コミック『ラブホの上野さん』原案に、書籍『ごきゅうけいですか?』とTwitterからヒットを飛ばし続けているラブホスタッフの上野さん(meguro_staff)。
あの特徴的な美しい言葉遣いやエスプリの効いた文章、そして普段は知ることのできないホテルの裏話には、つい引き込まれてしまいます。みなさんも一度は目にしたことがあるのでは?
愛と官能のアミューズメントパーク
さて、ラブホスタッフの経験者はそんなに多くはないかと思いますが、利用したことがある人はそれなりの数いるはず。
「2人とも実家住まいだから、デートのたびに」という人もいれば、「1人暮らし歴が長いから、あまり行ったことがない」という人も?
そうそう、「結婚してからとんとご無沙汰、もう◯年も行ってない!」なんて人もいることでしょう。
ラブホと言えばやることは一つ…ですが、いろいろひっくるめて楽しめる部分はたくさん!
そんな愛と官能のアミューズメントパーク『ラブホ』のあるある話とトリビアを集めてみました!
ラブホあるある
◆なぜか演技してしまう
「遠慮なく大声を出せる」のがラブホの大きなメリットの一つですが、そっちの演技じゃなくて。
どことなく流れる気まずさゆえの無邪気アピールや、もったいない心を抑えるちょっとした見栄、細やかな気遣い…わかります、わかります。でも、どれも細かすぎて男性には伝わりにくそう…。
◆急に現実に引き戻される
ラブホは非日常感がウリですが、その演出ゆえに思わぬところで急に現実に引き戻されるのも事実。
…確かに部屋にいる間中、差し歯がピカッとしてたらクスッとなるかも。
外に出た時の眩しさにクラクラ&気まずさを感じる人も少なくないよう。やはり、太陽光を浴びないと体内時計が狂うのか…。
それにしても、別に悪いことをしているわけでもないのに気まずいって、不思議ですよね。
そうそう、ラブホに限らずですが、備え付けのコスメが合わないってこと、よくありますよね。かといって、急なお泊まりだと準備もできないし…。
でも、中には逆に「アメニティが有名ブランドだったり、シャンプーが選べるホテルではあれこれ試しまくり」とか「たまたま入ったラブホのボディシャンプーの香りがすごく良くて忘れられない」という人もいましたよ。
特に役立たないラブホのトリビア
お次は、みなさんがなんとなく気になっていたであろうラブホのトリビアを。
◆高速のインター付近に多いのはなぜ?
ラブホは宿泊施設ではなく風俗営業として捉えられることが多く、学校や住宅街の近所には建てられないのだとか。
高速のインター付近は車の走行音が激しく住居用地には適さないため、法的にホテルを建設しやすいそうです。また、構造的に監視しやすい、という行政側のメリットもあるそう。
もちろん、デート帰りのカップルを狙う意味合いもあるのでしょうが。
◆名前が変わってるのはなぜ?
ラブホのネーミングが特徴的なのは、「広告宣伝費を浮かせるため」「かつては広告を出しにくかったから」と言われています。
看板をパッと見て一度で頭に刷り込まれるようなインパクトの強い名前にし、印象に残そうとしていたことの名残なんですね。
あの巨大な看板、派手なネオン、お城のような外装もこうした理由と関係があるそうですよ。
ちなみに、いくつか例を挙げてみると、東海地方の「貴族グループ」(おしゃれ貴族・やんちゃ貴族・きまぐれ貴族など)、関西の「かばの王子様」「おとぼけビーバー」「べんきょう部屋 」「おしゃれ伝説」、中部地方の「南の風 風力3」などなど…。
どういう経緯でそんな名前になったのか、個別に聞いてみたいかも。
◆こんな名前のホテルが多い!
なお、ラブホといえばエンペラー、レインボー、クイーンみたいな名前が王道ですが、一番多く使われている単語は1位「アイネ」、2位「RESORT(リゾート)」、3位「VILLA(ヴィラ・ビラ)、4位「エンペラー」でした。
他にも、ヒルズ、シャトー、リバーサイドなど、見たことがあるような名前がランクインしています。
最後に…
最近のラブホは、雑誌でも特集が組まれるほど、設備はもちろんのこと様々なサービスが充実していて、快適に過ごせる工夫がされています。
女子会プランが組まれていたり、写真撮影に使われるような凝った内装のお部屋もあったりするので、話のネタを作りに気軽に行ってみてはいかがでしょうか。
その時には「わあ、このお部屋すごーい!」と、誰得の無邪気アピールもお忘れなく!
(文=石村佐和子)