海での活動を確認した中国海軍の軍艦5隻がアリューシャン列島を通過した際に、米国の領海に侵入したと発表した。異例の侵入について米側は「国際法を違反していない」と説明したが、中国はオバマ米政権を瀬踏みしている可能性があり、米側の対応が焦点になる。
沿岸国の主権が及ぶ領海は海岸線から12カイリ(約22キロ)以内と国際法で定められている。武力行為を伴わなければ外国船も領海を航行できる無害通航権が認められる。米当局者によると中国軍艦は12カイリ以内を通過した。米領海に入った中国軍艦は無害通航の原則に沿った行動を取ったと話した。
米国防総省がアラスカ州沖における中国海軍の軍艦の航行を初めて明らかにした2日は、オバマ米大統領がアラスカ州を訪問中だった。同じ時期に中国海軍の軍艦がアラスカ州沖の米領海内に姿を現したのは、オバマ政権を試したとの見方が有力だ。半面、米側には中国の習近平国家主席が中国海軍を掌握し切れていないとの指摘もある。
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